里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

クサヨシ 牧草地跡の凹地

2022-07-08 | 日記

栗原市栗駒地区、集落道から分かれて荒れた林道を下って行くと、緩斜面が北向きに広が
っていて牧草らしき植物が群生しています。草姿や果穂の形からイネ科の植物と思われ、
広い範囲に群生しているので地下茎を伸ばして増えるタイプでしょう。

具体的な種が判らないので、ネット検索で調べるしかありません。
『イネ科 牧草 地下茎』と入力して検索すると、牧草関連の記事が幾つも載っていて、
その中に「草種の特徴と利用」と題する記事があります。
そこに地下茎型イネ科雑草に分類される、リードカナリーグラスという種が載っていて、
写真を見比べると私の写真の植物にそっくりです。補足には「草丈が150cm以上になり、
他の牧草より頭ひとつ高い」とあります。和名はクサヨシで、その草姿が水辺のヨシに
似ていることから命名されたようです。

                              二枚とも2022.7.3撮影

改めて「クサヨシ」でネット検索すると、北半球に広く分布する種で、我国にも自生して
いて北海道~九州に分布とあります。ある時期には牧草として利用されたが、現在は殆ど
利用されず雑草扱いされているようです。

花期は5月下旬~6月初旬、茎先端の花序は総状に広がりますが、その後に果実が稔ると
閉じて円柱状になります。水辺を好んで川岸などに多いようですが、ここでは斜面下や凹
地などの湿り気のある場所に群生しています。

                                  2022.7.3撮影

イネ科クサヨシ属の多年草で、北海道〜九州に分布し、草丈は70〜180cm。
河川や池沼の岸辺、湿地や耕作放棄田などの湿った場所に自生し、しばしば群生する。
茎は直立・叢生し、匍匐茎を出す。全体無毛。
葉は周年緑でざらつく。葉身は広線形で長さ20〜25cm、幅8〜25mm。
葉舌は白色で薄く切形、長さ3〜5mm。葉鞘は平滑。
花期は6〜7月、花序は複総状で直立し、小穂は密集し、淡紫褐色をおび光沢はなく、
長さ5〜10cm。小穂は卵形で長さ4〜5mm。苞穎は広披針形で同形。第1〜第2小花は
極端に退化。第3小花は長さ3〜3.5mmで護穎に短い毛がある。
果実は鋭頭、腹部は突形、暗灰褐色、先端は黒色、光沢なく長さ1.6〜2mm。



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