メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

ミキハウスの絵本『貝の火』宮沢賢治/作 三起商行

2022-11-21 21:57:48 | 
2017年初版 絵/おくはらゆめ

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青空文庫


【内容抜粋メモ】
ウサギの子どもホモイがヒバリの子を川から救い
熱を出して寝込む

起きて外に出ると、ヒバリの母が
王様からもらった貝の火の玉をあげる

親からその玉のすごさを知り
急に偉くなった気になり
周りの動物たちを軍曹、少将などと家来にして
手伝いをさせる

キツネが角パン?を人家から盗んで来てあげる

そのたびに父に怒られ、母は泣くが
玉はさらに赤く燃えるように美しいため
ホモイはもっと得意になる

キツネが動物園を作ろうと網で鳥をかき集め
ホモイを脅したため、逃げ帰る

玉はついに曇る
父に話し、鳥を助けて
「笑ってください」と事情を話す

鳥たちの前で玉は砕け、ホモイの目に入り
両目が見えなくなる

また赤く燃えて、窓から飛び出す

フクロウが「たった8日だった」と笑う

父は目を治してあげるから元気を出しなさいと慰める



こうした動物を使った物語が
賢治はほんとうに上手いなあ

釣鐘草がカンカン鳴る音などの
自然描写もステキ

むぐら(モグラ)は、太陽に当たると死んでしまうから
ホモイに怒られて泣く様子は貰い泣きしそうになる

弱い立場のウサギが権力?を握ることで
急に威張り散らすことを説いているのかな?

絵はとても素朴

もう賢治の短編絵本はほとんど読んでしまったと思ったけれども
こうして新しい物語を読めるのは
とても幸せ

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