ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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世界文化遺産「平泉」に込められた思い

2011年07月11日 | Weblog



2011年6月27日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号

「朝刊ピックアップ」で記事

「世界文化遺産『平泉』に込められた思い」

を企画、取材、執筆しました。

  


 キーワードは「平泉」。

 

  6月27日付の各紙は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が「平泉」(岩手県)を「世界文化遺産」に登録決定したことを報じている。

 「平泉」とは、奥州藤原三代(藤原清衡(きよひら)・基衡・秀衡)の約100年間(1087~1189年)の文化遺産を指す。具体的には、金箔の建物や仏像で有名な「中尊寺」や、浄土庭園のある「毛越寺」(もうつうじ)、平等院鳳凰堂を模した「無量光院跡」などのことである。

 当時、東北地方は“ゴールドラッシュ”で膨大な金が採れた。その経済力を背景に、藤原氏は栄華を極めた。が、特筆すべきは、藤原氏は、自分たちの贅の限りを尽くすのではなく、平和を希求して仏教建築に金を投じてきたという点である。

 例えば、中尊寺建立の目的を記した「中尊寺供養願文」によれば、建物や仏像をつくるのはひとえに「鎮護国家」の「奉為(おんため)」であり、一般人民までが治世を楽しみ、長生を誇ることを願っている、という。そしてそのために、この寺院は御願寺となり、長く国家へ「区々(まちまち)の」(小さな)誠を祈りたい、としている。(「季刊東北学」第十六号(東北文化研究センター刊)の長岡龍作氏の論文「救済と表象 「中尊寺供養願文」―寺院に投影された意味について」より)


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