里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

コウボウシバ 漁港近くの道端

2022-06-04 | 日記

南三陸町南部、小さな漁港近くの防潮堤沿いの集落道を北へ歩いて行くと、道路端に黄色
い果穂を立てた植物が点々と生えています。果穂の丈は10~15cmと小振りです。
果穂(小穂)や果胞の形から、カヤツリグサの仲間でしょうね。道路端に砂が溜まっている
部分があり、そこに5~10株が小さくまとまって生えています。

                              二枚とも2022.6.1撮影

カヤツリグサ科の図鑑をめくって似た植物を探すと、「コウボウシバ」という植物が載っ
ていて、果穂(小穂)や果胞、葉の形などがそっくりです。
海岸の砂地に生えるカヤツリグサ科スゲ属の植物で、根茎を伸ばして増えるとあります。
ただ道路端では砂の量が少なく、根茎や根を十分に伸ばせないのでしょうね。
図鑑には草丈が20~30cmとありますが、ここでは10~15cmと半分しかありません。

                              二枚とも2022.6.1撮影

カヤツリグサ科スゲ属の多年草で、 北海道~沖縄に分布する。草丈は20~30cm。
海岸の砂地や河原に自生する。根茎は長く横走し、しばしば群生する。
基部の鞘には葉身がなく、暗赤色を帯びる。
葉は幅2~4mm、葉縁は上向きにざらつく。
果期は5〜6月、有花茎は高さ10〜30cm。上部2〜4個の小穂は雄性、長さ2〜3cm。
下方の1〜2個は雌性で接近してつき、長さ1.5〜3cm。苞は葉身が長く、短い鞘がある。
雌花の鱗片は狭卵形鋭尖頭、果苞とほぼ同長。果胞は無毛で、長さ6〜8mm、コルク質
で無毛、先端はしだいに狭まって嘴となり、口部は硬化した鋭2歯、乾くとやや褐色に変
色する。柱頭は3岐。
湿った所に生えるものは生育が良く、背が高くなる。



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