列車の車窓は心の窓

我が家の住人は電車がとても好きなので、車がありません。電車とバスで出かける日本の旅

17年12月16日 鶴見線の旅(1)

2005年12月16日 | 鶴見線の旅


12月16日(金曜日 晴れ) (その1)

 最近仕事がどうも立て込んでいました。今日は久しぶりにスケジュールが楽だったので、「半休」にしました。 (「半休」とは、有給休暇を半日だけ取得すること。って、当たり前か。)
 半日でとなると行く所は限られましたが、久しぶりに鶴見線に乗ることにしました。

 有楽町から山手線に乗り、次の新橋で東海道本線に乗換えました。昼間の東海道本線は本数が10分に1本程度で、ちょうど前のが出たばかりでした。思ったよりも間隔が開いています。東海道本線の長いホームで待っていると、寒さが身にしみます。


 熱海行きの快速「アクティー」で川崎まで行きます。1号車のドアから乗り込み、10号車まで歩きました。4号車と5号車のグリーン車は、昼からビールを飲みつつ楽しんでいるグループなどが乗っており、あまりビジネス色を感じません。熱海の温泉に泊まるなら、これくらいの時間の電車に乗ればちょうどチェックインの時間に間に合うでしょう。 (この電車の熱海着は15:08着)
 東京から熱海まで新幹線の自由席に乗れば新幹線特急料金1,680円、グリーン車は950円(平日乗車・且つ乗車前にグリーン券を購入した場合)ですから、のんびりとグリーン車で移動するのもいいなと思います。ダブルデッカーの2階席に座れば、普段と違う車窓も楽しめます。ただし、網棚がないのが難点。
 ちなみに、この電車の東京から熱海までの所要時間1時間35分に対して、新幹線(ここでは東京発13:56発「こだま545号」を挙げます)は51分ですから、それほど新幹線が早いわけではありません。何だか、新幹線の料金を払う方が勿体ない感じがします。
 本当は、グリーン券がなければグリーン車に立ち入ってはならないのですが、通り過ぎる間にちょっと様子を観察するくらいなら許容範囲でしょう。
 翻って、普通車は大混雑です。前の方(1号車)はたいしたことないのですが、後ろに行くにつれて大混雑。10号車などは立ち客が多くて、まるでラッシュ時のようです。
 その10号車の扉近くに立って景色を眺めていました。
 多摩川を渡ると神奈川県に入ります。多摩川の鉄橋を渡っていると、京浜急行の普通電車(6両編成)が、こちらとは逆に東京都へ向かって走っていくのが見えます。
 川崎で京浜東北線の電車に乗り継ぎました。
 
 川崎駅を出てすぐ、右手の方は何もなくて広々としていました。
 ススキが太陽に照らされて、目映い(まばゆい)ばかりの輝きをみせています。
 川崎の次が鶴見で、ここで鶴見線に乗換えとなります。


 鶴見線の沿線は工場地帯の連続です。初めて鶴見線に乗ったのは4年前で、平日朝のラッシュ時でした。混雑した電車が終着駅に着くと乗客がどっと降り、折り返しの電車はガラガラで発車する、その対比が印象的でした。
 利用するのは工場の従業員が殆どで、朝夕に比べて昼間の本数がぐっと少ない鶴見線は、まさに究極の「通勤路線」と言えそうですが、車窓は都会とも山間部とも違う「第三の雰囲気」が漂っていました。なので、それをもう一度味わいたくてやって来たのですが、今日来たのにはもう一つの目的があります。  


 「鶴見線は全駅無人駅です。精算は当駅西口改札でお願い致します。」とあります。
 この先の駅では精算が出来ないので、先にここで済まして行ってくれというわけです。ただし、「スイカ改札機は全駅にございます。」とのことなので、スイカを持っている僕はここで精算する必要がありません。
 


 「海芝浦駅構内は会社用地となっておりますので改札口から外に出られませんのでご了承ください 駅長」と書いてあります。海芝浦駅は東芝京浜事業所の敷地内にあるので、東芝に関係のある人以外は改札の外に出られないのです。(!)
 しかし、「警備員の人に頼んでちょっとだけ出してもらった」‥‥と書いてある本を、どこかで見た記憶があります。初めて乗りに来たときは、何もせずに引き返してしまいました。だから今度こそ、絶対トライしてやろうと思ってここまでやってきました。それが本日の最大とも言える目的です。達成できるかどうかはまだわかりません。
 
 
京浜東北線のホームは地上にありますが、そこから階段を昇ってしばらく進んだ所に、高架の鶴見線ホームがあります。今度の海芝浦行きは14:20発で少し時間があり、電車はまだ入ってきていません。鶴見線のホームから下を走る東海道線の線路を眺めていると、色んな電車が通過していきます。京浜急行の電車が高架線上を走っているのも遠くに見えます。京浜急行の特急は全速力で飛ばしまくっているように見えます。一方JRの特急「成田エクスプレス」は、ちょっと性能を持て余し気味で、まだまだ余裕がある走りに見えます。




 鶴見駅の鶴見線ホームです。ドーム状の屋根が古めかしく、重厚感漂う造りです。京浜東北線とはまるで別会社のホームのように見えますが、事実この駅が1934年(昭和9年)、この場所に造られたときは「鶴見臨海鉄道」という私鉄でした。その後、戦時中の1943年に国有化されています。手前が3番線、奥が4番線ホームです。4番線のホームの長椅子もいい感じです。ホームの椅子といえば1人分ずつ独立したプラスティック製のものが殆どで、木製の長椅子はあまりみかけないと思います。
 なお、鶴見線のホームは以上のように2つ(3、4番線)あるものの、殆どの電車は3番線から発車することになっています。しかし、喫煙コーナーは何故か4番線の方に配置されているため、愛煙家の皆さんは、待てども電車の来ない4番線へわざわざ行って一服しなければならないのです。嫌煙家の僕でも、ちょっと気の毒な気がするほどです。


 JR東日本では先週の12月10日にダイヤ改正がありましたが「京浜東北・根岸線、鶴見線の時刻変更はございません。従来通りでございます。」と注意書きがわざわざ貼り付けてあります。「変わっていない」ことを掲示するのは、大変親切だと思います。
 なぜなら、時刻が「変わっていない」ことを認識するのは、「変わった」ことを認識するよりも難しいことだからです。(「変わっていない」ことが予め知らされているのであれば、「どこが変わったのだろう?」といちいち悩まずに済むわけです。)


  鶴見線の電車は、全て3両編成です。山手線を引退した205系がこちらに移って来ています。山手線時代は10両(後に11両)編成だったのに対しこちらは3両なので先頭車が足らなくなり、もともと中間車だったのを先頭車に改造しています。

 http://blog.goo.ne.jp/shirousat/e/271a7900828aa2ed763647fb65b1d919へつづく



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