原作:東野圭吾
※「ドラマのマイベスト」カテゴリー内「東野圭吾」に追加します
ドラマ化もされているのか
しかも哲さんが出てる!!
出演:
武島剛志 - 玉山鉄二 兄 犯罪者
武島直貴 - 山田孝之 弟
寺尾祐輔 - 尾上寛之 同じ中学の同級生 リカルド所属のお笑いテラタケ
白石由実子 - 沢尻エリカ
緒方忠夫 - 吹越満 被害者の息子
中条朝美 - 吹石一恵
中条 - 風間杜夫 朝美の父
ほか
【内容抜粋メモ】
武島直貴:
兄貴元気ですか
高校はなんとか卒業できました
ただ大学に行くのはやめました
就職します
武島剛志:
腰を心配してくれてありがとう
俺も元気で頑張ってる
大学を辞めて就職した話かなりショックだった
絶対俺のせいだから
俺があんな馬鹿なことをしなければ・・・
タカシは強盗に入り、札束の封筒を盗み
家の者に見られてもみ合ううちにハサミで刺し殺してしまう
ナオキはバスに乗る
白石由実子も乗っている
ニュース
昨年10月 東京板橋区で起きた殺人事件の初公判がまもなく開かれます
事件は一人暮らしのお年寄りを狙った身勝手な犯行として
検察側は元運送会社勤務・武島剛志を無期懲役を求刑する予定です
ナオキは兄が自分を大学に上げるために
金が必要だったことを猶予に入れてくれと検察側に頼むが拒否された
兄はムリな仕事をして腰を痛めたまま
面会
タカシはナオキに被害者の葬儀に行ってくれたかと聞く
ナオキは影から見守るしか出来なかった
緒方忠夫(被害者の息子):
母は賑やかなことが好きでした
こうして皆さんに送られて喜んでいることと思います
ずいぶん親不孝をしまして
できれば母に孫の顔を見て欲しかった
と泣き崩れる
ナオキが工場から出てくると
「寺尾商店」と書かれた自転車をひいて寺尾祐輔が来る
2人は同じ中学の同級生でお笑いを目指している
ユミコは同じ工場の食堂で働いている
ナオキとユウスケがお笑いのネタ作りをしているのを笑って見ている
ナオキは工場の寮に住んでいる
引っ越しは3回目
壁中に「人殺し」と書かれて出て行かざるを得なかった
仕事も3回変えている
コンビニの店長:
仕事良くやってくれてるとは思うけど
変な評判が立つとまずいんだよね 客商売だし
ナオキ:
今回は誰にもバレてない
人とも関わらないようにしてるし
兄弟のお手紙はずっと続けている
ナオキ:こないだ初めてボーナスをもらいました
そばで遊ぶ子どもを見て、兄弟2人で暮らしていた当時を回想する
一人でいるナオキの元に来てりんごを食べないかと勧めるユミコ
ユミコ:毎朝バス一緒やん
帰りもナオキを待っているユミコ
クリスマスプレゼントを渡す
新年お笑いライブに出ているナオキとユウスケ
ユミコも見に来ている
その後、一緒に飲む
ナオキは学年でトップクラスの秀才だった
タカシ:
ナオはどんな正月を過ごしましたか?
ここにいると日にちや時間の感覚がなくなる
工場の先輩クラタにユミコとの関係をからかわれる
手紙を取られて
クラタ:
何やらかしたんだよ
この住所、千葉刑務所だろう? 婦女暴行か?
兄を侮辱されて思わず殴ってしまう
タカシはナオキからの手紙を待つが来ない
刑務所の中ってこんな風なんだ
ユミコ:今度映画でも行かへん?
ナオキ:
もうやめてくれないかな 遊んでる暇ないんだ
俺の兄貴、刑務所入ってるんだ 無期懲役
金欲しくて一人暮らしのおばあちゃん刺し殺したの
だからもう関わらないほうがいいよ
お笑いライブの後
「笑いの王様」のプロデューサーが「一度うちの番組に出てみないか」と誘う
ナオキ:もうじきバイトしなくても済むかもしれません
バイト先の店長:ちょっと複雑だな お前さん、女の客に人気があるから
ここにもユミコが来る
ユミコ:
すごい驚いた ここ、うちの学校のすぐ近くなんよ すごい偶然!
先月から美容学校に通い始めてん
テレビに出てるナオキ
タカシ:
まさかお前が本当にプロになるなんて
心から誇りに思う
やっぱりお前は俺の自慢の弟だ
飲み会で「ネタを見せろ」と言われて断ると
「空気を読めよ」と叱られ、お先にと勝手に外に出る
一人でいるとさっき隣に座っていた女性・中条朝美と会う
アサミ:苦手なの、合コンとかって
ナオキ:そうなんじゃないかなって思ってた 俺もそうだから
アサミ:お笑いの先輩ってみんなあんな感じなの?
