私は花のみちを歩いていた
若葉のみどり、舞い降る薄桃色のあめ
やわらかい幹のあいまを抜けて
昇ってゆく純白の翼
私はその日 花のみちを歩いていた
母の手にひかれて
紺のスカートがまいあがった
私は覚えている
私は花のみちを歩いていた
小刻みに震える両手、黒電話の重い受話器
「きみが好きだ」
躍る心臓、詰まる喉元、遠のく意識
風に吹き飛ぶ麦わら帽子
私はその日 花のみちを歩いていた
「ありがとう。あたしも好きです」
私は今でも夢に見る
私は花のみちを歩いていた
半分無感覚な足先がじっとり濡れてゆく
水たまりに浮かぶ花びら 飛び交うカラス
ああ 生きてくことはた易いものじゃない
重い両肩 首をうなだれ
まぶたの下には不吉な影が落ちている
私はその日 花のみちを歩いていた
行くべき場所も見つからないまま
私は花のみちを歩いていた
緑の切符 小さな時刻表 温もり残る電話ボックス
「いま駅。これからすぐ戻るから」
かえろう 古びた時計の鳴る町へ
レールは運ぶ 軽いバッグと小さな手土産
私はその日たくさんの花に彩られた小道を歩いた
「ただいま」
もうなにも心配することのない安息の砦
私はあの日 花のみちを歩いていた
母の手にひかれて
とかした髪がもつれて泣いた
私はよく知っている
これから先もずっと
花びらが敷きつめられたみちと
水たまりで泥だらけのみちとが
交互にはるか続いているのを
若葉のみどり、舞い降る薄桃色のあめ
やわらかい幹のあいまを抜けて
昇ってゆく純白の翼
私はその日 花のみちを歩いていた
母の手にひかれて
紺のスカートがまいあがった
私は覚えている
私は花のみちを歩いていた
小刻みに震える両手、黒電話の重い受話器
「きみが好きだ」
躍る心臓、詰まる喉元、遠のく意識
風に吹き飛ぶ麦わら帽子
私はその日 花のみちを歩いていた
「ありがとう。あたしも好きです」
私は今でも夢に見る
私は花のみちを歩いていた
半分無感覚な足先がじっとり濡れてゆく
水たまりに浮かぶ花びら 飛び交うカラス
ああ 生きてくことはた易いものじゃない
重い両肩 首をうなだれ
まぶたの下には不吉な影が落ちている
私はその日 花のみちを歩いていた
行くべき場所も見つからないまま
私は花のみちを歩いていた
緑の切符 小さな時刻表 温もり残る電話ボックス
「いま駅。これからすぐ戻るから」
かえろう 古びた時計の鳴る町へ
レールは運ぶ 軽いバッグと小さな手土産
私はその日たくさんの花に彩られた小道を歩いた
「ただいま」
もうなにも心配することのない安息の砦
私はあの日 花のみちを歩いていた
母の手にひかれて
とかした髪がもつれて泣いた
私はよく知っている
これから先もずっと
花びらが敷きつめられたみちと
水たまりで泥だらけのみちとが
交互にはるか続いているのを
すみません。
いつもこの詩を読んで
勇気をもらっているものです。
さいきんの記事もずっとたのしく読ませていただいているのですが（うちの近場をレポートされてたりもしていたのでとくにおもしろく拝読いたしました）
もしよろしければまた詩を書いてくださるとうれしいです。
ちなみにこのブログにたどりついたのは
松尾スズキさんきっかけです。
とつぜんのコメントしつれいいたしました。
はじめまして。
詩にコメントを下さる方は、本当にレアなので、
しかも過大に褒めていただき、とっても嬉しすぎです。
その上、松尾部長つながりですかっ！？
なんだろう、今日はとてつもないラッキーデイなのかしら？？？
＞もしよろしければまた詩を書いてくださるとうれしいです。
詩を書いていたのは、多感だった？10～20代で、
その後はパッタリ詩のミューズ？は降りてこず、
逆に今はコラム的な長文＝ブログを楽しんでいるわけです。
当時は素人が感覚だけで書いていたので、
今、意識的に書こうとしてもムリみたいです/汗
ご期待に沿えず申し訳ない/謝
でも、もしかしたら、もっとおばあちゃんになったら、
言葉もシンプルになって、もっと読む人を和ませる詩が書けるようになるかもしれません！
こればっかりはどうなるか分かりませんが、
たくさんの人たちをハッピーにできる言葉を伝えられたらいいなっていつも思っています。
また、ぜひ遊びに来てくださいね～♪
コメントを残してくれる方もレアなので^^;
ファンである一読者が
コメントをいれていいものかどうか
とても悩み、なんども書いてはやめを繰り返していたのですが、それでもやはりコメントしたく思い、させていただきました。でも、こころあるお返事をいただけたのでひどく感激しています。ほんとうにうれしいです。ありがとうございました。
