ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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二木啓孝が語る、2012年の重大ニュース…オウム指名犯逮捕

2013年01月22日 | Weblog

 オウム事件を取材してきた私にとって、今年、平田信、菊池直子、高橋克也の三人が出頭や逮捕されたことが一番印象に残っている。
 平田信は11年12月31日午後11時50分頃、警視庁丸の内署に出頭し、翌12年1月1日、警視庁捜査1課が逮捕。菊池直子は12年6月3日、潜伏先の神奈川県相模原市内で発見され身柄を確保して逮捕。高橋克也は菊池の逮捕を知り、神奈川県川崎市内の潜伏先のマンションから逃亡したが、12年6月15日、東京蒲田の漫画喫茶で「似ている男がいる」と通報があり、捜査員が身柄を確保。高橋容疑者本人であることを認め、逮捕した。
 とりわけ、菊池直子の逃亡の経緯が衝撃的だった。菊池直子は最初の約10年間は高橋克也と逃亡したが、その後、オウムと関係のない高橋寛人と相模原市の粗末な家でひっそりと暮らしていた。職場で知り合った菊池直子と高橋寛人は、ウェディングドレスを着た結婚写真を撮るだけで、子どもが産めないので小さな兎を飼って、つましく暮らしていた。
 逮捕のきっかけは、菊池の胸にしこりがあることを不安に思った高橋寛人が、実の兄に、保険証を代理で取得することはできないだろうか、と相談したときだった。
 その兄が、警察に通報したのだ。
 菊池は18歳で入信して以来、はじめてオウム信者以外の男を知り、つましい生活が一日でも長く続けば、と思っていたに違いない。
 警察官が、「菊池直子だな」と声をかけると、逃げるでもなく、すぐ応じたということは、捕まることを覚悟していたのだろう。
 もちろん、教団の凶悪犯罪に加担していたのだから、罪は当然受けるべきである。
 麻原彰晃率いるオウム真理教の信者たちは、人生を大きく踏み外してしまったことは知られているが、17年間逃亡を続けていた菊池もその1人である。

 


 
 2012年12月28日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
 
「今日のニュースに一言 年末特別企画!」でジャーナリスト・二木啓孝氏の記事
 
「二木啓孝が語る、2012年の重大ニュース…オウム指名犯逮捕」
 
を聞き書きしました。


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