種山壮(shuzanso)NY

ラスベガス編

11月の季節の便り  ハロウィン 

2011年10月31日 | 季節の便り

10月29日、土曜日には北東部を雪の嵐が襲いました。初雪でした。幸いにも私達が住んでる地区はさほどの被害はありませんでしたが、お隣のニュージャージでは街路樹が倒れ、停電になったりで大変な被害がでました。

  

      59年ぶりの10月のSnow Storm

 

 

 

1031日はハロウィンです。昔ヨーロッパに住んでいたケルト人は、この夜は死者の霊が家族を訪ねるとともに精霊や魔女が出てくると信じられれいました。

これらから身を守るために仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていたそうです。仮装には魔よけの意味があったのです。 

 

 

 

 

 

 

  家の前にカボチャとか、風船で飾りつけをします。

 

カボチャをくりぬいた中にろうそくを立てて「ジャックオーランタン (Jack-o'-lantern) 」を作り、

  

 

魔女やお化けに仮装した子供達が近くの家を1軒ずつ訪ねては「トリックオアトリート(Trick or treat. ご馳走をくれないと悪戯するよ)」と言います。家庭では、キャンディーとかチョコレートを子供たちにあげます。

 

  

 寒さのため、せっかくの仮装がコートで隠れました。

仮装するのは子供たちだけではありません。大人たちもそれはそれは、工夫を凝らした仮装をします。

      

    これは素晴らしい仮装ですね。

 

 

 

 

    かぼちゃを幾つもつなげた虫?

ハロウィンは秋の終わりを告げる祭りでもあります。周りの木々も日々落葉が目立ち始めます。今年も2ヶ月を残すのみです。


自由の女神 -125 years of old   Stature of Liberty

2011年10月30日 | アメリカ素描

       

 

1028日はニューヨーク港内に建つ、自由の女神の125歳の誕生日でした。

 

アメリカ合衆国の独立100周年を記念して、独立運動を支援したフランス人の募金によってプレゼントされ、1886年に完成しました。

 

アメリカ合衆国の自由と民主主義の象徴で、その美しさは多くの人を魅了します。19世紀以来絶えることなく世界各地からやってくる移民にとっては新天地の象徴でした。

 

1984年にはユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。

 

下記にリンクで自由の女神、ニューヨーク港内のLive 映像がみられます。

 

http://www.earthcam.com/

 

1886年の米国

 

アメリカではグロバークリーブランドが22代目の大統領でした。米大統領として初めて在職中に結婚したことで知られてます。クリーブランドの肖像は1928年から1946年まで1000ドル紙幣に採用されました。

 

       

        

 

 

この年、5月に米国アトランタでコカコーラの販売が開始されてます。

 

 

1886年の日本、明治19年

 

1885年、明治18年12月に内閣制度移行してるのですが、話し合いで初代総理大臣として伊藤博文が選ばれました。歴代総理のなかで一番若い44歳でした。伊藤博文の肖像は千円札に採用されました。

 

      

 

4月20日-メートル条約加入(1885)を公布

 

712日 - 東経135度の兵庫県明石市の時刻を日本の標準時とすると勅令が公布

 

10月16日ー 戸籍登記書式制定(明治19年式戸籍)

明治19年式戸籍は家の単位に、戸主を中心としてその直系傍系の親族をひとつの戸籍に記載するようになってます。その後明治31年,大正4年、昭和23年、そして平成6年、改正がありました。

 

  

 

1886年に誕生した人々です。

 

石川啄木、歌人詩人(+ 1912年)

山田耕筰、作曲家(+ 1965年)

谷崎潤一郎、小説家(+ 1965年)

石坂泰三、実業家、第一生命社長、東芝社長、経団連会長(+ 1975年)

石田礼助、実業家、第5代国鉄総裁(+ 1978年)

 

 

125年長いようで、短いような不思議な感じがします。

 


State Dinner - Korean President Lee Myung-Bak

2011年10月27日 | アメリカ素描

下記は産経ニュース(10月23日)頭の部分ですが、ちょっと気になりました。 

 

先ごろ米ホワイトハウスで行われた韓国の李明博大統領に対する国賓晩餐(ばんさん)会の際、メニューに日本料理が出されたと韓国で“不満”の声が出ている。とくに韓国のメディアは「ホワイトハウスの深刻なミス」と批判している。

 

http://sankei.jp.msn.com/world/news/111025/kor11102501340000-n1.htm

 

詳しくは産経の記事を見てもらうとして、早速メニューを調べて見ました。(下記参照)