ナオキ:体育会系だからね
アサミの父は有名な会社の専務だと分かる
楽しく喋って地下道の手前で
アサミ:聞いてもいいかな 連絡先
ナオキの手紙:
今度、CM の仕事が決まりました
兄貴に俺の元気な姿を見てもらえる機会が増えると思います
2人は付き合い始め、クリスマスプレゼントにブレスレットを贈る
アサミ:良かったら今度家に遊びに来ない? 父に会って欲しいの
ナオキ:俺なんかでいいのかな
アサミ:きっと父も気に入ってくれる
犯罪者の家族について語るスレでとたくさんのディスった書き込みが並ぶ
「一昨年、板橋区で婆さんを殺したタカシの弟は、現在お笑い芸人やってます」
「犯罪者の家族も犯罪者」
「リカルド所属のテラタケ」
マネージャー:
書き込みを見た人から会社にも何回か問い合わせがあったみたい
CM のほうも降りなきゃならなくなると思う
どうして言ってくれなかったの?
もう少し早く分かってれば…
ナオキ:
悪いんだけどお笑い止める
アサミと結婚しようと思ってる
お笑いで頑張ってもたかが知れてるしさ
ユウスケ:
女ができたからはいさようならってなんだよそれ!
一生一緒にやってくって約束したよな?
ユウスケはナオキを殴る
ナオキ:お笑いで天下とって俺のこと見返してみろよ
ユウスケは去る
タカシ:
お笑いの仕事はうまくいっているか?
なんでもいいんだ 手紙をくれないか?
タカシの手紙が積んであるが返事を返していないナオキ
家に来るアサミ
アサミ:
そういえば昨日、深夜のバラエティにユウスケくんが出てた
コンビ解消なんて意外だったな
プライベートでも仲がいいと思ってたから
新しい相方は見つかりそうにない?
事情を打ち明けようとすると客が来る
カシマ:
君のお父様に言われてね
おままごとはもう終わりだ
武島さん申し訳ないが彼女とは別れてもらいます
色々調べさせてもらった
あなたの身内には大変な人物がいるようですね
やっぱり何も話してないんですね
(兄から届いていた手紙を渡す
刑務所の検閲印だ
服役囚から来たハガキってことだ
強盗殺人か 最悪だな
ナオキ:
いつか話さなくちゃと思ってたんだ
でも怖くて アサミが離れてくんじゃないかと思って言い出せなくて
泣きながら部屋を飛び出していくアサミ
カシマ:二度と彼女に近づくな
外に出るとアサミが一人で立っている
ナオキ:危ないだろう こんな遅くに
アサミが何か話そうとしたら
後ろからバイクでバッグをひったくられて転ぶ
そのまま病院へ
中条(アサミの父):
所持金とクレジットカードは抜かれていたそうだ
顔に傷が残ると医者に言われたよ
今は形成手術でかなり綺麗になるらしいが
私はこれからの生涯、娘の顔の傷を見るたびに
この忌々しい犯罪について思い返すことになったわけだ
君のお兄さんに殺された被害者のようにね
君が悪いとは言わないが犯罪者の弟だ
ただそれだけの理由で不快に思う人間がいる
私もその一人だ
私とアサミの幸せを願うなら、これを受け取って出てってくれないか
札束を入れた封筒を渡す
ナオキは金を取って病室を出る
部屋に戻り兄のハガキを読むとかき氷の思い出話が書いてある
ナオキ:いったい誰のせいで、、、
ハガキを破り、部屋の中をめちゃめちゃに壊す
秋葉原の電気店
電化製品の説明をする仕事をしているナオキ
(これほどの逆境にも負けずに前進しているのがスゴイなあ
評価が上がったお祝いにユミコと飲む
そこにユウスケも来る
ユミコが呼んだ
ユウスケ:悪かった 俺、何も知らないでさ
ナオキ:
引っ越してから手紙も来なくなった
住所も知らせていない
もう兄貴のことは思い出したくない
勤めている電気店で事件が起こる
ニュース:
現金560万円と新品のパソコン200万円相当が盗まれた
警備員の話だと午前2時~4時までの犯行
内部の事情に詳しい者の犯行の可能性もあるとして本格的に捜査を始めた
ナオキは急に埼玉の倉庫に異動を言い渡される
上司:
君、服役中のお兄さんがいるそうだね
今度の事件で社員の身上調査をさせてもらった
サラリーマンにとって配置転換は避けて通れない道だよ
ユミコ:私が社長に抗議してあげる
ナオキ:
もういいって 諦めるのには慣れた
兄貴がいる限り俺の人生は外れ
ユミコ:
気晴らししたほうがいいんじゃない?
旅行とか どこに行きたい?
