10月なのに
冬の気配
宮部みゆきの新作「この世の春」(宮部みゆき 2017年8月刊)を読みました
登場人物は
「悪い噂」を背負って登場する
病のため藩主の位を退いて
これからは座敷牢暮らしになるらしい重興
(藩主が気ままに依怙贔屓を押し通し家中の秩序を乱した)
(重興さまは格別才気のあるお方ではない)
(重興さまには乱心の気がおありになる)
もう一人は
重興に引き立てられて郷士から御用人頭にまでなった伊東成孝
(読者に敢えて先入観を持たせて
そこをひっくり返していく筆者の作戦?)
重興はときどき別人のようになる
幼い少年
底に何かを秘めた女
荒々しい男
3人は
何者なのか?
(霊がついているのか多重人格なのか)
なぜ重興はこんなふうになってしまったのか?
なぜ重興の父・前藩主は突然死したのか
なぜ重興の弟と妹は幼いうちに縁組をして他家に出されたのか
なぜ伊東の郷里の村は廃村になってしまったのか?
座敷牢の重興に仕える
元家老の石野織部
医師の白田登
姑の暴行に耐えかねて実家に戻っていた多紀
多紀の従弟の半十郎
奉公人のおごうとお鈴
が謎に立ち向かう
読み終えて
ちょっと物足りない感じが残る
いつもの筆者らしくない
・・・・・・・・・・・・・・・・
謎解きの部分はいいのだけれど
重いものを背負った登場人物たちが
「語る」
ことによって「解き放たれていく」
というのがすとんと落ちない
(たぶん)
語ってもなお残る重いものを抱いて生きる
ところを描いてほしかったなぁ
・・・・
冬の気配
宮部みゆきの新作「この世の春」(宮部みゆき 2017年8月刊)を読みました
登場人物は
「悪い噂」を背負って登場する
病のため藩主の位を退いて
これからは座敷牢暮らしになるらしい重興
(藩主が気ままに依怙贔屓を押し通し家中の秩序を乱した)
(重興さまは格別才気のあるお方ではない)
(重興さまには乱心の気がおありになる)
もう一人は
重興に引き立てられて郷士から御用人頭にまでなった伊東成孝
(読者に敢えて先入観を持たせて
そこをひっくり返していく筆者の作戦?)
重興はときどき別人のようになる
幼い少年
底に何かを秘めた女
荒々しい男
3人は
何者なのか?
(霊がついているのか多重人格なのか)
なぜ重興はこんなふうになってしまったのか?
なぜ重興の父・前藩主は突然死したのか
なぜ重興の弟と妹は幼いうちに縁組をして他家に出されたのか
なぜ伊東の郷里の村は廃村になってしまったのか?
座敷牢の重興に仕える
元家老の石野織部
医師の白田登
姑の暴行に耐えかねて実家に戻っていた多紀
多紀の従弟の半十郎
奉公人のおごうとお鈴
が謎に立ち向かう
読み終えて
ちょっと物足りない感じが残る
いつもの筆者らしくない
・・・・・・・・・・・・・・・・
謎解きの部分はいいのだけれど
重いものを背負った登場人物たちが
「語る」
ことによって「解き放たれていく」
というのがすとんと落ちない
(たぶん)
語ってもなお残る重いものを抱いて生きる
ところを描いてほしかったなぁ
・・・・