犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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犬とテロリスト

2015年03月23日 | 椰子の実の中
亡父が、飼い犬に話しかける言葉が嫌いだった。

撫でてかまってやりながら、
「何を考えてるんだい?」
と言う。

言葉どおりではない。後に、
「なんにも考えてないねえ」
と続く。

人間の思考とは異なるだろうが、
犬は何も考えていないわけではない。
ましてや何も感じていないわけでもない。
犬には犬の使命と行動がある。
犬のすることには犬としての理由がある。

それを見ないで、
犬は人間のように考えられないから何も無い、おかしいねえ、
と言うのは、観察と理解に乏しい。


「犬」を
他者、外国人、他民族、他宗教の信者、病人、老人、子ども、女、男、
貧乏人、金持ち、ゲイ、レズ、殺人犯、コソ泥、親を殺した子、
子を殺した親、依存性、精神遅滞、発達障害、身体障害者、
サラリーマン、経営者・・・・・・
あらゆるわたしたちに置き換えられる。


子どもの頃、
「ばーか」
と言われたら
「ばかって言うひとがばかなんですーう」
と言い返すのが型になったものだが、
私がここで書いているのも、その程度のことだ。

自分と異なる、相手の理屈や事情を見て分かろうとせず、
自分の論理に当てはめて片付けようとすれば、
世界は自分以外ばかばかりで、全て抹殺するしか無くなる。


飼い犬との関係にも見える、卑近なことだが、
国際政治はまさにその延長にある。

つづく

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