ナオキ:差別のない国とか
埼玉の工場で働いていると見知らぬ男性から声をかけられる
本社の平野:
君が武島君か
今回の人事異動は不当だと思っているかね?
君の配置転換は間違ってなかったと思っている
君は差別されたと思ってるんじゃないかね?
きっとこれまでも不当な扱いを受けてきたんじゃないのかね
その度に君は苦しんだだろう
怒りも感じたはずだ
しかし差別は当然だ
どんな人間も犯罪から遠くに身を置きたいと思う
犯罪者やそれに近い人間を排除しようとするのは至極真っ当な行為だ
自己防衛本能とでも言うのかね
ナオキ:
私が犯罪者に近い人間だから
差別を受けるのは当たり前だとおっしゃるんですか?
平野:
君の兄さんはそれまで考えなきゃいけない
自分が刑務所にいればいいという問題じゃない
今の君の苦しみをひっくるめて
君のお兄さんの犯した罪なんだ
ナオキ:僕はどうすればいいんですか?
平野:
ここから始まるんだ
コツコツと少しずつ
ここから君と社会のつながりを増やしていくんだ
君のことを知らせてくれた人がいてね
この手紙の差出人は決して君に言わないでくれと頼んで
読んで不愉快になっても君を責めないでほしいと頼んでいる
差出人に心当たりがあるようだな
君がどんなに悩んでいるか
君が人間的にどれほど素晴らしいものを持っているか切々と語ってる
最後にどうか君を助けてやってほしいと頼んでる
私は心を打たれた
君はこの手紙の主と心が繋がってる
後はその糸を増やしていけばいい
差別のない場所を探すんじゃない
君はここで生きていくんだ
(天使みたい/泣
ナオキはユミコの家を訪ね、兄の手紙を見つける
タカシ:
倉庫の仕事にはもう慣れたか?
サラリーマンはあちこち異動があって大変だな
ユミコがナオキのフリをして返事を書いていたことを責める
ナオキ:誰がこんなことしてくれと頼んだ?! もう俺に構うな!
手紙を破いて道路に捨てると、車が往来する中で拾い集めるユミコ
ユミコ:
ナオがアサミさんと別れた後、酔いつぶれてアパートまで担いで行った時
偶然お兄さんの手紙を見てしまった ごめんなさい
勝手なことした でも間違ってないと思う
住所変わったのを知らせないなんて寂しいやん
たった一人の肉親やのに
ナオキ:
兄貴とは縁を切るって決めた
兄貴のせいで世間から差別されるのはもう・・・
平野から言われたことを思い出す
ユミコ:ナオがどんなに逃げようとあがいたって無駄やねんで
ユミコは筆跡がばれるからパソコンで入力して手紙を送っていた
これまでの手紙もとってあり、読み始めるナオキ
タカシ:
ずっと返事が来なかったから、ひょっとしたら病気じゃないかって心配していた
パソコンの手紙って最初は味気ないと思っていたけど慣れるとどうってことないな
お前のクセのある字も味があっていいけど
これはこれで読みやすいし大切なのは気持ちだもんな
俺が作った製品に買い手がついたんだ
この前の手紙でナオが励ましてくれたおかげかもしれないな
ユミコ:
お兄さんの心を慰められるのはナオからの手紙だけやねんで
ナオの手紙にはこんなに大きな力があるんやで
うちは父が借金を背負わされて、親子で逃げ回って生活してた
もう逃げるのは嫌やし、ナオにも逃げて欲しくない
結局、最後は家族バラバラになって
妹と別の施設に入れられて
時々届くお父ちゃんからの手紙が何より楽しみやった
だからよくわかる 手紙はめっちゃ大事
せやからナオも書いてあげて
ナオキ:
こんな俺のために会長に手紙を書いてくれたのはお前だな ありがとう
これからは俺がお前を守るから
2人は結婚し、女の子ミキが生まれ
スーツ姿のナオキを「いってらっしゃい」と見送る
公園に行き手を振ると、急に子どもを連れて去っていくママ友たち
ナオキの職場にユウスケが来る
ナオキ:テレビでよく見てるよ 頑張ってるな
ユウスケ:
1回だけ俺と舞台立つ気ないかな?
実は俺、半年前から刑務所の慰問やってるんだ
塀の中って娯楽が少ないから結構喜ばれてな
でも受刑者の人達って俺みたいなピン芸より漫才が見たいんだよ
1回でいい 久しぶりにお前と組んでやりたいなと思って
ナオキ:千葉か?
ユウスケ:
ユミちゃんから聞いた
長いことを兄貴の面会行ってないんだって?
ナオキ:気持ちはありがたいけど 断る
夜、娘に読み聞かせをするナオキ
ミキ:パパ、人殺しって何? ミキ、人殺しの子どもなの?
