大東亜共栄圏とTPP ラジオ・カタヤマ【存亡篇】
片山杜秀
アルテスパブリッシング
「現代音楽と現代政治」「線量計と機関銃」に続く第3段。
しかし時事放談の色がどんどん強くなって、音楽のほうが付けたしになってきた。近現代の日本史世界史知識を背景に、異なるテーマをアウフヘーベンさせていく様は手品のように痛快。「隕石」と「体罰」なんてどうやって話をつなげるのかと思ったら、「隕石」→「発生するくらい大きな国」→「ロシア」→「こんな国と戦争しなきゃならない日本」→「時短で皆兵して鍛え上げらないといけない」→「体で覚えさせる」→「そういう原体験のある人が人を指導する年齢につく」→「体罰」ということ。これをちゃんといつごろから体罰が文献上に現れるかを検証した上でやってるんだからおそれいる。寺小屋時代に体罰はなかったんですね。
池上彰や佐藤優が面白い人はこちらもいけると思う。斜めにみている分だけより賢げかもしれん。