加賀藩の所領加賀、能登、越中の魅力、海越しに観る山々、風光明媚なシーサイド・ラインの風景・出来事を写真で紹介する。
金澤・能登立山シーサイド・ライン



白山・湯の谷砂防探索・千仞滝-2023-09-17 Vol.03

湯の谷第21号えん堤まで紹介が進んだ

話がそれるが、堰堤の文字がひらがな、漢字どちらを使ってもいいのだろうか? 令和4年の名板には堰堤となっている。

平成22年11月30日付け内閣告示第2号をもって「常用漢字表」が告示され,同日付け内閣訓令第1号「公用文における漢字使用等について」が定められたことに伴い,法令における漢字使用等について,次のように定める。

平成22年11月30日

内閣法制局長官梶田信一郎

調べてみると上記のような通達が出ており“えん堤”表記になっている。なかなか難しいですね。


湯の谷第21号えん堤

連続するえん堤群

水飛沫が立ちこちらの方が迫力が

亀裂が入った湯の谷第25号えん堤


現場打ちコンクリートえん堤の前にブロックえん堤を積み上げて補強し一体化させ強度を上げているようだ。

国交省と林野庁のどこにあるのだろう工法の採択に利権が・・・ドラマ風に言うと金の臭いが。(良い匂い、不正の臭い。日本語は難しい)

ここまで来て道は途絶えてしまった。先に進むには今来た道を引き返すか。施工中のコンクリートブロックを上り上部えん堤に上がれば道は繋がっている。もう一つは左岸の草むらをよじ登るか。

戻るには時間がかかりすぎる。工事途中のコンクリートブロックを登るのは危険過ぎる。残るは左岸の斜面を草につながりよじ登る。幸いにも草はある程度刈り取ってあるので可能と判断。作業用手袋をはめ、斜面と格闘すること十数分、何とか登りきることに成功。これで1時間以上の短縮。

林道に戻ったのでひたすら目的地を目指す。

湯の谷左岸のA谷えん堤群

湯の谷えん堤群、第26号より上流部

9:50 スタート地点より8.9km 標高1596M振り返ると先ほど登ってきた林道との分岐点が見える。荷物を下ろし水分補給と小休憩10:00頃出発

工事用許可書で渓流釣りに登ってきた車が見える。これも工事関係者の特権かな?

つづら折りの道を登る、ひたすら登る、どうもこの辺が今日の最高地点かな1744M 低い!低山ハイク。


白山釈迦岳を望む

ほぼ平坦な道をしばらく進んだところで今日の目的地千才谷 ”千仞滝”

湯の谷B谷を見る

10:28 10.4km地点 第8号湯の谷(B谷)谷止(名板にはえん堤ではなく谷止と表示)

水の流れはなくがれ場の岩の下を流れているのだろう。

稜線Vのあたりが千仞滝、遥か彼方今日は二つのえん堤とがれ場を登る準備は無い。

B谷えん堤下流側、水の流れは少ない

下部に見える流れは湯の谷の本流

10:30 ここまで来たからにはもっと奥まで行ってみたい気持ちに駆られ林道の終点を目指す。

10:39 10.6km地点 少し先で林道は二手に分かれる。今回は左手の方を選択、下り道となり湯の谷まで下る。

 

写真、左:白山釈迦岳方向、右:湯の谷最奥部方向

湯の谷奥にはいくつもの滝が見えるが遠目にしか見ることができない。

湯の谷本流と左方向から流れる湯の谷B谷えん堤本流は左にカーブし一気に流れ落ちる

下流側から見た湯の谷、写真の撮影位置は下図

11:00 標高1614M 11.7km地点 林道終点、湯の谷河床。ここまでくると涼しく水も冷たい。

ここで小休止持参のおにぎりとみそ汁にて軽く腹ごしらえ。

11:25 帰路のことを考えるとゆっくりもしていられない。

林道横に流れ落ちる水、千才谷の水だろうか

 

石にはびっしりと緑鮮やかな苔が

 
ミヤマリンドウ?

道端の草木を見ながら来た道を引き返す。

11:45 標高1715M 13km地点 湯の谷B谷谷止付近まで戻る。再び千仞滝を見る。

アサギマダラ(違っていたらごめんなさい)数千キロも旅をする蝶を発見、10~20頭。これから寒くなるから南の方に旅をするのかな? 標高1718M地点にて

12:06 標高1589M 14.5km地点 湯の谷A谷第3号コンクリート谷止を伝う水

 

まだまだ帰り道は遠い(思えば遠くに来たもんだと歌詩を思い出す!)

