メランコリア

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『王様と私』

2008-10-13 09:39:34 | 映画
『王様と私』~The King and I(1956)
監督:ウォルター・ラング 原作:マーガレット・ランドン
出演:ユル・ブリンナー、デボラ・カー、リタ・モレノ ほか

ユル・ブリンナーシリーズ。今作でブリンナーがアカデミー主演男優賞を受賞したほか、
衣装デザイン賞、美術賞、ミュージカル映画音楽賞、録音賞の5部門で獲得したとある。
ジョディ・フォスターとチョウ・ユンファが演じたリメイク版『アンナと王様』と比べると、
あまり覚えてないけど、だいぶストーリーも違うような。。?

THE KING AND I Trailer

story
アンナは夫亡き後、シャム国王の王子・王女・妻たちの家庭教師として息子を連れてバンコクを訪れる。
絶対の存在である国王は、アンナを召使い扱いし、宮殿の外に家を建てるという契約も守らないが、
100人近い国王の子どもたちの可愛さに負けて、アンナは宮殿内で働きはじめる。
ことあるごとに文化・習慣・考え方の違いで衝突するも、国王の時に正直で、真摯に国を治めようとする努力に惹かれるアンナ。
王が野蛮人だからとゆう理由だけで侵略を企てる西洋諸国に対して、彼らを晩餐に招いて
手厚くもてなすことで、シャム国の文化、知識を知ってもらってはどうかと提案。
ファッションから食事のスタイル、挨拶にいたるまで西洋風にして混乱するも大成功。
その夜、国王はアンナからダンスを教わり、踊るうちに心を通わせるが、
妻のひとりが恋人と脱走を図ったことで、彼女を罰するか否かで再び意見は衝突。
国王は今までのやり方との狭間に悩み、病の床に伏せてしまう。。


西洋人から見た東洋人の勘違いな誇張っぷりが当時のハリウッド映画らしい/苦笑
アンナから教えてもらった「エトセトラ!エトセトラ!エトセトラ!」をやたらと連呼して、
人に指差してものを言ったり、ビルマから連れてこられた若いカップルの密会にしても
なぜか全部、英語の会話だったり、ツッコミはじめたらキリがないけど、それはご愛嬌

会食の後の余興がまた素晴らしい。
「アンクル・トムの小屋」を自国風にアレンジした演劇で、シンプルな動きの中に高い芸術性がある。

Shall we dance?
最初、子どものように手をつないで踊る方法を教えたアンナに対して、「さっきはそうじゃなかった。こうだ」と腰に手を回して、2人でものすごい勢いで回転して踊りだす場面は、2人の間に芽生えた愛情のような高揚感が出ててドキドキするシーン。
鋭い矢のように突き刺すブリンナーの眼ヂカラが凄い!!!鍛え上げられた締まった肉体も美しい。
このシャム王役が定着してその後ずっとスキンにしてたってウィキに書いてあった。

「ブリンナーは片方の肺を切断した後でこの映画の撮影に臨み、酸素吸入器を使いながらハードなダンス・シーンを演じた。苦労の甲斐あって、ブリンナーが演じたぶっきらぼうでパワフルな王様役は高い評価を得て、初ノミネートでいきなりアカデミー主演男優賞を獲得。ブリンナーはこの役が生涯の当たり役となり、72年のテレビ版でも王様を演じ、舞台では初演から85年まで合計4625回も王様を演じた。」
とのこと。

デボラ・カーは、歌手ではないから今作の歌声は吹き替えだったって知ってびっくり。
『サウンド・オブ・ミュージック』の時のジュリー・アンドリュースのように品行方正な家庭教師の役で、キレイなイギリス英語が気持ちいい。

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