読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

貫井徳郎著「明日の空」

2010-06-24 | 貫井 徳郎
第一章の主人公は、十七歳までアメリカで生まれ育った〝エイミー〟こと真辺栄美。
高校三年で帰国、日本の風習になじめるかドキドキしながら高校に編入し、いろんな出来事に遭遇していく。
栄美は所謂帰国子女、両親は日本人ながらアメリカで生まれ育った為、高校3年にして初めて日本で暮らすことに。
父親から「自分から『アメリカはこうだった』みたいなことは、絶対に言っちゃ駄目だ。いいね」
「日本人は、みんな一緒なのが好きなんだ。ひとりだけ目立ったりするといじめられる。個人より集団が重んじられる社会なんだ」と
言われ不安だったが、クラスメイトは明るく親切で、栄美は新しい生活を楽しみ始める。
だが一つ奇妙なことが。気になる飛鳥部という背が高くてかっこ良く、頭もいいという男子と距離が縮まり、デートの約束をするようになるが、
なぜかいつも横槍が入ってすれ違いになるのだ。一体どうしてー?
第二章では、栄美は出てこないで、主人公はユージという男とアンディという黒人の話しになるが・・・。
そして第三章で、大学生になった栄美が再び出てきて、3つの話しがつながって行く。この章の最後で栄美は、第一章の疑問の真相を知ることになる。
ミステリー仕立ての青春物語。著者は第一章を書いた後、1冊のミステリーに仕立てる為に2章3章を書き足したような印象を受けました。
短いのすぐ読めてしまいます、手軽にどんでん返しのミステリーを味わえますので、再読すると著者の伏線があきらかになります。
2010年5月集英社刊

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