気仙沼市本吉町、中河川の河口域で昨年見つけたウミミドリを探しますが、そもそも地形
が変わっていて、ウミミドリが群生していた小入江が消えています。今年の冬は暴風が吹
き荒れましたから、高波が打ち寄せて地形が変わってしまったものと推測されます。
ウミミドリを探しながら少し上流側へ行くと、シロネやヒメガマの群落があって、縁には
ウミミドリらしき小型の植物が混じっています。覗き込むとやはりウミミドリで、群落の
奥の方へも入り込んでいます。その茎の下部には10~20個の果実が付いていて、直径は3
mmほどですね。たくさんの果実が付いていますから、この河口域ではさらに株数が増え
るのではないでしょうか。あたりの岸辺は小砂利とか砂泥からなっているので、地下茎を
伸ばして増えるウミミドリにとっては絶好の環境と思われます。
三枚とも2024.7.19撮影
サクラソウ科オカトラノオ属の多年草で、北海道~中部以北の本州に分布する。
満潮時に潮をかぶる塩性湿地や岩礁に自生し、草丈は10~20cm。
横に這う太い地下茎で増える。茎は円く直立して分枝しない。
葉は対生、無柄で茎に密に付く。葉身は広披針形~倒卵状長楕円形で長さ6~1.5cm、多
肉質で濃緑色、表面にはやや光沢があり、裏面はやや色が淡い。
花期は北海道では7月、宮城県内では6月、葉腋に白色~淡紅色の花を1個つける。
直径は6~7mmで花柄はほとんどない。花弁のように見えるのは萼裂片で花弁はない。
萼は広鐘形で5裂し、裂片は長楕円形で先は鈍い。雄しべは5個で子房の基部につき、萼
裂片と互生する。葯は心形でその背部に糸状の花糸がつく。
果実は蒴果で直径3~4mm、中に数個の種子が入る。
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