修道士カドフェル・シリーズ5「死を呼ぶ婚礼」(ピーターズ著 2003年9月 光文社文庫)を読みました。
舞台は1139年のイギリス
シュルーズベリ修道院
もと十字軍の騎士だった修道士カドフェルが謎を解くシリーズの第5作目では
莫大な財産を持つ若き花嫁イヴェッタと
(親は既に亡く、強欲な叔父と叔母に後見されている)
財産を持つドンヴィル(40も年上)の婚礼が
まさにシュルーズベリで行われようとしているその日
ドンヴィルの死体が発見される。
ドンヴィルは誰の手によって殺されたのか?
カドフィルは修道院で薬草を栽培し
薬を作って
医務室の役割をすることに生きがいを見出している。
残念なことに前作で活躍していた優秀な弟子のマークは
修道院を出てハンセン病の施療院で働くようになっていた。
新しい弟子のオズウィンの粗忽な行動に
カドフィルは悩まされる日々だった。
閑話休題
もちろん本作でもカドフィルの鮮やかな謎解きが読めるのだけれど
何と言っても魅力的なのは脇役の人たちだ。
老ドンヴィルの(長年の)愛人エイヴィス!
愛人と言ったら想像するのは
若くて美貌の……
ところがカドフィルが遭遇する「愛人」は
「身体付きも顔も丸々とした中年の」女で
「自信に溢れた(農)作業ぶりと無駄のない動き」を持っている!
想像とのこのミスマッチぶり!
これだからカドフェル・シリーズはやめられません。