自主映画制作工房Stud!o Yunfat 改め ALIQOUI film 映評のページ

映画作りの糧とすべく劇場鑑賞作品中心にネタバレ徹底分析
映画ブロガーら有志23名による「10年代映画ベストテン」発表!

ブロガーによる00年代映画ベストテン 【1】「日本映画00年代ベストテン」

2010-02-19 00:35:02 | ブロガーによる00年代映画ベスト
ブロガーによる00年代日本映画ベストテン
第1位 『誰も知らない』 
監督 : 是枝裕和 (2004年) [総合76点/投票9名]

「役者を探す眼力に一票。」(sakurai)

10年間ハイレベルをキープし続け、日本映画界のエースとして活躍した是枝監督の代表作が、1点差で『おくりびと』をかわしてベストワン。主演の柳楽優弥はカンヌ映画祭最優秀主演男優賞を史上最年少受賞。

第2位 『おくりびと』 監督 : 滝田洋二郎 (2008年) [総合75点/投票11名]

「アカデミー賞を受賞したおくりびとで文句なしだと思います。」 (PGM21)

千と千尋の神隠し、たそがれ清兵衛、渡辺謙、菊地凛子、硫黄島からの手紙・・・などなど考えてみれば『日本祭り』の様相を呈していた00年代のアカデミー賞。締めくくりに「おくりびと」の受賞・・・と考えれば、たしかに00年代を象徴する作品だったと言える。

第3位 『サマーウォーズ』 監督 : 細田守 (2009年) [総合65点/投票10名]

細田作品が仲良く3位、4位に並ぶ結果に。00年代は他にも原恵一(クレヨンしんちゃん、河童のクゥ)、今敏、新海誠・・・などなどアニメ作家が大活躍した10年だった。

第4位 『時をかける少女』 監督 : 細田守 (2006年) [総合63点/投票9名]

「構成力と勢いある作画と展開が素晴らしかったです。」(タマエ)

「貞本キャラ映画」という強引なくくりをすれば、『ヱヴァ』の点も足して総合158点。

第5位 『ゆれる』 監督 : 西川美和 (2006年) [総合61点/投票12名]

「西川美和!これにあり!!と知らしめた作品。」(sakurai)
「女性監督が頑張っておられることが嬉しい」(映画道)

井口奈己、タナダユキ、荻上直子、横浜聡子、そして西川美和。00年代は女性監督躍進の10年と言ってよいだろう。

第6位 『フラガール』 監督 : 李相日 (2006年) [総合60点/投票10名]

この企画でテン入りした『誰も知らない』『ゆれる』そして『フラガール』はシネカノンが制作した映画だ。90年代から積極的に「作家の映画」を支援し、数々の名作を放ち、多くの監督や俳優を育てたシネカノンだが、00年代の終わりとともに倒産。時代の終焉を象徴する出来事だが、それが「作家の映画 」の終焉を意味しないことを祈る。

第7位 『たそがれ清兵衛』 監督 : 山田洋次 (2002年) [総合59点/投票7名]

「日本映画を見るキッカケになった映画」 (mori2)

70年代に『家族』→『故郷』、『黄色いハンカチ』→『山の呼び声』、90年代に『学校』シリーズ。居心地のいい場所を見つけたらそこにしばらく居座って、そのうちまたフラリと去っていく・・・まさに寅さん的な創作活動を続ける山田洋次監督。
00年代は『時代劇』という旅籠にしばらく腰を落ち着け、00年代の終わりに小百合さんを追いかけて出て行ったのだった・・・

第8位 『愛のむきだし』 監督 : 園子温 (2009年) [総合55点/投票7名]

「これを凌駕する作品は、やはりなかった。」(sakurai)
「4時間という長さを全く感じさせないほど面白かった」 (もりだくさん)

00年代最大の問題作。09年度のキネ旬4位、映画芸術1位、映画秘宝5位(外国映画と混成で)と、毛色の違う三誌がこぞって絶賛。映画秘宝のゼロ年代ベストでも6位に。

第9位 『千と千尋の神隠し』 監督 : 宮崎駿 (2001年) [総合47点/投票7名]

「4月に生まれたムスメに付けた名前が「ちひろ」。冬に見たこの映画のセリフで「“ちひろ”いい名前だね。自分の名前を大切にね」というセリフが。これで、この映画は一生もんになりました。」(aq99)

00年代も興行面において日本映画をリードしたスタジオジブリ。とはいえ本作が、「賛」が「否」を上回った最後のジブリ映画ではなかろうか? 細田監督や原監督の台頭に日本アニメの脱ジブリ化の気配を感じた10年だった。

