ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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日テレ、共同通信…相次ぐセクハラ不祥事の闇

2013年06月18日 | Weblog

2013年6月3日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
 
「朝刊ピックアップ」で記事 
 
「日テレ、共同通信…相次ぐセクハラ不祥事の闇」
 
を企画、取材、執筆しました。

 

 6月2日のスポーツ各紙は、日本テレビ系報道番77組「NEWS ZERO」の男性プロデューサーが、キャスターの山岸舞彩(やまぎし・まい)アナウンサー(26)や、女性スタッフ数人にセクハラ行為をした疑いで、更迭されたことを報じている。

 日刊スポーツによると「この男性プロデューサーは山岸をしつこく、2人だけの飲み会に誘ったり、メークルーム、楽屋にも付いていくなど、周囲にも目に余る行動を取り続けていたという。さらに山岸だけでなく、他の女性スタッフにも同じような行為を繰り返し、担当を外れることとなった」という。

 またスポーツ報知によれば、このプロデューサーは、「打ち合わせと称して楽屋に居座るなど必要以上に行動を共にして、メールで2人きりの反省会をしつこく誘っていたという。キャスター就任当初から行為が始まったそうで、山岸が関係者にメールの文面を見せて悩みを打ち明けていた」。

 マスコミのセクハラ不祥事といえば、つい先日5月30日に共同通信社の石川聡社長)と伊藤修一専務理事が、人事部長のセクハラ事件で引責辞任すると発表したばかり。同事件は、5月16日発売の『週刊文春』(文藝春秋刊)5月23日号に詳しい。

 記事によると、都内の有名大学に通う女性A氏は、共同通信の企業説明会で知り合った共同通信・総務局次長兼人事部長の今藤悟氏に「作文を添削してあげるよ」と呼び出され食事をした。しかし、A氏が終電を逃してしまったため、共同通信社の目の前にあるホテルの部屋を人事部長が取った。そしてA氏がそのホテルに泊まると、近藤人事部長は部屋まで入り込み、関係を迫ってきたのだという。

 こうしたマスコミのセクハラ不祥事は絶えない。例えば、09年7月にはフジテレビの長坂哲夫アナウンサーが女性スタッフに対してセクハラ行為をしたとして、アナウンス室副部長の役職を剥奪する懲戒処分に。

 06年9月には日本テレビの船越雅史チーフアナウンサーが、地方出張時に系列局の女性アナウンサーに対してセクハラ行為を行ったとして、降格処分となっている。

 ちなみに、近代日本の骨格をつくった人物の一人、福沢諭吉は、「見識」についてこう記している。「人の見識品行はただ聞見の博きのみにして高尚なるべきに非ず。万巻の書を読み天下の人に交わりなお一己の定見なき者もあり。(略)眼に経済書を見て一家の産を営むを知らず、口に修身論を講じて一身の徳を修むるを知らず、その所論とその所行とを比較するときは、正(まさ)しく二個の人あるが如くして、更に一定の見識あるを見ず」(「学問の学問のすゝめ」十二編より)

 このように、口では良いことを言いながら行動が伴わない人間を、福沢は痛烈に批判しているが、今の大手メディア社員にもそれは当てはまる。今求められているのは、言行一致の、魂の入った言葉といえよう。(佐々木奎一)

 


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