里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

コバイケイソウの新芽 有毒植物

2019-04-12 | 日記
栗原市栗駒沼倉地区、山地中腹の林道から分かれて小沢に沿って下っていると、斜面下に
湿り気のある小平坦地があって、コバイケイソウの新芽がニョキニョキと出ていました。

これが山菜のウルイ(オオバギボウシ)に見える人もいるようで、誤食して中毒するケースが
後を絶たないようです。症状としては嘔吐、手足のしびれ、呼吸困難、めまい、痙攣など。
重症の場合は意識不明となり、死亡することもあるようです。
生でかじると舌が痺れるような辛さがあるとか・・煮炊きしても毒性は変わりませんが、中毒
する人が絶えないというのは、辛さが消えるのでしょうか ?
有毒成分はアルカロイドのプロトベラトリン、ジェルビン、ベラトラミンなど。




                              二枚とも2019.4.7撮影

見慣れればウルイとコバイケイソウの違いはすぐに判りますが、同じような環境に生えていま
すから間違いやすいですよね。中毒サイトの解説には「ウルイの葉は葉柄があって、主脈から
側脈が出るのに対し、バイケイソウやコバイケイソウの葉は無柄で、完全な平行脈であること
などで識別できる。」とあります。まあ文章よりも写真で比較する方が判り易いでしょう。


〈Livedoorブログ ウルイの新芽より〉


                                  2019.4.7撮影

シュロソウ科シュロソウ属の多年草で、北海道~本州の中部地方以北の多雪地域に分布する。
山地~亜高山の湿原や湿り気のある草地、沢沿いなどに自生し、草丈は0.5~1m。
茎は太く、上部で枝を分ける。葉は互生し、葉身は長楕円形~広卵形で長さ10~30cm、基部
は茎を抱く。葉脈は平行で、葉縁に鋸歯はない。
花期は6~8月だが、数年に1度しか花を付けない。
茎頂や枝先に円錐花序を出し、多数の白花を付ける。花には両生花と雄花があり、中央の花序
には両性花を付け、下部の側枝には雄花が付く。
花の直径は10mmほど、長卵形の花被片が6個、雄しべは6個で花被片より長く、葯は黒紫色。
花柱は3個、子房は無毛。
果実は直立した蒴果で、長さ25mmほどの紡錘形。


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