第9位 『GO』 監督 : 行定勲 (2001年) [総合47点/投票7名]

写真は中国版ポスター。中国語題「大暴走」・・・かっこいい
「GO」の大成功は、行定勲監督を大きく変えた。日本アカデミーの常連となり、キネ旬ベストテンからは姿を消し、映画芸術誌ワーストテンの常連となった。
そういえば脚本・宮藤官九郎の名を多いに高めたのも本作だったっけ。

------

ブロガーによる00年代日本映画ベスト 11位以下のランキング紹介ページへ

------
日本映画00年代 監督ベスト3
第1位 是枝裕和
[投票6名]

「是枝監督は1,2位独占ですから当然。つーか好みか。」 (kenichi)
「長編劇映画5作品全てが水準以上の秀作という人物は他に見当たらない」(ノラネコ)

名作『空気人形が歩いても知らない』の是枝監督が接戦を制しました

第2位 原恵一 [投票4名]

「クレしん2本と河童のクゥがそろってたら原さんしかいないでしょう。」(ハル)

得点が『オトナ帝国』『戦国』『クゥ』に分散して作品はベストテンを逃したが、監督として高い評価。

第3位 細田守 [投票3名]

「次のアニメーション監督として、一般層の心を掴んだ」(タマエ)

10年代も期待のアニメ監督。

日本映画00年代 女優ベスト3
 第1位 蒼井優
[投票9名]

「日本映画の将来を担う若手として」 (映画道)

2001年の『リリィ・シュシュのすべて』でデビュー。同世代の宮崎あおい、上野樹里らの華々しい活躍に比べると地味な印象はあれど、気がつけば皆に愛されていた蒼井優ちゃん。危なげなくベスト女優の座に。
写真はヒラリー・スワンクに対抗して『ミリオンエン・ベイビー』(邦題『百万円と苦虫女』)に出演した時のもの

第2位 麻生久美子 [投票5名]

「まさに“映画女優”ですからね 」(mori2)

故今村昌平監督(←エロオヤジ)の作品で壮絶デビューを飾った90年代。その後、順調にキャリアを伸ばして地道にしかし着実にファンを増やしていった。にしても2位、3位と「やる気なさげな娘」が人気をさらっているのが面白い。1位もかな
写真は『回路』より

第3位 ペ・ドゥナ [投票3名]

外国映画ベスト女優でも2票獲得。今でもオバサマ方は「韓国のぺさん」と聞けば半笑いの眼鏡俳優を想像するのだろうが、我ら映画ファンにはドゥナちゃん以外ありえない!
写真は『リンダ リンダ リンダ』より

日本映画00年代 男優ベスト3
 第1位 香川照之
[投票13名]

「『鬼が来た!』『故郷の香り』など海外での活躍も目覚ましい香川照之はやはり00年代の“顔”でしょう。」(えい)
「藤原竜也には負けない演技力の濃さ」(sayapen)

写真は『カイジ 人生逆転ゲーム』より
00年代の日本映画全部に出ていたんじゃないかと錯覚するくらいメジャーからミニシアターまで、ついでにドラマに外国映画に・・・。影武者とか双子の弟とかドッペルゲンガーとかが疑われる大活躍で香川さん圧勝。
ついでに外国映画だけど本企画のベスト女優と共演した『TOKYO!』の第三話(監督ポン・ジュノ!)より


第2位 オダギリジョー [投票5名]

そういえば2000年より始まった新仮面ライダーシリーズの立役者でありながら、ライダーの過去を捨てて映画で頑張ったオダジョー。00年代を代表する若くて動けて芝居も上手くてイケメンの俳優だ。
写真は『あずみ』より

第3位 渡辺謙 [投票3名]

ハリウッドから逆輸入された感もある謙さん。『サムライ』『バットマン』『SAYURI』『硫黄島』と外国映画での活躍が印象深いが、00年代後半は『明日の記憶』『沈まぬ太陽』など「たった一人の映画スター」として日本映画を引っ張ってくれた。
写真は『千年の恋 ひかる源氏物語』で藤原道長公を演じた時のもの

----------
ブロガーによる00年代映画ベストテン TOPページへ
ブロガーによる00年代 外国映画ベストテンへ
投稿ルールと、投稿内容詳細のページへ
ブロガーによる00年代ベスト映画 分析ページへ
編集後記へ
----------
(表が全て見えない場合は、本記事の下部にあるスクロールバーを使ってください)







********
↓面白かったらクリックしてね
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへにほんブログ村

人気blogランキング

自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ブロガーによる00年代映画ベ... | トップ | SCREEN誌 ゴールデングラン... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ブロガーによる00年代映画ベスト」カテゴリの最新記事