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★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

積極的平和姫は王子様に恋をする――ドラマチック王室ロマンス

2014-07-26 15:50:55 | 思想
ガザの大虐殺が本格的にやばいというので、国連でイスラエル非難決議をしようとしたところ、案の定、ロシア中国とアメリカ欧州(日本)に意見が分かれてしまったそうである。(アメリカは「反対」、日本や欧州は「棄権」らしい)最近のウクライナの旅客機撃墜の行く末もそうだが、結局、子分同士の喧嘩が、二大ボスとコバンザメ子分の喧嘩になってしまうであろう。が、これは世の常なのである。その喧嘩を望んでいる連中が案外多いというだけだ。だから、日本は、殊更かっこをつけて「みんな仲良くなさい。ちょっと待っててっ、わたしが真相を究明します」と言うべきである。小学校でいじめたりいじめられりした過去を持つが、中学入学以来は学級委員長となり「かっこつけ野郎」としてみんなの尊敬と軽蔑を一身に浴びるような立場はなかなかよいものではなかろうか。

ところが、そういうかっこいい立場を捨て、ノーベル賞と金儲けと人殺しが好きな大ボスのうしろにちょちょろ隠れようとしくさってからに、「積極的平和主義」って、われ、自分のいっとることの意味わかっとんのかいっ(何かの映画で聴いたような台詞だな……)

日本の得意技は、へいこらしながら綺麗に仕上げた鉄とか部品とか、止まった画とかを金のためではなく「売る」ことだ。言葉の壁の関係でもったいないのは、小説の類だが、これもなかなかいけているから、「売る」べし。「おもてなし」は、出来心があるやり方だから、ろくなことにはなるまい。我々は、変動する対人関係を調整するためにコミュニケーションではなく、綺麗な物を送りあってそれを愛でつつ、なあなあにして喧嘩を避けるという、知恵を発明してきたのだ。そのかわり、何を避けてきたのか忘れることも屡々であるが……

というわけで、さいきん少女マンガで「シークもの」というやつがキテいるという噂を学生から聞いたので、適当に買って読んでみた。



こういうののアイデア自体は、昔ハリウッド映画にもなった小説「シーク」あたりから延長してきているのであろうが……、ダブルスタンダードしか出来ないアメリカは、文化の方面はもう日本に任せなさい。イスラムとかユダヤとか、日本人とか……オリエンタリズムがよく分かってない日本の作者達が、世界を「平和」にしてくれるだろう。

……無理である。