里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

イタリアポプラ 明治期に渡来

2017-03-18 | 日記
石巻市桃生町の北上川沿いの県道を走行していると、独特な樹形のポプラが
7~8本並んでいるのが見えます。興味を惹かれる風景なのですが、近くに駐車
スペースがないのでいつも通り過ぎていました。
今回はナノハナとかホトケノザが咲いていないかと、河川敷に下りて散策したので、
ついでにポプラも撮影してみました。




                             二枚とも2016.2.12撮影

ポプラはヤナギの仲間で同属は日本にも分布していますが、一般にポプラと
呼ばれる木は全て外来種です。写真のように竹箒状に背高く伸びる種類は
「イタリアポプラ」、和名では「セイヨウハコヤナギ」と呼ばれています。
原産地はイタリアあたりですが、わが国へは明治30年代にアメリカ経由で渡来しました。
北海道大学のポプラ並木とか、各地の牧場などに植栽されていて、北海道を代表する
景観の一つとされています。成長は早いのですが、その分材が軟らかいため、強風で
折れたり病害虫に弱かったりで、木の寿命は案外短いようです。
この場所でもかつては並木のように連なっていたのでしょうが、半分は枯れていたり、
腐朽が入たりしています。


                                 2016.2.12撮影

ヤナギ科ヤマナラシ属の落葉広葉樹で、樹高40mに達する高木。
ヨーロッパ全域に分布するクロポプラの変種でイタリアポプラと呼ばれ、現在では
世界の冷温帯で街路樹・防風林などとして、広く植栽されている。
太枝がなく幹は直立、小枝が幹に添うように立ち上がり、独特の樹形となる。
雌雄異株だが、わが国に渡来したのは雄木のみで、挿し木によって増やしている。
樹皮は灰褐色で縦に割れ目が入る。
葉は互生し、葉身は 長さ・幅ともに4~12cm の広三角状。葉先は急に狭まって鋭く
尖り、基部は切形。縁には細かい鋸歯がある。葉表は濃緑色でやや光沢があり、
裏面は淡緑色で、両面とも無毛。葉柄は長く2~5cm。
材は白くて軟らかい。かつてはマッチの軸木材等に利用された。
今日では、包装材・パルプ材などとして用いられている。


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