 

Wagyu, Masago, Daikon, Kabocha 等 確かに日本名の食材が使われていましたが、日本料理ではないです。

サラダにはオバマ大統領夫人の肝いりでホワイトハウスの庭で栽培された野菜が使われています。また蜂蜜もホワイトハウスにおいた巣箱で出来たものです。

メインコースに使われた「Wagyu」ですが、これは本当の意味での「和牛」ではありません。アメリカの環境、放牧の仕方に適するようにアメリカのアンガスという品種と日本の和牛との交配で出来たアメリカの新しい品種なのです。いわゆる しもふり(marbled)で American Style Kobe Beef(あるいは単にKobe Beef)として高級品扱いされています。

 

Masago, Daikon, Kabochaなど高級食材としてアメリカでは定着してるようです。ケーブルテレビの料理番組でも良く見かけます。日本料理=高級ということでこれ等の食材に日本名が付いてたのでしょう。多分DaikonにしてもKabocyaにしてもアメリカの農場て生産されています。勿論Amerikan Style Kobe Beefのようにアメリカの環境に合うようにそれなりの品集改良はされてはいると思いますが。

 

ホワイトハウスの厨房の料理長、Ms. Cristeta Comefordが「Daikon is that wonderfull Korean ingredient」と言ってますが、ちょっと待ってよ、Daikonは日本の食材だよと反発もあるやもしれません。韓国人だってダイコンを食べますので、韓国の食材には間違いないでしょう。でも「大根」ではなく、「ダイコン」でもなく「Daikon」 でもないのです。でもアメリカではこの食材を「Daikon」と称してるのです。ちなみにグーグ翻訳では「Daikon」はハングルで「?=口の下にT」だそうです。

 

実はアメリカの料理人の間では Wagyu, Masago, Daikon, Kabochaなどは要するに食材の名称なのです。日本語を源とした名称なのですがもう日本の社会とは関係なく一人歩きしてます。 今、生ガキが旬ですが、Kumamoto Osyster と名の付いた高級カキがあります。クリーミーでコクのある味です。実は多くの人が何故Kumamoto Oysterと呼ぶのか知らいし、Kumamotoが日本語が源だということも知れません。(知日家、親日家はべつですが)

 

日本語を源とした食材の名称がメニューに書いてあることで韓国の一部の人にとっては反発もあるでしょう。ホワイトハウスの厨房には他意はなかったでしょうが、ちょっと工夫も必要だったかもしれません。

 

 

Here’s the menu released by the White House:

First course

Butternut squash bisque, honey poached cranberries, Virginia cured ham, pumpkin seed praline, crème fraiche.

Second course

Early fall harvest salad on daikon sheets, masago rice pearl crispies, rice wine vinaigrette.

Main course

Texas Wagyu beef, orange-ginger fondue, sauteed kale, roasted kabocha squash.

Dessert:

Chocolate malt devil’s food layers with pear and almond brittle.

American wines

 

ホワイトハウスの厨房 Cristeta Comerford, Executive Chef

 


大阪ダブル選挙

2011年10月25日 | 徒然

今、大阪で日本の近代政治史上大きな変化に成り得る、力が動き始めたようです。

 

大阪にはこんにち、日本が抱える数々の問題が凝縮されてるようです。

 

そのひとつが教育問題です。

 

橋本知事はある府民との会合で下記のように発言してます。

 

僕が考えている学力というのは、子供たちがちゃんと社会に出て壁にぶつかった時に、自分の頭で考えて その壁をのり越えるだけの能力、これが絶対に必要なんです。そのためには子供たちに分かる、できる、自分は分かるんだ、自分はできるんだということを繰り返し、繰り返し積み重ねをして、子供たちにその体験をさせることがどうしても必要なんです。

 

子供たちが途中で自分は分からない、自分はできないとなった途端に自分の将来に夢や希望は持てなくなります。

 

大阪の子供たち、夢や希望を持ってない子供たちの率がものすごく高いんです。大阪ものすごく高い、やっぱりちゃんとね子供たちにはしんどいかもわからないけど、最初に基礎中の基礎の部分は積み重ねないといけない。

 

これが小学校4年、5年、6年、中学校になって学校にいきたくなくなる。大阪の中学生、犯罪率一番高いです。学校にいきたくない、ドロップアウトしてしまう それは途中で自分はできないんだ、わからないんだということで自暴自棄になってしまう。

