
旅行記「島根・山口・福岡・広島の旅2013」、そろそろ大詰め。
広島カキ料理と穴子メシに舌鼓を打ち、シアワセな時間が終わって、
地元のガイドさん先導で厳島神社を案内していただきました




▲厳島神社は1168年に平清盛によって造営され、その翌年に初代に鳥居が建立
繰り返しになりますが、宮島・厳島神社は日本三景の一つ。
弥山(みせん)を背景に海に浮かぶ神社として大鳥居と厳島神社は
1996年に世界遺産に登録されました。
海に浮かぶ神社と鳥居、興味深い建築物です


▲昔は船で鳥居を潜って参拝したとか
日本で最も有名な鳥居と言えば、おそらくここ厳島神社のものでしょう。
海面にそびえる朱塗りの大鳥居は奈良の大仏とほぼ同じ高さ16m、
そして周囲10m、重量は約60tと日本最大の木造鳥居。
主となる柱は樹齢500~600年のクスノキを使用し、今の8代目の鳥居を建てる時は巨木を探すために約20年の歳月を費やしたそうです。
左右の柱が違うのが分かると思いますが、調達先が異なるため。
-----
*右側の柱:宮崎県日向のクスノキ
*左側の柱:香川県丸亀のクスノキ
-----
そして、柱の根元は海底に埋められているのではなく、松材の杭を打って地盤を強化し、箱型の島木の中に石を詰めて加重するなど、
先人の知恵と工夫によって鳥居の重みだけでその場に立ち尽くしています。


▲社殿間を結ぶ廻廊の朱色が目を惹きます
厳島神社境内を歩いてみましょう

20数棟の社殿を結ぶ廻廊は幅4m,長さ約270mあります。

▲社殿は礎石の上に乗っているだけで満潮時に厳島神社が海に浮かんで見えるように設計されています
廻廊の床板は一間に8枚敷かれ、その間には「目透し」という隙間があり、
高潮の際に下から押し上がってくる海水の圧力を弱め、海水や雨水を海へ流す役目を果たしています。
(台風時には、床板を外すことが可能とのこと)
現在は床板の上に養生板を敷くことで我々観光客は土足で歩くことがきます。
厳島神社の周囲にも重要文化財が脇を固めます。

■豊国神社=千畳閣:重要文化財
天正15年(1587年)、豊臣秀吉が戦で亡くなった者への供養として毎月一度千部経を読誦するため政僧・安国寺恵瓊に建立を命じた大経堂です。
島内では最も大きな建物で、畳857枚分の広さがあることから千畳閣と呼ばれてきました。
秀吉の急死によって工事が中止されたため、御神座の上以外は天井が張られておらず、板壁もない未完成のままの状態で現在に至っています。
江戸時代、既にここは交流の場・納涼の場として人々に親しまれていたようで、大きな柱には当時の歌舞伎役者一行の名や川柳などが記されています。
明治の神仏分離令により仏像は大願寺に遷され、秀吉公を祀る豊国神社となりました。

■五重塔:重要文化財
千畳閣の隣に建つ五重塔は、和様と唐様を巧みに調和させた建築様式で、桧皮葺の屋根と朱塗りの柱や垂木のコントラストが美しい塔です。
高さは27.6m。応永14年(1407年)に建立されたものと伝えられています。
内部は完全な唐様で、一般の見学はできませんが、内陣天井に龍、外陣天井には葡萄唐草、来迎壁の表には蓮池、裏には白衣観音像などが極彩色で描かれています。
塔内にあった仏像は、明治元年の神仏分離令により、大願寺に遷されました。またこの五重塔が建つ塔の岡は、厳島合戦で陶軍が陣を構えたと伝えられています。

■能舞台:重要文化財・江戸時代
国内でも唯一の海に浮かぶ能舞台。現在、重要文化財に指定されている国内5つの能舞台のうちの1つでもあります。
厳島での演能は、永禄11年(1568年)の観世太夫の来演がその始まりとされ、慶長10年(1605年)には福島正則が常設の能舞台を寄進。
現在の舞台と橋掛及び楽屋が建立されたのは藩主が浅野氏に代わった延宝8年(1680年)のことです。
この能舞台は海上にあるため通常は能舞台の床下に置かれる共鳴用の甕(かめ)がなく、足拍子の響きをよくするため舞台の床が一枚の板のようになっているのが特徴。
春の桃花祭神能がこの舞台で演じられるほか、茶道表千家と裏千家家元が隔年交互に執り行う献茶祭ではここでお茶が点てられ御神前に献じられます。

■反橋(そりばし):重要文化財
かつては重要な祭事の際、勅使がこの橋を渡って本社内に入ったことから別名・勅使橋(ちょくしばし)とも呼ばれました。
現在の橋は、弘治3年(1557年)に毛利元就・隆元父子によって再建されたもので、擬宝珠の一つに刻銘が残っています。

▲厳島神社本殿裏の通りにある「後白河法皇お手植えの松」

干潮・満潮時に座した厳島神社と大鳥居を見ることができなかったのが残念です。
きっと幻想的な光景でしょうね。
ツアー一行は土産物屋が軒を連ねる“表参道商店街”(=清盛通り)にやってきました。