二年以上前に松尾スズキさんのうっとりラジオショーの検索でわたしはここにたどりつきました。それ以来、こっそり隠れファンとしてブログを読ませていただいていました。
詩に関しては了解いたしました。ですが、montyさんの街歩きレポートや読書レビューもたいへんたのしんで読ませてもらっています。また、montyさんが、仕事でいつも不在だったじぶんじしんの部屋を、それでも部屋の主は不在でも部屋の時間はずっとながれつづけていたことを、さいきん、述懐されていたときの記事がとても詩的で印象的で、montyさんの文章には詩がこういうかたちで流れ込んでいるのだなあと思いました。ただそれだけでなく、montyさんはユーモラスなところもたいへん多く、とても楽しんでまた共感しながらブログをいつも読ませていただいております（これも恥ずかしいぐらいまったく及ばないのですが、むかしからサケロックのCDがすきで、何度もくりかえし聞いていました）。
ともあれ、とつぜんのコメント、ほんとうに失礼しました。でも、返事をくださり、ほんとうれしかったです。ありがとうございました！
＞なんども書いてはやめを繰り返していたのですが、、、
そんなにっ？！そんなに余計な気を遣わせてしまってかえって申し訳なかったです/礼
「読んでくれてる人はいるようだが、なぜコメントはくれないんだろう？？？」といつも謎だったので、読者の方が感想を書いてくださるのは、本当に嬉しいです/感謝
＞松尾スズキさんのうっとりラジオショー
あれはホントに面白かったですね！爆
しかもお相手が、大好きな秋山菜津子さんだったので、嬉しさ倍増だったのですが、
なにせ、今住んでいる家が電波状況悪すぎて、録音がガチャガチャになったのが悲しいかぎりです/涙
＞街歩きレポートや読書レビューもたいへんたのしんで読ませてもらっています。
本当ですか？よかった、ほかの記事も読んで楽しんで頂けて
また、とてつもなく褒めていただき、涙が出そうです。
最近、いろいろ弱っている状況なので、余計に褒め言葉が身に染みて・・・感涙
「人を笑わせてなんぼ」てゆうのがモットーのひとつでもあるので、それも心がけて書いています。
そして、なんとっ！サケロックつながりでもあるんですね！驚
ほんと、和みますよね～ハマケンの特異なキャラといいｗ
mixiもやっているので、よかったら遊びに来てください。
このブログを始める前もいろいろ書いたのがありますし、映画や本のレビューもまだ残したままですｖ
あれ？ミクシに招待ってどうすればいいんだっけか？汗
十年前にここでコメントさせていただいたものです。
やっぱりこの詩がとてもすきで、今読むと、詩の中に会話がふっと出てくる感じがとてもすきです。いちばんすきなのは、すきをでんわでつたえあうところです。
ぼくも詩がすきになって、詩を投稿するようになり、いちおうほんとうに末端ですが本をだして詩人になりました。
でもいつもこころのなかに montyさんのこの詩がありました。またここにきてなんども読みたいとおもいます。ありがとうございます。
時を超えて、またコメントを頂き、
とても嬉しいです！
この詩は小学校の入学式からはじまり
告白も小学校時代の体験です
やはり、実体験した言葉はダイレクトに伝わるのかもしれないですね
詩集を出版されたとのこと
おめでとうございます！
どんな作品を書かれているのか気になります
また、いつでも遊びに来て下さい😊
ステキなコメント、ありがとうございました
小学校のころの体験をもとに書かれていたんですね！
小学生の時間に限定されず読めるようになっているところに詩のすてきさを感じました（わたしはずっと想いあっていた大人のふたりを想像していました）。
やぎもともともと という変な名前で詩をかいています（りっぱな感じでなくて申し訳ないです）。
はじめてこの詩を読ませていただいたときはほんとうになんにもないふらふらしたひとだったんですがとてもこころにうたれてノートにかきうつしていました。ありがとうございました！
読む人それぞれの時間で楽しんでいただけたら幸いです
“ノートにかきうつして”頂けるほど
心の奥になにか共感するものをお持ちだったということでしょうか
ほんとうに嬉しいかぎりです/感謝×∞
やぎもともともとさんで検索してみたら、“柳本々々”さんて方がヒットしました
かわいいバームクーヘンの表紙の本とか出していらっしゃる
すごい方なのでは？？？とちょっと焦っていますｗ
そうであってもなくても、これからもたくさんの言葉を楽しんでくださいませ/祈
詩を介してご縁があったこと、ありがとうございます