ゆらゆら荘にて

このごろ読んだ面白い本

「切手デザイナーの仕事」 日本に8人しかいない職業

2023-01-28 | 読書日記

「切手デザイナーの仕事 日本郵便切手・葉書室より」(間部香代著 2022年10月 グラフィック社刊) を読みました。

切手箱を見て
そろそろ切手が無くなりそうだなと思うと
いそいそと買いに行き
郵便局のファイルを見て
よさそうな特殊切手を買う
くらいの切手好きですが
この本は面白い。

日本郵便の「切手・葉書」室には8人のデザイナーがいる。
日本に8人しかいないとも言える。
その8人を取り上げたのがこの本。

ちゃんと文章ページの中に
カラーで切手の写真が入っている。
カラーページにまとめて
なんていうケチなことはしない。
(いい出版社です)

ぽすくまをデザインした中丸ひとみさんは
切手デザインの仕事に加え
手紙振興の仕事もしている。
東京の青山に期間限定のぽすくまカフェも開いたし
スコットランドから登録証明を貰ったタータンチェックも作った。
中丸さんは言う。
「切手には余白が必要なんです。
送る人の気持ちをのせる余白が」
ぽすくまは今では一円切手にもなっている。

2円切手のうさぎをデザインした貝淵純子さんは
「ぐりとぐら」切手も担当した。
(わたしも買いました)
竹久夢二の細長い切手をデザインしたのもこの方。

中には郵便集配の仕事からデザイナーに転身して来た方もいる。
山田泰子さんは
モーツアルトやクリムトの絵を配した
「日本オーストリア友好150周年」切手をデザインした
……

児童文学を書いている著者の
やさしい語り口と
ふんだんにある切手の写真が
響き合っています。

 

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