犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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我パン食って

2020年05月08日 | イキモノタチ
[あらすじ] 借りている月極駐車場の隣が養蜂園だよ。
養蜂家は朗らかな人。
蜜蜂たちは我が庭の池で水を飲み、大島桜の蜜を集める。
ソメイヨシノのはちみつを頂いたよ。


夕方、涼しくなったら車で楽器の練習をする。
家でやっても良いはずだが、
同居母87歳要介護5パーキンソン病ヤール4認知症状少々が、
あれこれ感想を言ってくるのがイヤなのだ。
気にしなければ良いのだが、気になるなあ。

車に向かうと、養蜂家が私を見つけてくれた。
ーこないだははちみつをありがとうございました!
香りと味のギャップに驚きました。
「(グッ)」と親指を立てる養蜂家。

「今日採ったはちみつ舐めてみませんか、パン食べませんか、
時間有りますか須山さん」
はいはい、ではお邪魔します。



いつも柵越しに見ていた養蜂園に、初めて入った。
先日、地主さんが草刈りをしていたので、サッパリしている。
敷地の北端に6個くらいの巣箱が並んでいる。

奥の適当な椅子に、養蜂家仲間とおぼしき人がいて、
適当な台で蜜とパンを囲んで話しているようだ。

夕方で、蜜蜂たちは巣箱に戻って来ている。
「さっきまで巣箱の周りを飛んでたんだけど、今はだいぶ収まったね。」
と、お仲間。なるほど。

私は巣箱に近寄って、しゃがんで見た。
「おや、恐れませんね、須山さん」
はあ、まあ、大人しいって聞くし、ウチにも来てるし。

「巣箱の正面に立たないほうがいいです。
横から見てください。
刺されても自己責任ですからねー。」

「昼間はいいけど、夕方になって気温が下がってくると
ちょっと蜂の気が立ってくるね。」
ふーん。



さっそく、かねてからの疑問を投げてみた。
ーどうやって、何の花から取ってきた蜜か分かるんですか?
蜂はみんなで同じ花に行くもんなんですか?

・蜜の取れる花の種類は限られている。
・その花の咲く時期も限られている。
・蜜蜂は、効率良く蜜を集めるために、みんなで同じ木に行く。

ーみんなで同じ花から取ってくるのは分かるんですけど、
それが何の花か、っていうのはどうやって分かるんですか?

・蜜の香りと味で分かる。
・足に花粉を付けてくるので、分かる。

そうか!そうだった。
蜜を吸う虫は、受粉の助けになるんだった。
そして、花粉も何か食うんだったっけ?(次の機会に質問する。)
そもそもここも、ブルーベリーの受粉のための蜂なんだった。

時には、蜜蜂たちが蜜を取る木を見に行くことも有るそうだ。
バイクで追っかけるという法螺は、あながち嘘っぱちでもなかったわけだ。



「今はベニバナトチノキ(紅花栃ノ木)です。」
神代植物公園にも有るし、周辺にもバス通り沿いにも有る。
なるほどよく見ると、後肢に真っ赤に花粉を付けている蜂が何匹かいる。

しかし思えば、ほとんどの蜂はそんなふうに花粉を付けていない。
付けているのと付けていないのの違いは、何だろう?(次の機会に質問する。)



「どうぞ」
食パンを一枚差し出してくれる。
「どうぞ。じゃんじゃん付けてください。」
底に蜜が残ったバケツを差し出してくれる。
巣箱の中に使う板にも蜜が垂れている。
それも付けて食べてみる。

蜜はほぼ透明かと思うくらい明るい色で、
香りも味も軽い。

「採りたての蜜。こんな贅沢は無いな。」
とお仲間。



三人で巣箱の前に立って話していたら、養蜂家が言う。
「あ、蜂が迷ってる。
離れたほうがいいですね。」
大人三人で巣箱の前に立ちはだかってしまうと、
蜂が巣箱に戻れなくて困るらしい。

三人とも2歩くらい下がって広がると、
飛んでいた蜂たちがすぐに巣箱に収まって行った。

たしかに、
夕方に疲れて家に帰ってきた時に
誰かが自分の家の前で三人くらい立ち話をしていたら、
自宅とは言え入りづらい。

最初に巣箱の前にしゃがんで覗き込むように見ていたのは、
たいへんなマナー違反だったわけだな。
失礼いたしました。

つづく
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