ユミコ:
1ヶ月くらい前から社宅の奥さん達の間で変な噂が広まって
ナオのお兄さんが刑務所出たら社宅で暮らすとか
ナオキ:なんで俺に言ってくれなかった! 引っ越そう
ユミコ:なんで逃げるの? 私頑張れるよ
ナオキ:
俺たちは我慢できてもミキはどうなる?
友達がなぜ去るのか意味もわからないんだぞ
ユミコ:
ミキは何も悪いことしてへん
だからどこにも逃げへん
私ら親子3人に何言われても胸張って道の真ん中歩いて生きていく 絶対逃げへん
兄への手紙:
本当言うと兄貴に手紙を書くのは4年ぶりになる
その間ずっと出し続けてくれたのはユミコなんだ
ごめんな 俺弱い人間だから
でもこの手紙だけは最後までちゃんと書く
あの事件からずっと俺はレッテルを貼られて生きてきた
そのせいでお笑いの夢を捨て
大好きな女性との結婚も諦めた
そして今度は俺の家族という事だけで
ユミコもミキも差別され辛い思いをしている
ミキだけには俺みたいな人生を送ってほしくない
もっと早く兄貴に伝えなきゃいけなかった
これが現実だ
これから目を背けたままでは終わらない
この手紙は最後の手紙になる
これを読んだら二度と俺たちに返事を書かないでくれ
いつか出所しても俺たちに会いに来ないでくれ
俺はユミコとミキを守るために兄貴を捨てる
ごめんな
(強盗殺人で無期懲役でも刑務所内での態度が良かったら出所できるのかな?
ナオキは被害者の緒方を訪ねる
ナオキ:本当はもっと早くにお邪魔すべきだったんですが
緒方:申し訳ないがあなたが来たことは女房と娘には内緒にしたい
ナオキ:ではせめてお線香を
緒方:
それもお断りする
君が憎いからじゃない
私の母親を殺したのは君じゃないから
君から焼香をされる意味がない
緒方はタカシからの手紙を見せる
緒方:
刑務所に入ってからずっと 毎月欠かしたことがない
過ちを悔いてくれていることはよくわかる
でもこうしていくら謝られても無念さは消えない
もう返事を送ってくるなと書こうとした
でもそれも腹立たしくて徹底的に無視することにした
返事がなければそのうち届かなくなると思った
しかし手紙は届き続けた
6年間絶えることなく
そのうち気づいた
これは彼にとって般若心経なんだと
これが最後の手紙だ
タカシ:
本日は重大なことを打ち明けたく筆をとらせていただきました
先日弟から手紙が来ました
そこにはもうこれきり手紙は書かないし
私からの手紙も受け取らないと書かれていました
強盗殺人犯の兄を持ったばかりに
彼がどれほど苦労してきたか
妻や娘がどんな辛い目に合っているかが綴られていました
そして家族を守るために私を捨てると書かれていました
6年経って私はようやくわかりました
私は罪を償ってなどいない
私がいる限り、緒方さんや弟
たくさんの人々に対して罪を犯し続けているのだと
私は手紙などを書くべきではなかった
そのことをお詫びしたく書きました
もちろんこれを最後にします
緒方:
それを読んで決心した
もうこれでいいと思う
これで終わりにしよう 何もかも
お互い長かったな 号泣するナオキ
最初、レンガのおしゃれな建物で学校か何かと思ってたけど刑務所だったんだな
ナオキとユウスケは慰問に来る
ユミコとミキは近くの公園で待つ
演歌歌手や手品師、落語家 いろんな人が慰問に来るんだ/驚
ナオキはそでから見るが、みんな同じ制服と短髪で分からない
ユミコ:ちゃんと「遊ぼう」ってお願いしたらお友達になってくれるよ
ミキが行くとママのところに走って行ってしまう子どもたち
差別心は親から子に伝わるんだな
ユミコがそばに行こうとすると、子どもは戻ってきて一緒に遊び始める
子どものほうが正しく、純粋な時が多々ある
テラタケの漫才
ユウスケの家族は卓球一家だという話から
ナオキの兄の話になり言葉に詰まる
客席を見ると祈るように手を合わせている兄を見つける
ナオキ:
うちの兄貴はすげー馬鹿ですから
埼京線を一番強い電車だと思っていましたから
東名高速道路を見て「何で透明なのに色ついてんだ」
性格悪い、女にモテない
だから金曜日になると兄貴の事思い出すんです
粗大ゴミを出す日だから
でもしょうがないですよね
血が繋がっちゃってますからね
俺が生まれた時には
当たり前のような顔して家にいましたからね
でもたった一人の兄貴ですからね
これからもずっと 俺の兄貴だから
タカシは号泣しながら頭を垂れる
ここで♪言葉にできない/オフコース を流すかあ!