今回はここまで 続く・・・。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




珪化木(約1億2000年前~1億7000年前)

前回の投稿で化石らしきものと云うことで、石川県のとある施設にメールで依頼していた件の返答をいただきました。

----------------------------------------------------------------------------------------------------------

ようやく先日時間が出来、現地に見に行くことが出来ました。取り急ぎ、報告をさせていただきます。

 確かに、***沿いの***近く左岸にありました。
このあたりは手取層群(約1億2000年前~1億7000年前)の地層の一つであり、近くの目附谷でも約2000に及ぶ植物化石の標本が集められています。個体数の割合では、シダ状葉が45%、ソテツ状葉が27%、球果類が17%、イチョウ類が11%です。
 調査対象物は、直径18~20cm程度、くっきりとした年輪も見られ、樹木の中心部から外側にかけケイ素が入り込み、珪化し、一方で外側の師部、樹皮に近い部分では炭化しているように見えます。
 ***上流域は飛騨変成岩が多く分布しており、渓流を流れる水に含まれる溶存ケイ素濃度も高かった可能性があり、よい珪化木が形成されやすい環境下にあったといえるのではないかと思います。この珪化木となった木の種類については、外見のみの観察では、断言はできませんが、今より温暖であった当時の気候は考慮しつつも、横断面の様子から、温暖な地域でも生息していた針葉樹の一種、例えば、ナギやマキではないかと思われます。一般的には、温暖な気候と考えるとソテツ類も想定されるが、幹につながる枝や葉がないと特定は難しいかと思います。ゼノキシロン・ラテポロースムという絶滅針葉樹の林がこの手取の地に広く、長きにわたり広がり、その中心に手取湖があったのではないかと想像する研究者のかたもおられます。

------------------------------------------------------------------------------------------------------------

前回の投稿

今回も撮影をしながらそれらしい地層があると目が行ってしまう。

何とついに発見、恐竜ではないが木、樹木の化石らしきものを

これをどこにもちこめば、どの年代のもので種類は何なのか調べてくれるのだろうか・・・。

今度、県の施設に聞いてみよう。

 



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




白山・湯の谷砂防探索・千仞滝-2023-09-17 Vol.02


5:42  市ノ瀬駐車場三連休都もあって駐車場はすでに満車状態

 
湯の谷川堰堤が木々の間から見え隠れ流れ落ちる水音が響く。


落ち葉が風に舞って秋の訪れを感じさせる。橋を渡り別当出合に続く林道にと林道をしばらく行くと釈迦新道登山口 6:02

登山道に入りしばらく平坦な杉林を進み、杉林を抜けたあたりから登坂となるがほどなく砂防用林道にと出る。林道を横断しまっすぐ進めば白山禅定道から観光新道にと

杉林の中の登山道

朽ちた倒木が道を塞いでいるが、あえてそのままにされているところが自然でいい。

6:18 今回は湯の谷なので林道を左にと進む。林道は工事車両が頻繁に利用している様子で整備され普通に道路を歩いているようで快適だが肝心砂防堰堤を見ることができない。

砂防用コンクリートブロックヤードが現れるその向かいには白峰神社が祀られているが由来等の表示はなく工事の安全祈願の為だろうか? 6:33

暫くして正面に丸岡谷(だん)が現れるここから道は下りとなる。

 

湯の谷を渡る手前に落石防止のボックスがあるが、中に入ってみると落石でできたものと思われる大きな穴が、厚いコンクリートをも突き抜けてくる巨石が、もし被災すれば車も人もひとたまりもないだろう。

落石防止ボックスを出ると湯の谷を渡る橋が架かる橋はもともとあったものと工事車両用の仮設橋の二本。

6:50頃 スタートからまだ3.5km地点

川を渡り林道は再び登りとなりヘアピンカーブを曲がると白山釈迦岳登山口が現れる。標高

1,115M程度、釈迦岳は2,053Mおよそ1,000M近い高低差をここから一気に登る登山道だ。

 林道右手には時々株の砂防が見え隠れする。木々が生い茂りなかなか全体が見えない。

ところどころに工事用の道がつけられているので、草をかき分けて河床まで出てみる。7:21

  

7:38 再び上流側の砂防堰堤に降りてみる。降水量も少ない割にはこの水はどこから来るのだろう。手取川の支流は何本もあってそれなりに水量があるはずなのに手取ダムの貯水量が17%(2023.09.20夕方のニュースで)少々疑問に?

