今回の参議院選は非常に面白い結果になった。
自公与党政権の中でも一党で過半数を占めることは不可能という結果になった。
これは非常に面白い結果だ。
与党の二党間には原発、改憲について大きな隔たりがある。
ここでブレーキ役となる党の力量が試される。
原発ゼロ、改憲について党の姿勢がぶれるようであれば、国民の信任を失うことになる。
自公政権についても、数に物をいわせた暴走国会を繰り広げるようであれば、国民はNOを突きつけるだろう。
衆議院での政権交代が可能だ。
小選挙区制であればこそ、与党政権が暴走右傾化に突き進めば、国際世論が許さないし、原発推進を進めれば国民が許さない、まして憲法改正で国防軍保持に突き進むようであれば、国民は確実にNOを突きつける。
すなわち政権交代が再び起こる。
小選挙区制であればこそ、政権交代はいとも簡単なのだ。
政権交代がある国会こそ、正常な政治形態なのである。
政権交代の無い政権には必ず澱みと不正、利権確保の悪弊が起こる。
したがって自公政権のアベノミクス推進については、いよいよ失敗が許されない事態となった。
大企業優遇のみで、中小企業に恩恵が及ばなくなった場合には、国民の期待はずれが現実のものとなる。
アベノミクスが本当に国民の家計を潤すのかどうかが、ジックリ検証できる結果になった。
もう言い逃れはゆるされない。
経済成長が消費税増税を上回らなければ、アベノミクスは腰折れとなる。
また、靖国神社参拝、右傾軍国化を進めれば国際世論により、国債大暴落を引き起こす可能性が大きい。
数に物を言わせた暴走国会を繰り広げるようであれば、自公政権は必ず滅亡する。
国民の監視の目は鋭い。
現在の国民は景気浮揚を自公に託したのであり、原発、改憲、構造改革、財政再建を託したわけではない。
そこのところを誤れば、自公政権は必ず滅亡すると思う。
すなわち次回の衆議院選挙での政権交代だ。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
奢れる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。
猛き者も遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ。
民意の前には横暴な権力など「風の前の塵に同じ」なのである。
小選挙区制のもとでは、いとも簡単に政権交代が実現する。
反原発、右傾化改憲反対、弱者切捨て経済政策反対勢力の成長に期待したい。
構造改革推進、財政再建推進、違憲状態選挙制度改革を推進する勢力の巻き返しに期待したい。
与党政権は結局、崖っぷちに立たされたわけだ。
奢れる者は久しからずの状況に立たされたわけだ。
非常に面白い選挙結果になった。