テレビだとエンドロールが切られちゃうから余韻を楽しめないのが残念
※「ドラマのマイベスト」カテゴリー内「東野圭吾」に追加します
ドラマ化もされているのか
しかも哲さんが出てる!!
出演:
武島剛志 - 玉山鉄二 兄 犯罪者
武島直貴 - 山田孝之 弟
寺尾祐輔 - 尾上寛之 同じ中学の同級生 リカルド所属のお笑いテラタケ
白石由実子 - 沢尻エリカ
緒方忠夫 - 吹越満 被害者の息子
中条朝美 - 吹石一恵
中条 - 風間杜夫 朝美の父
ほか
【内容抜粋メモ】
武島直貴:
兄貴元気ですか
高校はなんとか卒業できました
ただ大学に行くのはやめました
就職します
武島剛志:
腰を心配してくれてありがとう
俺も元気で頑張ってる
大学を辞めて就職した話かなりショックだった
絶対俺のせいだから
俺があんな馬鹿なことをしなければ・・・
タカシは強盗に入り、札束の封筒を盗み
家の者に見られてもみ合ううちにハサミで刺し殺してしまう
ナオキはバスに乗る
白石由実子も乗っている
ニュース
昨年10月 東京板橋区で起きた殺人事件の初公判がまもなく開かれます
事件は一人暮らしのお年寄りを狙った身勝手な犯行として
検察側は元運送会社勤務・武島剛志を無期懲役を求刑する予定です
ナオキは兄が自分を大学に上げるために
金が必要だったことを猶予に入れてくれと検察側に頼むが拒否された
兄はムリな仕事をして腰を痛めたまま
面会
タカシはナオキに被害者の葬儀に行ってくれたかと聞く
ナオキは影から見守るしか出来なかった
緒方忠夫(被害者の息子):
母は賑やかなことが好きでした
こうして皆さんに送られて喜んでいることと思います
ずいぶん親不孝をしまして
できれば母に孫の顔を見て欲しかった
と泣き崩れる
ナオキが工場から出てくると
「寺尾商店」と書かれた自転車をひいて寺尾祐輔が来る
2人は同じ中学の同級生でお笑いを目指している
ユミコは同じ工場の食堂で働いている
ナオキとユウスケがお笑いのネタ作りをしているのを笑って見ている
ナオキは工場の寮に住んでいる
引っ越しは3回目
壁中に「人殺し」と書かれて出て行かざるを得なかった
仕事も3回変えている
コンビニの店長:
仕事良くやってくれてるとは思うけど
変な評判が立つとまずいんだよね 客商売だし
ナオキ:
今回は誰にもバレてない
人とも関わらないようにしてるし
兄弟のお手紙はずっと続けている
ナオキ:こないだ初めてボーナスをもらいました
そばで遊ぶ子どもを見て、兄弟2人で暮らしていた当時を回想する
一人でいるナオキの元に来てりんごを食べないかと勧めるユミコ
ユミコ:毎朝バス一緒やん
帰りもナオキを待っているユミコ
クリスマスプレゼントを渡す
新年お笑いライブに出ているナオキとユウスケ
ユミコも見に来ている
その後、一緒に飲む
ナオキは学年でトップクラスの秀才だった
タカシ:
ナオはどんな正月を過ごしましたか?
ここにいると日にちや時間の感覚がなくなる
工場の先輩クラタにユミコとの関係をからかわれる
手紙を取られて
クラタ:
何やらかしたんだよ
この住所、千葉刑務所だろう? 婦女暴行か?
兄を侮辱されて思わず殴ってしまう
タカシはナオキからの手紙を待つが来ない
刑務所の中ってこんな風なんだ
ユミコ:今度映画でも行かへん?
ナオキ:
もうやめてくれないかな 遊んでる暇ないんだ
俺の兄貴、刑務所入ってるんだ 無期懲役
金欲しくて一人暮らしのおばあちゃん刺し殺したの
だからもう関わらないほうがいいよ
お笑いライブの後
「笑いの王様」のプロデューサーが「一度うちの番組に出てみないか」と誘う
ナオキ:もうじきバイトしなくても済むかもしれません
バイト先の店長:ちょっと複雑だな お前さん、女の客に人気があるから
ここにもユミコが来る
ユミコ:
すごい驚いた ここ、うちの学校のすぐ近くなんよ すごい偶然!
先月から美容学校に通い始めてん
テレビに出てるナオキ
タカシ:
まさかお前が本当にプロになるなんて
心から誇りに思う
やっぱりお前は俺の自慢の弟だ
飲み会で「ネタを見せろ」と言われて断ると
「空気を読めよ」と叱られ、お先にと勝手に外に出る
一人でいるとさっき隣に座っていた女性・中条朝美と会う
アサミ:苦手なの、合コンとかって
ナオキ:そうなんじゃないかなって思ってた 俺もそうだから
アサミ:お笑いの先輩ってみんなあんな感じなの?
ナオキ:体育会系だからね
アサミの父は有名な会社の専務だと分かる
楽しく喋って地下道の手前で
アサミ:聞いてもいいかな 連絡先
ナオキの手紙:
今度、CM の仕事が決まりました
兄貴に俺の元気な姿を見てもらえる機会が増えると思います
2人は付き合い始め、クリスマスプレゼントにブレスレットを贈る
アサミ:良かったら今度家に遊びに来ない? 父に会って欲しいの
ナオキ:俺なんかでいいのかな
アサミ:きっと父も気に入ってくれる
犯罪者の家族について語るスレでとたくさんのディスった書き込みが並ぶ
「一昨年、板橋区で婆さんを殺したタカシの弟は、現在お笑い芸人やってます」
「犯罪者の家族も犯罪者」
「リカルド所属のテラタケ」
マネージャー:
書き込みを見た人から会社にも何回か問い合わせがあったみたい
CM のほうも降りなきゃならなくなると思う
どうして言ってくれなかったの?
もう少し早く分かってれば…
ナオキ:
悪いんだけどお笑い止める
アサミと結婚しようと思ってる
お笑いで頑張ってもたかが知れてるしさ
ユウスケ:
女ができたからはいさようならってなんだよそれ!
一生一緒にやってくって約束したよな?
ユウスケはナオキを殴る
ナオキ:お笑いで天下とって俺のこと見返してみろよ
ユウスケは去る
タカシ:
お笑いの仕事はうまくいっているか?
なんでもいいんだ 手紙をくれないか?
タカシの手紙が積んであるが返事を返していないナオキ
家に来るアサミ
アサミ:
そういえば昨日、深夜のバラエティにユウスケくんが出てた
コンビ解消なんて意外だったな
プライベートでも仲がいいと思ってたから
新しい相方は見つかりそうにない?
事情を打ち明けようとすると客が来る
カシマ:
君のお父様に言われてね
おままごとはもう終わりだ
武島さん申し訳ないが彼女とは別れてもらいます
色々調べさせてもらった
あなたの身内には大変な人物がいるようですね
やっぱり何も話してないんですね
(兄から届いていた手紙を渡す
刑務所の検閲印だ
服役囚から来たハガキってことだ
強盗殺人か 最悪だな
ナオキ:
いつか話さなくちゃと思ってたんだ
でも怖くて アサミが離れてくんじゃないかと思って言い出せなくて
泣きながら部屋を飛び出していくアサミ
カシマ:二度と彼女に近づくな
外に出るとアサミが一人で立っている
ナオキ:危ないだろう こんな遅くに
アサミが何か話そうとしたら
後ろからバイクでバッグをひったくられて転ぶ
そのまま病院へ
中条(アサミの父):
所持金とクレジットカードは抜かれていたそうだ
顔に傷が残ると医者に言われたよ
今は形成手術でかなり綺麗になるらしいが
私はこれからの生涯、娘の顔の傷を見るたびに
この忌々しい犯罪について思い返すことになったわけだ
君のお兄さんに殺された被害者のようにね
君が悪いとは言わないが犯罪者の弟だ
ただそれだけの理由で不快に思う人間がいる
私もその一人だ
私とアサミの幸せを願うなら、これを受け取って出てってくれないか
札束を入れた封筒を渡す
ナオキは金を取って病室を出る
部屋に戻り兄のハガキを読むとかき氷の思い出話が書いてある
ナオキ:いったい誰のせいで、、、
ハガキを破り、部屋の中をめちゃめちゃに壊す
秋葉原の電気店
電化製品の説明をする仕事をしているナオキ
(これほどの逆境にも負けずに前進しているのがスゴイなあ
評価が上がったお祝いにユミコと飲む
そこにユウスケも来る
ユミコが呼んだ
ユウスケ:悪かった 俺、何も知らないでさ
ナオキ:
引っ越してから手紙も来なくなった
住所も知らせていない
もう兄貴のことは思い出したくない
勤めている電気店で事件が起こる
ニュース:
現金560万円と新品のパソコン200万円相当が盗まれた
警備員の話だと午前2時~4時までの犯行
内部の事情に詳しい者の犯行の可能性もあるとして本格的に捜査を始めた
ナオキは急に埼玉の倉庫に異動を言い渡される
上司:
君、服役中のお兄さんがいるそうだね
今度の事件で社員の身上調査をさせてもらった
サラリーマンにとって配置転換は避けて通れない道だよ
ユミコ:私が社長に抗議してあげる
ナオキ:
もういいって 諦めるのには慣れた
兄貴がいる限り俺の人生は外れ
ユミコ:
気晴らししたほうがいいんじゃない?
旅行とか どこに行きたい?
ナオキ:差別のない国とか
埼玉の工場で働いていると見知らぬ男性から声をかけられる
本社の平野:
君が武島君か
今回の人事異動は不当だと思っているかね?
君の配置転換は間違ってなかったと思っている
君は差別されたと思ってるんじゃないかね?
きっとこれまでも不当な扱いを受けてきたんじゃないのかね
その度に君は苦しんだだろう
怒りも感じたはずだ
しかし差別は当然だ
どんな人間も犯罪から遠くに身を置きたいと思う
犯罪者やそれに近い人間を排除しようとするのは至極真っ当な行為だ
自己防衛本能とでも言うのかね
ナオキ:
私が犯罪者に近い人間だから
差別を受けるのは当たり前だとおっしゃるんですか?
平野:
君の兄さんはそれまで考えなきゃいけない
自分が刑務所にいればいいという問題じゃない
今の君の苦しみをひっくるめて
君のお兄さんの犯した罪なんだ
ナオキ:僕はどうすればいいんですか?
平野:
ここから始まるんだ
コツコツと少しずつ
ここから君と社会のつながりを増やしていくんだ
君のことを知らせてくれた人がいてね
この手紙の差出人は決して君に言わないでくれと頼んで
読んで不愉快になっても君を責めないでほしいと頼んでいる
差出人に心当たりがあるようだな
君がどんなに悩んでいるか
君が人間的にどれほど素晴らしいものを持っているか切々と語ってる
最後にどうか君を助けてやってほしいと頼んでる
私は心を打たれた
君はこの手紙の主と心が繋がってる
後はその糸を増やしていけばいい
差別のない場所を探すんじゃない
君はここで生きていくんだ
(天使みたい/泣
ナオキはユミコの家を訪ね、兄の手紙を見つける
タカシ:
倉庫の仕事にはもう慣れたか?
サラリーマンはあちこち異動があって大変だな
ユミコがナオキのフリをして返事を書いていたことを責める
ナオキ:誰がこんなことしてくれと頼んだ?! もう俺に構うな!
手紙を破いて道路に捨てると、車が往来する中で拾い集めるユミコ
ユミコ:
ナオがアサミさんと別れた後、酔いつぶれてアパートまで担いで行った時
偶然お兄さんの手紙を見てしまった ごめんなさい
勝手なことした でも間違ってないと思う
住所変わったのを知らせないなんて寂しいやん
たった一人の肉親やのに
ナオキ:
兄貴とは縁を切るって決めた
兄貴のせいで世間から差別されるのはもう・・・
平野から言われたことを思い出す
ユミコ:ナオがどんなに逃げようとあがいたって無駄やねんで
ユミコは筆跡がばれるからパソコンで入力して手紙を送っていた
これまでの手紙もとってあり、読み始めるナオキ
タカシ:
ずっと返事が来なかったから、ひょっとしたら病気じゃないかって心配していた
パソコンの手紙って最初は味気ないと思っていたけど慣れるとどうってことないな
お前のクセのある字も味があっていいけど
これはこれで読みやすいし大切なのは気持ちだもんな
俺が作った製品に買い手がついたんだ
この前の手紙でナオが励ましてくれたおかげかもしれないな
ユミコ:
お兄さんの心を慰められるのはナオからの手紙だけやねんで
ナオの手紙にはこんなに大きな力があるんやで
うちは父が借金を背負わされて、親子で逃げ回って生活してた
もう逃げるのは嫌やし、ナオにも逃げて欲しくない
結局、最後は家族バラバラになって
妹と別の施設に入れられて
時々届くお父ちゃんからの手紙が何より楽しみやった
だからよくわかる 手紙はめっちゃ大事
せやからナオも書いてあげて
ナオキ:
こんな俺のために会長に手紙を書いてくれたのはお前だな ありがとう
これからは俺がお前を守るから
2人は結婚し、女の子ミキが生まれ
スーツ姿のナオキを「いってらっしゃい」と見送る
公園に行き手を振ると、急に子どもを連れて去っていくママ友たち
ナオキの職場にユウスケが来る
ナオキ:テレビでよく見てるよ 頑張ってるな
ユウスケ:
1回だけ俺と舞台立つ気ないかな?
実は俺、半年前から刑務所の慰問やってるんだ
塀の中って娯楽が少ないから結構喜ばれてな
でも受刑者の人達って俺みたいなピン芸より漫才が見たいんだよ
1回でいい 久しぶりにお前と組んでやりたいなと思って
ナオキ:千葉か?
ユウスケ:
ユミちゃんから聞いた
長いことを兄貴の面会行ってないんだって?
ナオキ:気持ちはありがたいけど 断る
夜、娘に読み聞かせをするナオキ
ミキ:パパ、人殺しって何? ミキ、人殺しの子どもなの?
