新宿アルタ前秋燕の迷い込む 熱湯に飛び込む五右衛門の秋思かな 田宮高麿は明日のジョーなり秋暑し けらつつき鉄砲柱大揺れに きゃりーぱみゅぱみゅ世界のどこか小鳥来る 秋澄める「世界中の誰よりきっと」 この星を故郷と信ず鵙日和
今日は22度まで上がり秋晴れの好天に恵まれた。3連休に向けて上々の滑り出しである。私は連休は特に予定はないが句会が先月の仕事場のすぐ側である。親結社に遠慮した何人かの有力者が同人を断ったようでわずかな結成メンバーがさらに減少したようだ。句会出席も半減している。私のような20年以上もブランクがあり、ブログや総合誌への投稿で気儘にやっている者は何も失うものがなくサクラでも助っ人でも買って出るに依存は無い。見返りと言えば主宰の選評と添削である。少なくとも数百人規模の中でランク付けされ結社賞を争うなどのストレスは皆無である。実は私は35年前の入門後10年の間に何度か結社賞の候補になったことがあるが巻頭になっていない。鷹と地表では湘子・双々子両先生に次巻頭まではいただいたがその後退会してしまい、俳句自体から引いたのでもうチャンスはないと思っていた。それがこの新結社で主宰から良い句になればいつでも巻頭にするよと言われている。どこかで巻頭未経験を話していたのかもしれない。他のところを見回しても1年程度で巻頭になれる場所は皆無である。次巻頭だった2結社は一方は代替わりし、他方は廃刊となっている。明後日の句会に出てみることもアリである。親結社への遠慮は私にも少しはあるが非同人であり、再評価も固まっていない。1句欄から4句欄までエレベーター状態である。巻頭になるには常に上位にいなければならない。ところが創刊直後で脱落者が相継いでいるここでは上位も下位も無く横一線であるので大チャンスである。別に末席でサクラのままでも何の不都合もないだけに無心でやれる。問題は出句の選択である。出来るだけ季題に忠実なもので同時に新味がなければならない。無手勝流の簡単なことではない。11月号の投句までにはまだかなり時間があるのでジックリ準備したい。このところ机上句ばかりなので一人吟行も再開したい。 待った無し三秋の最後は火の匂い まほろば
秋暮れて勝敗つかず失業日 無能の人コインパークで月見上ぐ 候補者の千人おらず秋続く(第60回角川俳句賞発表) ホットチリペッパー国亡びたり大野分 男女七人秋物語失業す(同夏物語の続編) 芥川龍之介忌ガラパゴスの恐竜たち 突立ってもしゃがみ込むだけ星流る 秋入日摂氏10度の空が来る 福富太郎のロンドン秋鳩はまぼろしか(1970年代のキャバレー王) 生きてゆくため闘魂の扇捨つ
悲話として秋月の乱や秋燈す にんげんの挽歌に似たり秋夕焼 ひとたびは黄金飛蝗の夢を見た 雁がねと知らずカラシニコフ乱射せり 指笛のさらばラバウル秋深し
どこからが晩年どこまでがグッドバイ太宰の忌 まさかの青空蟹と人生競い合ふ いとしのレイラ炎天の碑は越えられぬ きみの背中きみの秋思の薄れけり 紅顔の美少年とは私のこと冬旱