小路の両脇にテントが張られた独特な光景が目に飛び込んできました。
このテントは雨を凌ぐためではなく日除け用。
空模様が怪しくなったり雨が落ちたりし始めると一斉に畳み、天気が悪い日や夕暮れ時にしか見ることができない景色だそうです。

▲世界一の大杓子(おおしゃくし)
小路の曲り角には長さ7.7m、最大幅2.7m、重さ2.5tもある世界一の宮島大杓子(しゃもじ)が展示されていました。
宮島細工“しゃもじ”と言えば、高校野球の広島代表応援席。
宮島しゃもじを打ち鳴らしたり、「必勝」と書かれた大きなしゃもじを振り回して応援する光景がお馴染みですね。
これは“敵をめしとる”というゲン担ぎで使われているそうです。

▲多いものは1時間で2500個の饅頭を製造することができるとか
それから忘れてはならない銘菓“もみじ饅頭”。
カステラ状の生地で餡を包みんだ饅頭の代表格で、モミジの葉を模ったのが大きな特徴でしょうか。

出来立てのホカホカのもみじ饅頭は格別に美味しかったです。
現地まで足を運んだ甲斐があります(笑)
老舗をピックアップして職場スタッフの御土産に数箱買ってみました。

▲あんこ/クリーム/チーズ/各150円
それからもう一つ。
宮島“食べ歩き名物”「揚げもみじ」は、まさに散策のお供

▲平成14年元旦「紅葉堂本店」で販売開始されました
カステラ生地に独自の衣をまとわせ、単に天ぷらにした饅頭かと思いきや、
外はサクサク、中はアツアツでもっちりとした不思議な食感...
文句なしで美味しかったです。
いつも通り二人で一本を分けて食べたのですが...
今思えばもっと食べておけばよかったと、ちょっと後悔しています
(つづく)
【過去の記事より →紅イモタルトもサイコーでした[冬の沖縄2011その13(最終回)~沖縄そば~]】
-----------------------------------------------------------
◆宮島 藤い屋
http://www.fujiiya.co.jp/index.html
◆だいこん屋
http://www.daikonya.jp/
◆揚げもみじのお店 紅葉堂
http://www.momijido.com/
広島カキ料理と穴子メシに舌鼓を打ち、シアワセな時間が終わって、
地元のガイドさん先導で厳島神社を案内していただきました





▲厳島神社は1168年に平清盛によって造営され、その翌年に初代に鳥居が建立
繰り返しになりますが、宮島・厳島神社は日本三景の一つ。
弥山(みせん)を背景に海に浮かぶ神社として大鳥居と厳島神社は
1996年に世界遺産に登録されました。
海に浮かぶ神社と鳥居、興味深い建築物です



▲昔は船で鳥居を潜って参拝したとか
日本で最も有名な鳥居と言えば、おそらくここ厳島神社のものでしょう。
海面にそびえる朱塗りの大鳥居は奈良の大仏とほぼ同じ高さ16m、
そして周囲10m、重量は約60tと日本最大の木造鳥居。
主となる柱は樹齢500~600年のクスノキを使用し、今の8代目の鳥居を建てる時は巨木を探すために約20年の歳月を費やしたそうです。
左右の柱が違うのが分かると思いますが、調達先が異なるため。
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*右側の柱:宮崎県日向のクスノキ
*左側の柱:香川県丸亀のクスノキ
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そして、柱の根元は海底に埋められているのではなく、松材の杭を打って地盤を強化し、箱型の島木の中に石を詰めて加重するなど、
先人の知恵と工夫によって鳥居の重みだけでその場に立ち尽くしています。


▲社殿間を結ぶ廻廊の朱色が目を惹きます
厳島神社境内を歩いてみましょう


20数棟の社殿を結ぶ廻廊は幅4m,長さ約270mあります。

▲社殿は礎石の上に乗っているだけで満潮時に厳島神社が海に浮かんで見えるように設計されています
廻廊の床板は一間に8枚敷かれ、その間には「目透し」という隙間があり、
高潮の際に下から押し上がってくる海水の圧力を弱め、海水や雨水を海へ流す役目を果たしています。
(台風時には、床板を外すことが可能とのこと)
現在は床板の上に養生板を敷くことで我々観光客は土足で歩くことがきます。
厳島神社の周囲にも重要文化財が脇を固めます。

■豊国神社=千畳閣:重要文化財
天正15年(1587年)、豊臣秀吉が戦で亡くなった者への供養として毎月一度千部経を読誦するため政僧・安国寺恵瓊に建立を命じた大経堂です。
島内では最も大きな建物で、畳857枚分の広さがあることから千畳閣と呼ばれてきました。
秀吉の急死によって工事が中止されたため、御神座の上以外は天井が張られておらず、板壁もない未完成のままの状態で現在に至っています。
江戸時代、既にここは交流の場・納涼の場として人々に親しまれていたようで、大きな柱には当時の歌舞伎役者一行の名や川柳などが記されています。
明治の神仏分離令により仏像は大願寺に遷され、秀吉公を祀る豊国神社となりました。