07:45 約5.2km 再び林道に戻り先を急ぐ。この辺りから林道は川より離れ砂防堰堤は望めない。明るくて心地よい林道、日陰に入ると風も心地よく快適なトレッキング。

 

8:30 7.1km地点 ここから新たに砂防工事用に設けられた工事用道路に入る。

先々週観光新道から見た湯の谷砂防工事、この坂道を下ったところがその場所。今日の目的地はその先の林道を上った先の千仞滝が見える場所、まだ三分の一程度しか進んでいない。


湯の谷砂防工事2023.09.03撮影 


目的の千仞滝に続く林道2023.09.03撮影

私と同じように砂防工事用道路を行く二人の姿が、工事関係者なら立ち入りをとがめられる心配が。

湯の谷第19号コンクリート堰堤 2023/09/17, 8:47:50

大きな石がごろごろする河床、ひとたび荒れ狂うとこれくらいの石なら一気に流しさることだろう。本当の怖さを知らないから、こうやったのんびり写真を撮影していられる。一度は荒れ狂う川、水を見てみたい。


湯の谷第20号コンクリートえん堤 2023/09/17, 8:59:00(昭和63年名板には堰堤の“堰”の文字がひらがなの”えん”二なっている。)


昭和61年度 湯の谷第21号コンクリートえん堤 2023/09/17, 9:04:03

流れ落ちる水をつたって吹く風がひんやりと心地よい、日差しの強さを忘れさせてくれる。

白山・湯の谷砂防探索・千仞滝-2023-09-17 Vol.03につづく・・・。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




白山・湯の谷砂防探索・千仞滝-2023-09-17


白峰市ノ瀬から湯の谷に入ること10km、砂防を撮影しながら砂防工事用林道をひたすら歩く。

やっとたどり着くがこれ以上は近づけず。望遠で何とか撮影。水量は少なめ。

詳しくは後日に。・・・続く



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




手取川 白山頭首工

頭首工と聞いて何をイメージするだろうか、これまで何度どなく眺めながら今まで名前すら知らなかった。また、近くに説明案内板等も見当たらない。(どこかに設置してあるのかもしれないが)

頭首工と取水堰 
河川の水面を高くして取水の便を良くするために、河川を横断する堰(取水堰)を設ける
ことは、堰の構造や規模を別にして古くから行われています。水田に取水するための小渓流
の堰の原形は弥生時代に見られるといいますから、二千年以上の昔から堰は造られてきたわ
けです。 
さて、本稿でいう“頭首工”(とうしゅこう)という用語は都市部では珍しくなりましたが、
農村地帯の河川では全国至る処でお目にかかる名称です。農業用水、灌漑用水の取水のため
の堰をとくに頭首工といいます。実用的に云えば農水省など農業部門が発注者となって建設
した取水堰を頭首工と呼ぶという方が話は早いでしょう。 
この言葉の起源は近代にはいり海外から農業工学の知識が入ってきたときの“head works”
の翻訳です。もともとは、農業用水を河川から取水するための一連の施設、堰、取水口(堤
防を横切るときは樋菅)、沈砂池、分水工などの施設の総称だったのですが、時代とともに主
要な施設としての堰が主役になり頭首工の名も堰が独占してしまうようになりました。 
近年では堰は、農業用水、都市用水、発電など多目的に使われることが多いので〇〇堰と
か〇〇大堰と呼ばれることが多いのですが、古くからの頭首工も改築されて頭首工の名が引
きつがれています。(日本河川協会)

 

白山頭首工概要

項目   内容
竣工年度・昭和12年(北陸電力)
主な経歴・昭和24年:固定堰堰上げ,農水用取水口追加,土砂吐
     改修(農林水産省)
     昭和36年:固定堰被災補修(農林水産省)
施設管理者・北陸電力(株)
最大取水量・55.95 m3/s
構造規模・固定堰:表面石張り無筋コンクリート
     堤高5.8 m,堤長127.9 m
    ・取水口:電力用5門,灌漑用1門
    ・土砂吐:2 門
    ・魚道:階段式


堤を越流する水が白く滝のように流れる景観(白滝)


階段式魚道

 
写真左:
2門の土砂吐ゲート
写真右:白山頭首工から続く農業用水路


白山頭首工下流の河原ここが十八講河原の岩脈?

応神天皇(おうじんてんのう)28年(297)には手取川の河畔「十八講河原」へ遷り(うつり)ましたが、氾濫のためしばしば社地が崩壊するので、霊亀2年(716)に手取川沿いの「安久濤の森」に遷座しました。(白山比咩神社の歴史より)


岩肌に見られる甌穴

付近にはまだまだ見どころがあるが、今回は夕刻も迫り巡ることができなかった。


和佐谷橋を下流より見る


夕日に染まる手取川

つづく・・・。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 前ページ