レモングラス~まっちょんのお気楽日記~

乳がん患者歴9年目。結構ベテランの域に。現在骨、頭部、肝臓転移治療中。日々の思いを気ままに、ゆったりまったり綴ります。

それは、向井亜紀さんの会見から始まった Part.2

2008-11-01 | 治療のこと
「まさか、がん? でも、まさかね・・・」
不安に思い、お風呂でしこりを見つけた次の日に病院へ行った。

でも、どこに行けばいいのだろう???

思いつくのは産婦人科。
年末ではあったが、とりあえず子どもを出産した病院に駆け込んだ。

診察室に呼ばれ症状を話すと、触診とエコーで診てくれた。
そして医師はこう言った。
「乳がんの専門の医師に紹介するから」

ええっっ!!!乳がんかどうかを調べるのは産婦人科ではなかったの?

そうなんです。乳房の病気を調べるのは、「乳腺科」「乳腺外科」「乳腺外来」
などといった名前を掲げているところ。その多くが「外科」の医師。

調べもせず慌てて行ったものだから、こんなことも知らなかった。

おまけにこの診察室は、中待合室とカーテン1枚を隔てただけだから、
診察中の声は、丸聞こえ。
部屋から出たとたん、中待合室に座っている患者たちの視線を感じた。
プライバシーもなにもあったもんじゃない。

紹介されたその病院には、毎週一回乳腺外科医が来るとのことで、
祝日や年末年始の休みが重なり、結局、1月に入ってから診察に行くことになった。

紹介状をもらってから2週間近く、不安を抱えっぱなし。
今考えれば、他の病院へ行って、年末年始休みに入るまでに
とっとと検査してしまえばよかったのに。ホント馬鹿だよね~、私。

重~い気持ちを抱えながら、新年を迎えることとなった。

(つづく)


私の隠れ家

2008-11-01 | 日々のこと
毎日治療のことだと煮詰まってしまうので、今日は別の話題を。

今朝は9時から病院で注射をした。
その帰り、お天気がよいのでちょっと寄り道。

行きつけの喫茶店がある。
それは、レンガの外壁が目を引くお店。
2階へ上がる階段は、ビオラの鉢植えがきれいに並び、
温室のようなガラス張りの明るい玄関を入ると観葉植物。

店内は古くからあるお店らしく、落ち着いた雰囲気だ。
壁は色がくすみ、深紅のテーブルクロスは煙草の灰でできたいくつかの穴。
かすかに聞こえるJAZZの音が、心地いい。

店の中は、今日もお客さんが入っている。
煙草をくゆらしながら、スポーツ新聞や雑誌を思い思いに読む姿が多い。
近くにあるウインズに行く人たちなのだろうか?いくさ前の作戦会議か。
馬券、当たるといいね・・・。

ここは、さながらおじさん御用達のお店。
このお店に、若者は似合わない。

いちばん隅を陣取り、小さい窓から見える青空をぼ~っと眺める。
空を見ながらひとりでコーヒーの香りを嗅ぐこの時間が大好きだ。

コーヒーと隣のおじさんの煙草の匂いがぶつかる。
レストランでの煙草の香りは嫌いだが、この店だけは許せる。

再発が判明した時も、検査の結果が悪いと言われた時も、
すぐに家に帰るのが辛くて、ここに寄り道した。
そして、コーヒーの香りに慰められたことが幾度かあった。

こんなお店が好きな私。実は私もおっさんなのだ。