■五重塔:重要文化財
千畳閣の隣に建つ五重塔は、和様と唐様を巧みに調和させた建築様式で、桧皮葺の屋根と朱塗りの柱や垂木のコントラストが美しい塔です。
高さは27.6m。応永14年(1407年)に建立されたものと伝えられています。
内部は完全な唐様で、一般の見学はできませんが、内陣天井に龍、外陣天井には葡萄唐草、来迎壁の表には蓮池、裏には白衣観音像などが極彩色で描かれています。
塔内にあった仏像は、明治元年の神仏分離令により、大願寺に遷されました。またこの五重塔が建つ塔の岡は、厳島合戦で陶軍が陣を構えたと伝えられています。

■能舞台:重要文化財・江戸時代
国内でも唯一の海に浮かぶ能舞台。現在、重要文化財に指定されている国内5つの能舞台のうちの1つでもあります。
厳島での演能は、永禄11年(1568年)の観世太夫の来演がその始まりとされ、慶長10年(1605年)には福島正則が常設の能舞台を寄進。
現在の舞台と橋掛及び楽屋が建立されたのは藩主が浅野氏に代わった延宝8年(1680年)のことです。
この能舞台は海上にあるため通常は能舞台の床下に置かれる共鳴用の甕(かめ)がなく、足拍子の響きをよくするため舞台の床が一枚の板のようになっているのが特徴。
春の桃花祭神能がこの舞台で演じられるほか、茶道表千家と裏千家家元が隔年交互に執り行う献茶祭ではここでお茶が点てられ御神前に献じられます。

■反橋(そりばし):重要文化財
かつては重要な祭事の際、勅使がこの橋を渡って本社内に入ったことから別名・勅使橋(ちょくしばし)とも呼ばれました。
現在の橋は、弘治3年(1557年)に毛利元就・隆元父子によって再建されたもので、擬宝珠の一つに刻銘が残っています。

▲厳島神社本殿裏の通りにある「後白河法皇お手植えの松」

干潮・満潮時に座した厳島神社と大鳥居を見ることができなかったのが残念です。
きっと幻想的な光景でしょうね。
ツアー一行は土産物屋が軒を連ねる“表参道商店街”(=清盛通り)にやってきました。

小路の両脇にテントが張られた独特な光景が目に飛び込んできました。
このテントは雨を凌ぐためではなく日除け用。
空模様が怪しくなったり雨が落ちたりし始めると一斉に畳み、天気が悪い日や夕暮れ時にしか見ることができない景色だそうです。

▲世界一の大杓子(おおしゃくし)
小路の曲り角には長さ7.7m、最大幅2.7m、重さ2.5tもある世界一の宮島大杓子(しゃもじ)が展示されていました。
宮島細工“しゃもじ”と言えば、高校野球の広島代表応援席。
宮島しゃもじを打ち鳴らしたり、「必勝」と書かれた大きなしゃもじを振り回して応援する光景がお馴染みですね。
これは“敵をめしとる”というゲン担ぎで使われているそうです。

▲多いものは1時間で2500個の饅頭を製造することができるとか
それから忘れてはならない銘菓“もみじ饅頭”。
カステラ状の生地で餡を包みんだ饅頭の代表格で、モミジの葉を模ったのが大きな特徴でしょうか。

出来立てのホカホカのもみじ饅頭は格別に美味しかったです。
現地まで足を運んだ甲斐があります(笑)
老舗をピックアップして職場スタッフの御土産に数箱買ってみました。

▲あんこ/クリーム/チーズ/各150円
それからもう一つ。
宮島“食べ歩き名物”「揚げもみじ」は、まさに散策のお供


▲平成14年元旦「紅葉堂本店」で販売開始されました
カステラ生地に独自の衣をまとわせ、単に天ぷらにした饅頭かと思いきや、
外はサクサク、中はアツアツでもっちりとした不思議な食感...
文句なしで美味しかったです。
いつも通り二人で一本を分けて食べたのですが...
今思えばもっと食べておけばよかったと、ちょっと後悔しています

(つづく)
【過去の記事より →紅イモタルトもサイコーでした[冬の沖縄2011その13(最終回)~沖縄そば~]】
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◆宮島 藤い屋
http://www.fujiiya.co.jp/index.html
◆だいこん屋
http://www.daikonya.jp/
◆揚げもみじのお店 紅葉堂
http://www.momijido.com/
かなり古い記事ですが、コメント並びにご案内ありがとうございます😊
参考にさせていただきます✏️
いままで経験したことがないと盛んにニュースなどで云われている台風14号が来襲しようとしていますが。
記事にされておられる能舞台、
1991年台風19号で創建以来はじめて倒壊したことがあるのです。
頁を編集していますので、もし興味がおありでしたら時間あるときに、見てください。
http://masuda901.web.fc2.com/page7e30.html
追記、来年から来島税@100円/人を廿日市市が徴収すると報道で知りました。