2006-2015 ひねくれた日常

資本主義の欲望にまみれた日常生活はとても楽しい。いつまで楽しく暮らせるのだろう?いつまでも楽しく暮らすために考えよう。

村上春樹の1Q84のこと

2009年07月15日 | 身近なこと
確か5月の末に5年ぶりの新作長編小説として発表されたのではなかったか?

そして発売1週間で100万部も売れたといって話題になっていた。

番組の話の中では、あれから約1ヶ月がたって200万部売れたのだと言う。

ただ、たくさん売れたからといってNHKは番組を作ったりはしないと思うのだけど、では何っだたのかよく分からない。

本の内容が社会的な問題に触れているからなのだろうか?

村上春樹本人が出るかもしれないと思ったのだけど、出ていなかったし。

イスラエルが村上春樹に何か賞をくれたらしくて、その授賞式のスピーチが映されていた。

そのころイスラエルはガザ地区を攻撃しているさなかだったようで、世界の批判を浴びている時だったらしい。

そんな中、授賞式に出かけていき、「人間というのは人間が作ったシステムに絡め取られて、主体性を失い、考えることを放棄して従ってしまう」というようなスピーチをしたのだという。

戦争というシステムの中にいるイスラエルの人がどう思ったとか、それで後から問題が起きたとか、そういう話はなかったらしい。

村上春樹は勇気のある人だというようなコメントだった。

人間の主体性を失わせるあらゆる仕組みをシステムと呼ぶのだという。

村上春樹の小説には、大きくそのテーマがあるのだという。

そして、「1Q84」は日本の1984年に起きたオーム真理教のサリン事件から発想されているのだという。

村上春樹はサリン事件が起きた時に「アンダーグラウンド」という、オーム信者を取材したノンフィクションを書いていて、その発展形を物語りという小説の形にして読者に考えて欲しいのだという。

「物語の力」と言っていた。



私はまだ読んでいないのだけど、ポイントを解説してもらって、良かったんだか、悪かったんだか、微妙だ。

だって、本が発売される時、何の予告も簡単な内容紹介もなくて、それは読者に白紙の状態で読んでもらいたいからだ、と言っていたではないか。

まあいいか。



200万部のことをちょっと書きたい。

上下巻の2冊セットだから、200万部と言うことは100万人が買って読んだということだろうか?

100万人かぁ・・・。

実は200万で思ったのは、公明党の熱心な活動家は200万人位だということが、この前分かったばかりだったので反応したのだ。

村上物語教会というファンクラブがあったとしたら、日本有数の大新興宗教のすでに半分の会員がいるのかなぁ、なんてね。

教義は「システムに絡め取られないようにしましょう。」というものらしい。

布教の仕方も、「うちのシステムが最高! だから入れ!いいから入れ!」というごり押し式ではなくて、「内容は物語を読んでくださいね」という、「よかったら読んでみて」みたいな感じだ。

また、「北風と太陽」という童話を思い出した。




上の話とは直接何の関係もないのだけれど、ドストエフスキーのブームがやってきていて、「カラマーゾフの兄弟」が50万部売れたのだという。

そっちの方がすごい気もする。

なにしろ、「カラマーゾフの兄弟」は小さい字の分厚い文庫本で確か3巻あったと思うのだ。

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