読書備忘録

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大沢在昌著「漂泊の街角」

2020-05-19 | 大沢在昌
失踪人調査・佐久間公シリーズ第2弾6つの連作短編。シリーズは姉妹編短編が「感傷の街角」、長編が「標的走路」(94年)「追跡者の血統」(96年)「雪蛍」(99年)「心では重すぎる」(04年)など有。早川法律事務所二課失踪人調査のプロ・佐久間公のもとに草野球チーム“城西ファイアーズ”の監督から、若きエースピッチャー・三杉純一を探して欲しいとの依頼。純一はあまり他人づきあいもせず、ひっそり暮らしていたようだ。純一の連帯保証人を訪ねるとそこはソープランドで・・・『ランナー』。隻腕の黒人元傭兵が失踪した親友の娘。ローラを探してくれと。「別の生き方は考えられないの?考えるのは出来る。生きるのができない」・・・『ダックのルール』。“宗教法人炎矢教団総本部”この教団から娘・葉子を連れ戻してほしいという依頼。原宿にあるその教団へ娘を迎えに行くと、彼女は意外にも素直に教団を後にした。教団幹部の“オーラの炎によって彼女の身に恐しい出来事が起こる”という不気味な言葉を背に受けながら。依頼はあっさり解決した。但し、その日のうちに葉子が喉を裂いて冷たくなっていなければ・・・『炎が囁く』。引退した名女優がハードなポルノ写真集(裏本)で見た妹を探してくれと・・・『スターダスト』。若くて有能な新人タレントが失踪した。・・・『悪い夢』。他に『ベースを弾く幽霊』。街を彷徨う様々な人間たち、事件を通じて人の人生が綴られる。主人公が魅力のハードボイルド小説です。
1995年10月角川文庫刊。

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