空からアスピリン

中島みゆきの話題を中心にまったりと。。。
そして開発中の競馬予想AIをテスト掲載しています。。。

2009年12月04日 21時01分38秒 | 中島みゆき
冷えてきましたねなんだか急に鍋焼きうどんが食いたくなったほねですこんばんわ。



川上弘美「真鶴」に、映画「ピアノレッスン」と同程度のカルチャーショックを受けてしまった(好みは分かれそうだが…。

この本で威力を発揮している川上語はどこから始まったのか気になり、「センセイの鞄」を読み返してみる。

この時点で川上語はにょきっにょきっと芽吹いており、「真鶴」で熟したと言えるかもしれない。
で、以前はスルーしてしまった一節が下である。

----------------------------------------------------------------
「しかし袖すりあうも多生の縁と言うではありませんか」
センセイと私は、タショウのエンですか。わたしが聞くと、反対に。
「ツキコさん、多生の縁て、どういう意味か、ご存じですか」と聞き返された。
ちょっとは縁がある、っていうことですか。しばらく考えてから答えると、センセイは眉をひそめながら首を横に振った。
「多少ではないんですよ。多生、多く生きる、ですよ」
はあ、とわたしは答えた。わたし、あの、国語はあんまり得意じゃなくて。
「真面目に勉強しなかったからでしょう」センセイはきめつける。
「ツキコさん、多生というのは、生き物は何回でも生まれ変わる、という仏教の考え方から来た言葉なんですよ」
----------------------------------------------------------------
                「センセイの鞄」(川上弘美著)より


「大辞林」で「多生」を引いてみる。

た‐しょう【多生】
 1.仏語。1 何度も生まれ変わってくること。2 多くのものを生かすこと。「一殺―」

2.多生(たしょう)の縁(えん)
 この世に生まれ出るまで、何度も生死を繰り返している間に結ばれた因縁。前世で結ばれた縁。「袖振り合うも―」◆ 「他生の縁」とも書く。

たしょう‐ごう【多生劫】
 仏語。何度も生まれ変わり死に変わりする久遠の時間。

みゆきさんの直接的な言葉や歌詞には「多生」は出ていませんよね。
しかし、「転生」を持ち出すまでもなく頻出の度合いが高い表現と言えそうです。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする