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メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

映画『岳』

2012-09-23 23:55:55 | 映画
映画『岳』
監督:片山修 原作:石塚真一
出演:
小栗旬(島崎三歩)
長澤まさみ(椎名久美)
佐々木蔵之介(野田正人)
石田卓也(阿久津敏夫)
市毛良枝(谷村文子)
渡部篤郎 (牧英紀)


trailer

朝のメールチェックをしていたら、父から珍しくメールが来ていて、
今夜『岳』の映画がOAされるとのこと。
予録はしておいたけど、ひさびさ日曜洋画劇場をタイムリーに観たら、
加藤清史郎くんがナヴィゲーター???
この長寿番組が10月の番組編成でなくなるなんて悲しい噂もあるし/涙

久美ちゃんが山岳救助隊に入るところからはじまって、
ナオタ君が父親を滑落で亡くす話(ナオタ君はこんなに泣き虫じゃないのにね
娘の結婚祝いに父と冬山に登って遭難する話などなど、
何十巻分もの話を2時間弱にまとめるのは至難の業。
むしろ、そんなに欲張らずに1話をじっくり描いたほうがよかったのでは?

三歩役の旬さんも、線が細くて、イメージとは違うけど、
きっと冬山・夏山ロケは想像以上に過酷だったんだろうなあ

原作に思い入れがあると、ついつい比べて観ちゃうけど、
一度も原作を読んでない人でも楽しめる映画に仕上げたのは、よくがんばった

雪崩が起きる「バクダン」てゆうのは、まだわたしが読んでいないところか!?
それとも、映画のオリジナル?

大盛りのナポリタンスパゲティは美味しそうだったあ!
あれをお代わりするって、久美ちゃんは根っからのガテン系か?!


大山捨松

2012-09-23 10:43:40 | テレビ・動画配信
歴史秘話ヒストリア
~明治のトップレディー・大山捨松の悩み~

幕末、新政府軍に敗れた会津藩の武家の娘は、
明治になって海外留学生の一人としてアメリカに渡る
捨松の名は、「捨てたつもりで留学させ、ずっと帰りを待っている」との意。

10年間という長い海外生活でホームシックにかかるなど脱落者も出たが、
津田梅子とともに「日本にも女性教育を根付かせよう」と夢を抱いてやっと帰国。
しかし、待っていたのは分厚い「男性社会の壁」だった。

「女は結婚しなければ、何も事を成しえない」と悩んだ末、
プロポーズしてきた宿敵・薩摩出身の大山巌(18歳も上)と結婚する。
彼もまたヨーロッパ文化を身に着けていたため気が合った。
その後は、「鹿鳴館の花」と呼ばれ、社交界を賑わせる

資金集めのバザーを開き、今でいうと1億円ものお金を集めて、
日本初の看護学校「有志共立病院看護婦教育所」が設立される。


日露戦争に総司令官として出兵した夫のため、
得意の語学力を生かして、アメリカ支援を呼びかけ、
日本の勝利という形で終わらせる。


一方、結婚を拒み、一人奮闘していた梅子は資金繰りに悩んでいたが、
捨松が支援して「女子英学塾」(現・津田塾大学)を設立、塾長となる。
後に病にふせった梅子のために、同じく病床にいた捨松が後任を探してすぐ
体調を崩して58歳で亡くなる。


日本の女性教育の大きな一歩を作った2人の女性の物語り。
信念を貫いた一生に感動した。


綾瀬はるか主演の来年の大河ドラマ「八重の桜」でも出てくるとかなんとか?
おお!西島秀俊さんや、綾野剛さんも出演するのか、
旬の俳優さんたちが一堂に見れるってちょっと楽しみv

新島八重


色落ち

2012-09-23 10:30:17 | 日記
前回も洗濯の際に色落ちして、ここ数ヶ月で新しく揃えたタオル、クッションカバーなどが
見事に赤や青、緑色に染まってしまって悲しかったのに、
今回は白いブラウスまで赤くなってしまった/涙

きっと、水色のラグが犯人だな。
また一から揃え直したいです。。


昨晩は、寒くて起きて、ついに毛布を出してみた!
今朝は、もう窓に結露が出来ていたし/驚
あの猛暑の真夏は一体どこへ行ってしまったんだろ

今朝も朝から雨で夕方みたいに薄暗いし
これで都内の水がめが元に戻るなら雨も大事か。
日本の四季は素晴らしいと思うけど、
もっと穏やかに変わってほしいこのごろ・・・


最近の気になるトピックス。

北軽井沢わんにゃんマップ@ポチたま
ペットと泊まれるホテル、遊べる施設などの情報がひと目で分かるマップありv
大型犬の複数飼いのために、北軽に家を建てて引っ越しちゃうって・・・
ステキすぎて想像がつきません


Big Jay McNeely with Bloodest Saxophone + 伊東ミキオ Japan Tour
2012.11.21(wed)渋谷CLUB QUATTRO
Open 19:00/Start 19:30

ひさびさ土曜の朝10時からチケとりに頑張った甲斐あって、
10:30頃にやっと取れました~(ほっ

Big Jay McNeely and Detroit Gary Wiggins
なるほど、これは間違いないな。
ブラサキの音がすごく合いそう!
あとは、自分のカラダがもつかどうかが心配


「lyrics」もアップしました。

notes and movies(1991 part4)

2012-09-23 10:30:16 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづき。


『インテルビスタ』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ 出演:アニタ・エクバーグ、マルチェロ・マストロヤンニ ほか
私は『8 1/2』や『アマルコルド』より今作のほうがより分かりやすく
フェリーニの雰囲気がよく理解できた。
自伝の映画化と、現在の撮影隊のシーンが混ざって、
それを客観視している人物がV/O(?)している。

途中『甘い生活』の一幕も紹介されて、早速明日にでも観たくなった。
日本人のなんだか薄汚い取材班がくっついて歩いていて、
インテルビスタとはインタビューの意味らしい。
撮影中の騒々しさはどこへやら、終わるとみんながそれぞれ行く所へ散り散りになって、
撮影所は荒れたまま、次の作品でまた賑わうのを待つ。


『ジャイアンツ』(1956)



監督:ジョージ・スティーブンス 出演:エリザベス・テイラー、ロック・ハドソン、ジェイムズ・ディーン ほか
家族と土地、人種問題を扱った長編では『風とともに去りぬ』を思い浮かべるが、
華やかさはなくても、今作はずっと人間的な温かみが感じられる。
キャストも素晴らしい。リズとロック、ジミーがそれぞれの役柄の長い時間の経過をうまく演じこなし、
ジミーの遺作として恥じない素晴らしい作品だと思う。

(わたしは、今作のジミーが一番好き


『おませなツインキー』(1969)
監督:リチャード・ドナー 出演:スーザン・ジョージ、チャールズ・ブロンソン ほか
若妻のなぐさめようの猫ラットが、自分のなぐさめになるとは可哀想に。
次への展開が同じセリフでつながっていて、テンポが面白い。


『ガープの世界』(1982)
出演:ロビン・ウィリアムズ、グレン・クローズ ほか
優秀な看護婦が死にかけた負傷兵から精子をもらって産まれたガープ。
unusualな家族をただただ追うばかりだけれども、その人個人の極みがそれぞれ描かれ、
ユーモアもきいていてちっとも飽きない。
教師という役柄にピッタリの女優の繊細な魅力、
家庭的魅力たっぷりの男優、それから器の大きさが魅力的なクローズは、
これでアカデミー賞助演女優賞をとったというのもうなづける。


『ある上院議員の情事』(1979)
監督:ジェリー・シャッツバーグ 出演:アラン・アルダ、メリル・ストリープ ほか
メリル出演作品の中ではちょっと物足りない感じ。
結婚生活が15年も経つと、魔も刺すだろうし、昼メロのお色気ドラマにもなりかねない。


『甘い生活』(1960)



監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ 音楽:ニーノ・ロータ
出演:マルチェロ・マストロヤンニ、アニタ・エクバーグ ほか
『8 1/2』にちょっとストーリー性を持たせた感じで、言いたいこともなんとなく似ている。
・・・気がするのだが、やっぱりハッキリ理解出来ない
始めと終わりがつながる“お話し”というよりは、ある時の断面から始めて
流れるままに主人公を追ってゆく感じ。
本当に幸せで、充実した生活とはどんなものなのか?と問いかけているのかも知れない。


『ペーパー・ファミリー』(1984)
監督:チャールズ・シャイアー 出演:ドリュー・バリモア、ライアン・オニール ほか
9歳の女の子が“親と離縁したい”と訴訟を起こす。
“子どもはペットじゃない”と演説する子どもの姿にズキっとくる親はきっと多いんじゃないかしら?
でも、この両親は根っからの悪にもなりきれないところが作品に温かみを与えている。


『友情ある説得』(1956)
監督:ウィリアム・ワイラー 出演:ゲイリー・クーパー、アンソニー・パーキンス ほか
酒も音楽も、暴力や戦争も放棄し、平和と昔ながらの生活を守り通すクエーカー教徒の家庭を描く。
迫害も数知れないが、キリスト教徒より禁欲的な暮らしぶりを、今作ではほのぼのと描いている。
まだ初々しいパーキンスが好演している。クーパーも歳はとったが魅力を出している。


『シェルタリング・スカイ』(1990)



監督:ベルナルド・ベルトルッチ 出演:ジョン・マルコビッチ、デブラ・ウィンガー ほか
北アフリカという居住するにはあまりに過酷で環境の異なる砂漠の町を
転々と旅行する(traveler)夫婦と、観光客(tourist)のトニー。
黄色い砂の世界で夫婦2人きり、10年ぶりに互いをもう一度見つめなおそうとするが・・・
アフリカのフシギな生活が体験できる。

(マイベストの1本


『ジェイコブズ・ラダー』(1990)@グランドオデヲン



監督:エイドリアン・ライン 出演:ティム・ロビンス ほか
ストーリーも映像も凝りに凝っていて、最後まで何が現実で、
どこまでが幻想なのか読めないところがスゴイ
主人公の俳優も憎めない顔をしているし。
人の心の中のちょっとした隙間にスルスルと入ってくる恐怖って感じ。
“頭ブルブル男”とか、かなり夢に出てきそうなキャラクターも多かった。


notes and movies(1991 part5)

2012-09-23 10:30:15 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part4からのつづき。


『チャイルド・プレイ2』@日比谷ピカデリー2
なにせ1を観ていないもので、時々「んっ?」と考えさせられる場面もあったけど、
人形がとにかく精巧に出来ていて、テンポもよくて、みんなビクっと驚いていた。
でも、鉄っぽいので出来た頭に空気を送り込まれて破裂するのはちょっと変だ・・・ま、いっか(笑


『ヘルナイト』(1981)
監督:トム・デ・シモーネ 出演:リンダ・ブレア ほか
一家心中で一人生き残った男が、ほとんどジェイスンのノリで
次々と学生たちを血祭りにあげてゆく。
『エクソシスト』の少女役からすっかり成長して、ほとんど見ても分からなくなってしまったが、
プクプクして可愛くなったブレアの怖がる演技は見物。


『STRAIGHT TO HELL』(1987)
監督:アレックス・コックス 出演:デニス・ホッパー、ジム・ジャームッシュ、ジョー・ストラマー ほか
砂ばかりの閑散とした町で、女に、暴力に、偽善に、
人間の根本的に汚い部分が炎天下の下にさらされてゆく。
不思議なストーリー展開の話。


『MAD OFFICE』(1986)
監督:ケン・フィンクルマン 出演:ジャッジ・ラインホールド ほか
ダニー・デヴィッドほか、次から次へといわゆるコメディ俳優らが惜しみなくその個性を発揮している。
ここまでやるかビジネスマンって感じで大企業のエリートコースをのしあがってゆく条件が出てきてリアル。
ストレスも明るく笑い飛ばせるような会社映画?!


『メジャー・リーグ』
出演:トム・ベレンジャー、チャーリー・シーン ほか
アメリカ映画はそれぞれのキャラがハッキリしていて分かりやすい。
バラバラなメンバーが一つにまとまった時、最強のチームが生まれる
野球嫌いも思わずのめり込んでしまう1作。
俳優たちもそれなりに見せるのにそうとうしごかれたらしい。
優勝するんだろうなと分かっていても楽しい。


『ミラノの奇蹟』(1951)
監督:ビットリオ・デ・シーカ 出演:フランチェスコ・ゴリザーノ ほか
キャベツ畑で拾われた赤ちゃんを陽気なおばあさんが育てる。
天国のおばあさんが、なんでも願い事が叶うハトをくれて、
みんな欲しい物が手に入るし、後半はかなりファンタジックな世界になっている。

♪土地と少しのパンさえあれば最高さ
と声を合わせて歌い、極貧も明るく乗り切ろうとしているところや、
トトの明るく無垢な優しい心は私たちを感動させずにはいられない。
'50年代の作品とは思えないほど、ストーリーにも映像にも
目新しい工夫があって、とっても心温まる作品。
とにかくトト役の俳優の笑顔がイイ。


『みんな元気』(1990)



出演:マルチェロ・マストロヤンニ ほか
何も始まっていないうちから、もう泣いてしまった
カメラワークが奇抜で素晴らしく、イタリア映画らしい芸術的な仕上がり。
年金暮らしをする老人が約束せずに子どもを訪れる旅をするのだが・・・。

何かしら裏切られるたびに現れる幼き頃、
一番可愛かった頃のままの子どもたちが、
それぞれ父母の期待通りには物事がうまくいっていないことを言い訳する。

今作のテーマの1つに「嘘」があると監督は言っている。
老若男女を問わず、みなが通るべき道のり、
みなが出発するべきたびに主人公のマストロヤンニとともに連れられていったと
感じさせる1作だった。

(マイベストの1本。きっとまた観たら号泣しちゃうな


『青い鳥』(1976)
監督:ジョージ・キューカー 出演:エリザベス・テイラー ほか
ベスが光の妖精と母親の役を見事に演じ分けている。
ジェーン・フォンダが暗闇の妖精役なのもイイ。
最後のツメが甘い気もしたが、とにかく美術と衣装が綺麗!

途中いくつも鍵があって、たとえば暗闇の中には、
秘密や恐ろしいもの、汚いものなどが隠されているとか、
生まれる前、みんな必ず何か発明しなければならないとか、
地上に生きるものはすべて時間にはかなわないとか、
すべてが運命によって動いているところが印象深かった。
こういう映画には弱いのでティッシュ4枚分泣かされた。


『地球最後の男 オメガマン』(1971)
監督:ポリス・セイガル 出演:チャールストン・ヘストン ほか
とっても空しくなるんだけど、ラストには少し希望が持てる終わり方だった。
オメガマンの意味が分からずじまいだったが、
文明の脅威とそれがもたらした破壊と孤独は計り知れないものだった。
夜を支配し、火を崇める家族も恐ろしいものがある。

ヘストンが『ベン・ハー』とは全く異質の作品に挑戦しているのがイイ。
世界滅亡から2年後のことだったが、よく食糧が腐らずに残っていたなってことと、
死体がそこいら中に散らかっていて、臭かったり、腐ったりしないのかしら?と思った。


『地球に落ちてきた男』(1976)



監督:ニコラス・ローグ 出演:デヴィッド・ボウイ ほか
自由や希望、愛情をすべて奪われても、
金だけは不自由のない暮らしをする天涯孤独な男は、
単純にボウイ自身と重ね合わせることができるし、
実際、彼は経験済みだろうと思う。
この主人公はただ従順で、必要なものは水だけなのは、
なぜか甲斐よしひろの♪噂 の文句を思い出させる。

かなり前の作品なのに、今観てもちっとも古さを感じさせない。
アメリカ映画で主人公が“英国から来た”と主張しているところも面白い。
それにしてもなんて美しい青年だろう
この同一人物は今もどこかで同じ空気を吸っているけれども、
フィルムの中に永遠に閉じ込められたこの美青年は、
今のボウイとはまったく異質なものであるに違いない。
まさにこの世の奇跡。
かの世界中を揺るがせたスーパースターは、今は一体どこへ旅立ってしまったんだろう。


notes and movies(1991 part6)

2012-09-23 10:30:14 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part5からのつづき。


『キング・オブ・ニューヨーク』
監督:アベル・フェラーラ 出演:クリストファー・ウォーケン ほか
久々にウォーケンの主演作品が堂々来日した。
クリスタルのように透明な魅力で、
もっと日本人ファンを増やしてくれると嬉しいのだけれども。


『ガラスの動物園』(1950)
監督:アーヴィング・ラバー 出演:カーク・ダグラス ほか
ラストの兄のセリフは、なんだか死ぬ前の言葉のようで気になるけれども、
ダグラスが人気者の好青年役でさわやかな魅力を出していて、
ローラ役の女優も夢見がちな女の子から、
一人で歩ける女性になる過程を上手に演じている。
また、貧しくても子どもたちさえ幸せになってくれたらと願う
一生懸命な母親役の女優の熱演は今作の柱だ。
小さな家と海の2つのロケしかないシンプルな設定でも、
一つの家庭の温かみがじかに伝わってくる作品。


『死への逃避行』(1983)
監督:クロード・ミレール 出演:イザベル・アジャーニ ほか
幼い娘を亡くした中年探偵と、幼い頃に父を亡くした若い女が
ふとしたことで出逢ってから妙な関係が始まる。。


『炎の女』(1965)
監督:ロバート・デイ 出演:クリストファー・リー ほか
妙に古い作品。“何万年でも生まれ変わるのを待つよ”とは
なんとも気の長い話だが、エジプト大王国、王の絶対的権力、
数知れない奴隷たち、エジプト社会のアイデアを使っているところはイイ。


『バッド・インフルエンス』(1990)
監督:カーティス・ハンソン 出演:ロブ・ロウ、ジェームズ・スペイダー ほか
ちょっと視点の当て方が面白い。
ロブの本来の甘ったるい魅力と、スペイダーのキャリアの入った演技がうまく噛み合っている。
なんだか残るものがある終わり方。


『恋のエチュード』(1971)



監督:フランソワ・トリュフォー 出演:ジャン=ピエール・レオ ほか
話の筋を言えても、トリュフォー作品を理解することは出来ないだろうと思う。
かえがたい最高の思い出を得た結果、後で残ったのは一体何だったろうか。
ひどく血が流れた一つの大きな傷跡か?
どこまで行っても空虚な真っ黒いトンネルか?
思い出の中では、いつでも最愛の愛人が悲しいほど美しく、静かに笑っているというのに!

いつまでも春の温かい日差しの照る、緑が香る自然の景色が頭の中でよみがえる。
あのキラキラしていた時代が、今は枯葉舞う秋を迎えようとしている、気づかないうちに。
あっという間に、いつのまにか・・・。
愛人を見つめて輝いていた瞳は、今は幸福の終わりを何度も何度も再生しては繰り返して眺めている。
手を伸ばしたら、またいつかのあの輝いている日々に、なんの抵抗もなく入っていけそうな気がして。
いっそすべてが幻ならいいのに。


『鬼火』(1963)
監督:ルイ・マル 出演:モーリス・ロネ、ジャンヌ・モロー ほか
華やかだった時期は全部排除して、かつての友人の思い出話の中でしか語られずに、
ひたすら愛されず、本気で愛することのできないことばかりを悔やんで死ぬ青年。
いかにも詩人的な容貌の主人公。


『タップス』(1982)
監督:ハロルド・ベッカー 出演:ティモシー・ハットン、ジョージ・C・スコット、トム・クルーズ、ショーン・ペン ほか
最初の1時間を見逃してしまったらしい(おいおい
それでも後半の1時間で充分感動したからスゴイ。
ハットンが得意の正義の意志の強い若者を演じ、彼を支える友人役をショーン・ペン、
激しい革命を望む倒錯した若者をトムが演じている。
「幼い軍人の卵の命を前にして名誉はなんの意味もなかった」
いつかじっくりと最初から観直したい作品。


『なまいきシャルロット』(1985)



監督:クロード・ミレール 出演:シャルロット・ゲンズブール ほか
とくに暗いストーリーじゃなく、10代の一定に定まらないユラユラする心、
一晩にしてスターになれると夢見る心、
大人に言いたいことは山ほどあるのにうまくいえない心、
子どもじゃないけど、大人でもない、なにもかも中途半端な10代。
その微妙な部分がこのゲンズブールの透き通った白い肌の少女によってうまく表現できていると思う。

「こんな町、いつかきっと出て行ってやるんだわ。もうみんなさよなら。
 出たら二度と戻って来ないんだから」
多弁だが、つかみどころがなく、落ち着きのない娘。
なぜか彼女にはこんな役どころが多い。


『一夜かぎり』(1939)
監督:グスタフ・モランデル 出演:イングリッド・バーグマン ほか
フランス映画のよう。
結局は今までの生活を突然むりやり変えようとしてもムリだということか?