【 Photo by Tokuyuki Takashima 】
記憶と
思い出の間を
傘が
振り子のように
揺れていた
傘に残る
雨粒を
バサバサと
振り落とす
音がする
どうやら
心の中に
降り続けた
雨は
やんだらしい
あなたに
手紙を
書きたくなった
この街に
吹く
緊張をといた
なまぬるい
風を
届けたい
ただ
逢いたい
だけなのに
まだ
冬の日から
凍りっぱなしの
ペン先からは
何の言葉も
出てこない
まま
ペンは
沈黙を
書いていく
それが
この関係
なのですね
雨が
雨であることを
やめないように
風が
去り続けることを
やめないように
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