子供たちに夢や希望を捨てさせないためにも僕は必ず学力から真正面に取り組んで今のこのような教育のね--------

 

 

昭和期の文芸評論家の故亀井勝一郎氏をご存知の方は多いと思いますが、1965年発行の「人生と幸福について」に人間の価値の条件の第一は自分の頭でものを考えることだと言ってます。

 

様々の事件に対しても他人に対しても、分からない点があったら、どこまでも疑問をもつことだ。「何故か?」という問いをいつまでも失ってはならない。そして、わからないことは、わかりませんと、はっきり言うことが、人間の価値をかめる第一歩である。人間として価値を低める第一歩は,盲従である。或いはあっさりレッテルをはって、それで理解したように思いこむとき、人間は実は動物にひとしい。考えることが、人間の価値を決定する。

 

 

府知事として橋本さんが幾ら頑張っても、指令都市という名に阻まれ、何の改革も出来ない状態です。二重行政の問題は何も大阪だけではないようですが。

 

教育行政

地方教育行政の組織及び運営に関する法律には、指定都市に関する特例が定められている。指定都市の県費負担教職員の任免、給与の決定、休職及び懲戒に関する事務、並びに研修は、当該指定都市の教育委員会が行う。

 

ここで思い出されるのが司馬遼太郎の「歴史の世界から」(中公文庫)の一節。

 

大阪城をとって天下を得た徳川氏は、大阪城をすてて天下をうしなった。

 

この巨城は、信長以来、つねにあたらしい権力者の目標となり、史上数度もその総攻撃の前にさらされた。しかも、武力によって堕ちたことは一度もなく、つねに政治情勢の変化のために前時代の主権者は、この城を、出ざるをえなかった。

 

この城が開城するとき、日本史はそのつど、つねに一変した。ふしぎな城ではないか

 

 

上はいささかこじつけの感がありますが、橋本氏が投じた一石の波紋の広がり、大阪市民がどのように判定を下すか大いに興味深いことであります

 


歴史に見る人の光明 

2011年10月22日 | 徒然

Aの数字は数字の後に記した人々の享年です。達磨と老子ははっきりしてないみたいです。

 

Bの数字は後に記した時代の平均寿命です。古代におけるそれらは専門家が遺骨などを科学的に調査した結果だそうで、大体このとおりと見て間違いないみたいだそうです。ヨーロッパ19世紀と日本の明治以降は確実な記録に基づいてます。

 

A: 80 - 釈迦, 70 - ソクラテス, 160(?) - 達磨, 200(?) - 老子, 70-孔子, 61-空海, 55 - 最澄, 87- 一休, 79 - 法然, 90 - 親鸞, 54 - 道元, 107 - 天海,  73 - 良寛

 

B: 18 - 古代ギリシャ, 20 - 古代ローマ, 35 - 17世紀ヨーロッパ, 40 -19世紀ヨーロッパ, 14.6 - 縄文時代, 15.2 - 室町, 20.3 - 元禄, 44 - 明治, 50 - 昭和15年

(「親鸞の大瞑想」1996年)

 

Aに上げた人々はその時代の平均寿命を考えると大変長生きであります。きっと類い稀なる頑強な肉体の持ち主だったのでしょう。

 

親鸞は席を暖める暇もないほどの伝道師と言われるほど、あちこちと飛び回っていたようで、肉体的にも、精神的にも並はずれたパワーの持ち主であったようです。

 

徳川家康も享年75才で亡くなってます。当時としては大変な長生きであります。あの戦乱を生き抜き、日本の覇者になりました。

 

故土光敏夫氏と故松下幸之助氏は時を同じく明治生まれで、明治、大正、昭和の三時代を生きた偉大は実業家と経営者です。ほぼ同時期、土光氏が昭和63年、92歳 松下氏が平成元年、95歳で亡くなってます。

 

「空気の研究」で知られる山本七平氏は(「にっぽんの商人」昭和50年)で次のように書いてます。

 

現在日本で活躍している大商人たちは、みな大学者に相違ない。この人たちは常に「私はこう思い、こう実行します-----。これはマルクスも言っておりませんし、ケインズも言っておりませんし、西欧の大経営学者も言っておりません」-----

 

写真で見ると大商人松下幸之助氏などは、まさに大学者如き柔軟な思考力を示す風貌である。

 

 

類い稀なる頑強は肉体の持ち主は精神活動もまた頑強であることは間違いないようです。そして世の中からはみ出すだけの勇気と実行力を持った人間のほうが確立として光明に近いと言えるのかもしれません。