読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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東野圭吾著「カッコウの卵は誰のもの」

2010-07-03 | 東野圭吾
カッコウは、ほかの鳥の巣百舌とかホオジロとかに卵を産み雛を育ててもらう。
これを託卵というらしい。自然界のこの話しを聞いたときに本当の卵を蹴落とされた鳥を可哀相に思うと共にカッコウをあまりいい風に思えなかった。
しかし、託卵された卵は誰のものかは考えもしなかった。
産みの親は産みの親であり、育ての親は育ての親でいいのではと。自分の娘に血のつながりはないことに気づいた主人公の父親は、なんとしても隠し通そうとするのだが、
ただ、異母兄弟が病気で輸血が必要となり、娘にも真実を知らせなければならなくなるが・・・
父と娘、親子二代続けてのトップスキーヤー。娘の所属チームの研究者は、二人の遺伝子パターンを調べさせてほしいと頼み込んできた。
しかし、了承するわけにはいかない。父親には、どうしても知られたくない秘密があった。娘が生まれた19年前からの忌まわしい秘密があったのだ。
読んでいて謎の結末は予想できるし犯人も推理できそうなのだがそれは著者のあえて仕掛けた伏線仕掛で本当の結末は二転三転予想を裏切って終る。
心地良く著者に騙されて読了した。
そして題名の誰のもの?の答えが示される。
唯一つの疑問は母親の自殺の意味が納得できないのと、スポーツの上で遺伝子のどうのこうのよりは本人のモチベーションが一番大きいのではと思った。
2010年 1月光文社刊

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