獅子風蓮のつぶやきブログ

日記風に、日々感じたこと、思ったことを不定期につぶやいていきます。

正木伸城さんの本『宗教2世サバイバルガイド』その17

2024-02-08 01:11:05 | 正木伸城

というわけで、正木伸城『宗教2世サバイバルガイド』(ダイヤモンド社、2023.06)を読んでみました。

本書は、悩める「宗教2世」に対して書かれた本なので、私のようにすでに脱会した者には、必要ない部分が多いです。
そのような部分を省いて、正木伸城氏の内面に迫る部分を選んで、引用してみました。

(もくじ)
はじめに
1 教団の“ロイヤルファミリー”に生まれたぼくの人生遍歴
2 こんなときどうしたら?宗教2世サバイバル
3 自分の人生を歩めるようになるまで
4 それでも、ぼくが創価学会を退会しないわけ
5 対談 ジャーナリスト江川紹子さん 
謝辞
宗教2世の相談窓口

4 それでも、ぼくが創価学会を退会しないわけ

□無理に教団から退会する必要はない
□宗教2世について発信するときに抱える葛藤
□「宗教2世」を豊かに語れる社会を
■あなたは、おかしくなんかない!
■宗教のために人間があるわけではない


4 それでも、ぼくが創価学会を退会しないわけ

 

あなたは、おかしくなんかない!

宗教2世が自分らしさを押し殺すことなく本音で生きることは、ときに難しい。
そう感じた経験が、ぼくには無数にあります。
その一端をこの本にしるしてきましたし、そういった経験が処世術に結実しています。
しかし、宗教2世といっても十人十色です。なかには、「このノウハウはすぐには実践できないな……」と感じる人もいるでしょう。
たとえば、ぼくは本書で、自分から遠い人(教団外の人や教団の価値観にいい意味で染まっていない人)に話を聞いてもらうことや、思考停止にならないように、さまざまな本を読むことを 推奨してきました。
ですが、宗教2世のなかには「教団外の人はサタンだ」と教わったり、教団の思想とはべつの価値観を伝える書籍に対するマイナスイメージをたたきこまれてきたために、そういった行為に抵抗感を抱く人もいます。
教団の文化や教祖・宗祖の教えなどに沿ったものとは違う行動を選択することが容易にできない人もいるのです。
そんな人たちは、決して焦らず、長いスパンで自身のこれからを見すえて、徐々に、ゆるやかに、しなやかに変化を期してほしい。そう願っています。

まず大切にしていただきたいのは、あなた自身です。
一歩一歩、丁寧に歩みを進めてください。
その結果として、教団を退会することを選ぶのも、教団に残ることを選ぶのも自由です。
本書は、どちらの選択がいいかをのべるものではありません。
もちろん、創価学会との関係についてもおなじで、学会から離れることを「是である」と主張したいという意思は、ぼくにはありません。
ただぼくは、来しかたに違和感を抱いたり、苦しんでいる宗教2世の心が少しでも救われることを願っている。それだけなのです。


宗教のために人間があるわけではない

教団に適合できていない自分に悩んでいる宗教2世のみなさんへ――。
ぼくは、創価学会本部をやめたあとに、学会員から「正木は社会不適合者だ」と散々いわれてきました。
たしかに、教団内においては違和感をスルーすることができず、本音に従って生きた点で「不適合」ではあったのでしょう。だから長らく、自身の不適合さに苦悩しました。
でも、それは――雑ないいかたなのは百も承知ですが、あえていわせてください――「『創価学会(本部)』不適合者」というだけであって、「『社会』不適合者」では、かならずしもなかったのです。
一般社会に出て、水を得た魚のように自分の人生を生きられるようになった事実をかみしめたとき、ぼくはそのことに気づいて、自分の決断に自信をもつことができました。「教団不適合者」であることは、なんら恥じることではありません。自信をもっていい。適合的でない自分に悩んできた宗教2世は、教団から、家族から、親から、さまざまに否定されてきたはずです。そのため、自己を肯定することがなかなかできなかったりします。自己否定が癖になっていたりします。それで、静かに、孤独のなかで涙を流している。だからぼくは、本書でかなりの紙幅を割いて、読者のみなさんが自信をもてるようになるメソッドを提示しました。

優先すべきは、あなたを泣かせている教団ですか? 
優先すべきは、人をないがしろにする教えですか?
否、否、それは違います。
優先されるべきは、「人間」です。
「あなた」です。
「宗教」ではありません。

宗教のために人間があるのではなく、人間のために宗教があるのです!

宗教が人間を手段にして、あなたに自己犠牲を強いるのだとしたら、それは、本書で多くふれてきたナチス・ドイツに歩み寄る行為にもなります。
おかしいのは、宗教のほうです。
そのおかしさに違和感を抱くのなら、それは、いたって正常なことなのです。

あなたは自信をもっていい。

そこに、本書が貢献できたとしたら、著者として望外の喜びです。

 

 

 


解説
宗教のために人間があるのではなく、人間のために宗教があるのです!
あなたは自信をもっていい。

正木伸城さんの主張に、同意します。

 

獅子風蓮



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