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インファナル・アフェア 無間序曲

2004-11-08 00:03:02 | 映評 2003~2005
前作ほどの面白さはないのだが、熱い男たちのドラマを堪能できる重厚な作品だ。
前作は何よりもサスペンスとしてすさまじくよく出来ていた。手に汗握るどころではなく、緊張感が2時間続きっぱなし。
そのヒットを受けて作られた本作では、前作でアンディ・ラウ、トニー・レオンが演じた男たちの若き日が描かれる。
本格的に潜入活動をする前の頃の話だからどうしたってサスペンスとしては弱くなる。
それにアンディ、トニーの若き日を演じる2人の俳優は、才能を感じるけれども、まだまだ線が細くてストーリーをぐいぐい引っ張っていくほどではない。
で、今作では事実上の主役は前作にも登場したアンソニー・ウォン(渡哲也系)の警部と、エリック・ツァン(谷啓タイプ)の黒社会幹部となる。前作同様どころか前作を越える渋く熱い演技でぐいぐい引き込む。
信念のためならどんな汚いことも厭わない警部と、度胸と機転とひょうひょうとした性格で抜け目なく出世していく黒社会幹部。サスペンスとしては弱くなったが、ドラマとしては前作よりむしろ厚みを帯びた。
加えてサスペンスも弱くなったとはいえ、誰がいつ死ぬかわからない緊迫感に全編が支配され、息つく間を与えない。
結局のところ面白かったのだ。
インファナル・アフェアのシリーズである必要はあんまりない気がするが。
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