「日本史を暴く」(磯田道史著 2022年11月 中公新書)を読みました。
怖い顔をした磯田さん(テレビでお馴染みなので、つい言ってしまう)
裏、闇、暴く
というほどではありません。
新聞連載をまとめた軽い一冊。
どの章にも〇〇で古文書を発見
読んでみたら…
とある。
新聞を読むような速さで古文書が読めるという磯田さんでなくては
こんなに発見できないだろう。
磯田さんは
子どもの頃
台風で大雨が降ると
20km余りの道を自転車をこいで
高松城のあたりが水浸しになっているのを見に行って
秀吉による備中高松城の水攻めの情景を想像した
という。
よしながふみの「大奥」も読んでいて
「社会の構成員の声をまんべんなく反映させるには
リーダーや会議メンバーに女性・若者が含まれていて
その発言が尊重されていなければおかしい。
でなければ、その集団は衰退する」
と言っている。
そして藩主の母がリーダーシップを取り
学問、武芸に勤しんだ三上藩を紹介している。
会津藩主・松平容保四兄弟を生んだ高須藩(3万石)では
(四兄弟はみな養子に行き、幕末に大活躍)
奥の女性たちは
時には松茸狩りに熱中するなど
女性の自由度が高い家風であったという。
光秀が外交能力を発揮できたのは
妻子がみな美しく
立ち居振る舞いが上品であったことが
大きかった。
(宣教師の証言)
日本中の藩が米を年貢としていた思ったら、それは違う。
青森県の六ヶ所村の辺りでは
牧畜、狩猟、漁労を中心に生計を立て
その収穫物を年貢としていた。
(!)
などなど
小ネタ満載の一冊です。