ユミコ:
1ヶ月くらい前から社宅の奥さん達の間で変な噂が広まって
ナオのお兄さんが刑務所出たら社宅で暮らすとか
ナオキ:なんで俺に言ってくれなかった! 引っ越そう
ユミコ:なんで逃げるの? 私頑張れるよ
ナオキ:
俺たちは我慢できてもミキはどうなる?
友達がなぜ去るのか意味もわからないんだぞ
ユミコ:
ミキは何も悪いことしてへん
だからどこにも逃げへん
私ら親子3人に何言われても胸張って道の真ん中歩いて生きていく 絶対逃げへん
兄への手紙:
本当言うと兄貴に手紙を書くのは4年ぶりになる
その間ずっと出し続けてくれたのはユミコなんだ
ごめんな 俺弱い人間だから
でもこの手紙だけは最後までちゃんと書く
あの事件からずっと俺はレッテルを貼られて生きてきた
そのせいでお笑いの夢を捨て
大好きな女性との結婚も諦めた
そして今度は俺の家族という事だけで
ユミコもミキも差別され辛い思いをしている
ミキだけには俺みたいな人生を送ってほしくない
もっと早く兄貴に伝えなきゃいけなかった
これが現実だ
これから目を背けたままでは終わらない
この手紙は最後の手紙になる
これを読んだら二度と俺たちに返事を書かないでくれ
いつか出所しても俺たちに会いに来ないでくれ
俺はユミコとミキを守るために兄貴を捨てる
ごめんな
(強盗殺人で無期懲役でも刑務所内での態度が良かったら出所できるのかな?
ナオキは被害者の緒方を訪ねる
ナオキ:本当はもっと早くにお邪魔すべきだったんですが
緒方:申し訳ないがあなたが来たことは女房と娘には内緒にしたい
ナオキ:ではせめてお線香を
緒方:
それもお断りする
君が憎いからじゃない
私の母親を殺したのは君じゃないから
君から焼香をされる意味がない
緒方はタカシからの手紙を見せる
緒方:
刑務所に入ってからずっと 毎月欠かしたことがない
過ちを悔いてくれていることはよくわかる
でもこうしていくら謝られても無念さは消えない
もう返事を送ってくるなと書こうとした
でもそれも腹立たしくて徹底的に無視することにした
返事がなければそのうち届かなくなると思った
しかし手紙は届き続けた
6年間絶えることなく
そのうち気づいた
これは彼にとって般若心経なんだと
これが最後の手紙だ
タカシ:
本日は重大なことを打ち明けたく筆をとらせていただきました
先日弟から手紙が来ました
そこにはもうこれきり手紙は書かないし
私からの手紙も受け取らないと書かれていました
強盗殺人犯の兄を持ったばかりに
彼がどれほど苦労してきたか
妻や娘がどんな辛い目に合っているかが綴られていました
そして家族を守るために私を捨てると書かれていました
6年経って私はようやくわかりました
私は罪を償ってなどいない
私がいる限り、緒方さんや弟
たくさんの人々に対して罪を犯し続けているのだと
私は手紙などを書くべきではなかった
そのことをお詫びしたく書きました
もちろんこれを最後にします
緒方:
それを読んで決心した
もうこれでいいと思う
これで終わりにしよう 何もかも
お互い長かったな 号泣するナオキ
最初、レンガのおしゃれな建物で学校か何かと思ってたけど刑務所だったんだな
ナオキとユウスケは慰問に来る
ユミコとミキは近くの公園で待つ
演歌歌手や手品師、落語家 いろんな人が慰問に来るんだ/驚
ナオキはそでから見るが、みんな同じ制服と短髪で分からない
ユミコ:ちゃんと「遊ぼう」ってお願いしたらお友達になってくれるよ
ミキが行くとママのところに走って行ってしまう子どもたち
差別心は親から子に伝わるんだな
ユミコがそばに行こうとすると、子どもは戻ってきて一緒に遊び始める
子どものほうが正しく、純粋な時が多々ある
テラタケの漫才
ユウスケの家族は卓球一家だという話から
ナオキの兄の話になり言葉に詰まる
客席を見ると祈るように手を合わせている兄を見つける
ナオキ:
うちの兄貴はすげー馬鹿ですから
埼京線を一番強い電車だと思っていましたから
東名高速道路を見て「何で透明なのに色ついてんだ」
性格悪い、女にモテない
だから金曜日になると兄貴の事思い出すんです
粗大ゴミを出す日だから
でもしょうがないですよね
血が繋がっちゃってますからね
俺が生まれた時には
当たり前のような顔して家にいましたからね
でもたった一人の兄貴ですからね
これからもずっと 俺の兄貴だから
タカシは号泣しながら頭を垂れる
ここで♪言葉にできない/オフコース を流すかあ!
テレビだとエンドロールが切られちゃうから余韻を楽しめないのが残念