【 Photo by Kenji Oouchi 】
不安が不安をよんで
からまって
そのまま夜になり
まっ暗になった
星の数くらい
不安があって
ひとつ消したら
またひとつ出てきて
不安が
夜じゅう降ってくる
不安がたまると寒くなるよね
そんなひとりごとを言って
あたたかいお茶を入れた
お茶はもうずっと親友だ
ふ・あ・ん
しりとりでは
もうつながらくなった
不安の先を
知りたいだけなのに
不安は
ボクをなぞるように
傷つけていく
この夜空の下で
たくさんの人が
寝ずに不安と戦っている
息を殺して
寝たふりをすれば
マスクをしていない
道路工事の男の
オーライ
オーライの声に
不安が少しはがれて
眠気がにじんで
ようやくひとりの
夜がやってくる
ひとりでも
希望はつくれるけれど
未来はつくれない
だからボクは
不安を持って
明日へいく
エネルギッシュな
朝にささえられながら
ちょっとずつの一歩で
時には坐って
時には戻って
逆光の中を
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