ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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〝過酷で劣悪〟な環境で働く原発作業員

2011年05月23日 | Weblog


2011年5月16日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号

「朝刊ピックアップ」で記事

「過酷な環境で働く原発作業員の現状」

を企画、取材、執筆しました。

 


 キーワードは「名誉」。


 
 福島第一原発の作業現場の労働環境は過酷で劣悪を極めているという。5月15日付の産経新聞によると、「作業員は作業服の上にポリエチレン製の防護服を着用し、放射性物質を吸い込まないためのフィルター付き全面マスクを付ける。放射線量が特に高い原子炉建屋内では空気ボンベ(約13kg)も背負わなくてはならない。 防護服は密閉性が高く、『まさにサウナ状態』」で、「気温は34~41度、湿度は94~99%」に達するという。

 そして、現地で作業する人数は、震災発生から5月5日までで延べ約1万4500人に上っている。(5月11日付産経新聞より)

 作業員に対しては、長期補償すべきという声もあがっている。例えば、5月7日付朝日新聞によると、木村知氏という医師は、「放射線との因果関係が証明できない将来の傷病も含めた、作業員の全ての医療費について、最終的には国が責任を持って医療補償をすることが政府の最低限の責務」と寄稿している。

 ちなみに、チェルノブイリ原発事故では、因果関係が証明されない元原発作業員の傷病が多数出ている。

 なお、補償だけではなく、なかには作業員たちに相応の名誉を与えてほしい、そう考える人もいるのではないか。

 そこで日本の叙勲、褒章制度について調べてみたところ、「危険業務従事者叙勲」(受賞者数は毎年約3600人)や「紅綬褒章」(自己の危難を顧みず人命の救助に尽力した方、受賞者数はここ4年間は年10~20人程度)というのがあった。(「勲章と褒章 この一冊で、すべてがわかる。」(編集発行:時事画報社)より)


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