ゆらゆら荘にて

このごろ読んだ面白い本

「土偶を読むを読む」 

2023-06-12 | 読書日記

「土偶を読む」に反論した「土偶を読むを読む」(望月昭秀他著 2023年4月 刊)を読みました。

「土偶を読む」の表紙に等号(=)があるのと同じように
表紙には不等号がある。
「土偶を読む」に反論した本です。

発想は悪くないけど
もっと勉強して
基本をおさえてから書いたほうがいいよ
と言うわけです。

読めば納得……
でもね
厚すぎます、この本(431ページ)
それも、細かい文字でびっしり。
もうちょっと枝葉を刈り込んで
すっきりさせることが出来なかったものでしょうか。

それに、ちょっと意地悪だなぁ。
「コーラを吹いてしまった」
なんて書かなくても……

おまけに「土偶を読む」の書き方を模倣した
「ハート形土偶サトイモ説」を載せたりして
(モノマネ芸人じゃないんだから)……

面白いところもあります。
東日本(東北も)から土偶が発掘されることが多いのは
人口密度が高かったから
食料問題やご近所問題を解決する方法として
土偶が必要だった
とか

人がそんなに単純じゃないように
文化も結構複雑だ。
だから土偶が全部スパッと気持ちよく切れるような答えがでなくても
しょうがない
(ここが一番納得しました)
とか

「土偶を読む」の児童向け本「土偶を読む図鑑」に
子どもたちが影響されることを危惧するのだったら
「土偶を読むを読む」の児童向け本を
出版して欲しいものです
是非。

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