
広末涼子の映画というと、デビュー作の「20世紀ノスタルジア」が鮮烈だった。この作品は個人的には1990年代を代表する日本映画の一つだと思っている。90年代日本映画ベストテンには間違いなく入れる。
高校生の女の子(広末涼子)が自称宇宙人の同級生と映画を撮るという物語。ところどころ挿入されるミュージカルシーンもみずみずしく、二人の一夏の不思議な青春になんかうっとりと魅入った。
本作は96か97年ごろの公開だったと思う。しかし撮影はその2年くらい前。撮影完了後しばらく置いとかれて多少の追撮をして完成、公開となったと記憶している。
そして狙ったわけではなくたまたま映画公開と同じくらいの時期に広末大ブレイクしたのである。にもかかわらず、映画はヒットしたとは言い難く、私のような一部の映画好きでだけ語られるような映画で終わってしまった。キネ旬ベストテンにも入らなかった。
そういえば山形ドキュメンタリー映画祭のために山形に来ていた原将人監督を山形のデパートで見かけ「20世紀ノスタルジア」のセリフ「ミューオンバチバチ!!」と叫んだら、こっちを見てくれて、それきっかけで挨拶させてもらった。
「鉄道員」という映画を好きと言うのはなんでか知らないけどちょっと恥ずかしい気持ちになるのだが…好きなものは好きだ。
その「鉄道員」にも広末は出た。当時大人気だったし、たまたま偶然にブレイク期に主演デビュー作「20世紀ノスタルジア」が公開されたこともあり、そこから「鉄道員」までの間に、さぞかしたくさんの映画に出たのだろうと思っていたが、調べてみると「20世紀〜」の次の作品がもう「鉄道員」だった。
「鉄道員」のころはもうとっくにスーパーアイドルだった。
そうだ、どちらかというと、「鉄道員」までの間はテレビドラマやCMで活躍していたのだった。
「鉄道員」はもちろん言うまでもなく健さんの映画だ。悪い言い方かもしれないが広末は添え物に過ぎなかった。しかし、素晴らしい添え物だった。そのなんというか不思議な現実離れした存在感は、当時の人気との相乗効果はあったかもしれないが、あの役にぴったりだった。
高校生の女の子(広末涼子)が自称宇宙人の同級生と映画を撮るという物語。ところどころ挿入されるミュージカルシーンもみずみずしく、二人の一夏の不思議な青春になんかうっとりと魅入った。
本作は96か97年ごろの公開だったと思う。しかし撮影はその2年くらい前。撮影完了後しばらく置いとかれて多少の追撮をして完成、公開となったと記憶している。
そして狙ったわけではなくたまたま映画公開と同じくらいの時期に広末大ブレイクしたのである。にもかかわらず、映画はヒットしたとは言い難く、私のような一部の映画好きでだけ語られるような映画で終わってしまった。キネ旬ベストテンにも入らなかった。
そういえば山形ドキュメンタリー映画祭のために山形に来ていた原将人監督を山形のデパートで見かけ「20世紀ノスタルジア」のセリフ「ミューオンバチバチ!!」と叫んだら、こっちを見てくれて、それきっかけで挨拶させてもらった。
「鉄道員」という映画を好きと言うのはなんでか知らないけどちょっと恥ずかしい気持ちになるのだが…好きなものは好きだ。
その「鉄道員」にも広末は出た。当時大人気だったし、たまたま偶然にブレイク期に主演デビュー作「20世紀ノスタルジア」が公開されたこともあり、そこから「鉄道員」までの間に、さぞかしたくさんの映画に出たのだろうと思っていたが、調べてみると「20世紀〜」の次の作品がもう「鉄道員」だった。
「鉄道員」のころはもうとっくにスーパーアイドルだった。
そうだ、どちらかというと、「鉄道員」までの間はテレビドラマやCMで活躍していたのだった。
「鉄道員」はもちろん言うまでもなく健さんの映画だ。悪い言い方かもしれないが広末は添え物に過ぎなかった。しかし、素晴らしい添え物だった。そのなんというか不思議な現実離れした存在感は、当時の人気との相乗効果はあったかもしれないが、あの役にぴったりだった。

そして出演3作目が滝田洋二郎監督の「秘密」になる。
この映画も素晴らしかった。初のメジャー映画の主演だ。妻の魂が娘に宿る。またもや現実離れした役。
自分にとっては滝田洋二郎監督の最高傑作だ。「おくりびと」よりずっと好き。とは言え本作がなければ広末の「おくりびと」出演はなかっただろう。

それはさておき、映画出演の最初の3作が「20世紀ノスタルジア」「鉄道員」「秘密」というのは、奇跡の引きの良さだと思う。
この3作だけで90年代を代表する女優の資格を持つくらいだ。
その後はあまりいい作品に、いい役に恵まれなかった気がする。「おくりびと」は広末的に悪くはなかったけど、「ヴィヨンの妻」は観ていて痛々しかった。
しかし、つい最近、2022年だったか、キネ旬で助演女優賞を受賞した。受賞該当作は観てないのでなんとも言えないけど、まだまだ映画女優として頑張ってくれそうだと期待していた。
なんか追悼文みたいになってしまったが、90年代の映画女優としてのあの輝きを思い出して書いてみたくなった。
悪いことしていなかったのなら、また映画の世界に戻ってきて欲しい。