ゆらゆら荘にて

このごろ読んだ面白い本

「本屋のミライとカタチ」 北田博充

2024-05-29 | 読書日記

「本屋のミライとカタチ」(北田博充著 2024年2月 PHP  258p)を読みました。

「本屋」って、本を売っている店のことじゃないんですよ
と著者は言う。
(え?)
「本屋」とは、人のことなんです。
本をつくる出版社
本を貸す図書館員
本を選ぶ選書家
教師も
(本書では面白い試みをしている高校教師の嘉登さん)
何かを媒介にして本を紹介している人も
(TikTokで本を紹介してヒットを生み出しているけんごさん)
自分の持ち場で楽しみながら本と人とをつないでいる人
それが「本屋」なのだという。

ネガティブに語られることが多い「本」界隈
書店の数が減っている
一軒も書店のない自治体が増えている
売り上げが下がっている
読書離れが進んでいる
……

著者は言う。
「本が売れない時代だからこそ
知恵のしぼりがいがある」

いろいろな人に話を聞く。
v字回復をした業界の人
(プロレス)(!)
他の業種と掛け算をした人
(書店のある薬局を開いた瀬迫さん)
書店業どっぷりの人にも

ファン、リピーター、顧客
ばかりを相手にしていては駄目なのだ。
潜在客を掘り起こさなくては。

という試みははじまっている。
本を身にまとう
本を額装して飾る
同じ本を読んだ人と出会うサイト
入場料を取る書店
(全部既にある)

著者は言う。
「飛行機は追い風でなく向かい風で飛ぶものなのだ。
今の時代にこそ飛躍のチャンスが潜んでいるのかもしれません」


わくわくしました。

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