★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

水鏡綺譚 対 女子高生ロボット戦争

2011-07-09 03:51:11 | 映画
金曜日の夜は気を抜く。


近藤ようこの『水鏡綺譚』。作者が自分を納得させようとしている最後がよかった。もっと破滅的な終わり方もあり得ることを作者は知っているのであろう。しんみりしたところで……


「女子高生ロボット戦争」を観る。以前観た「チアリーダー忍者」よりはいくらかましな映画であったが、レンタル屋のゲ×がこれをSFコーナーに置いておくのは問題あるな。安っぽいCGのロボットが合計1分も出てなかった。しかも、女子高生が金属バットで殴ったら足が折れたぞ……。ちなみに、上の画像のロボットの大きさは完全に間違っている。(ナウマン象とプレリードッグぐらい違う。)背景のビルはなかったし、少女の容姿も違うし、つまり、上の画像で、作中の内容と合っているところはほとんどない。こういう映画の特徴は、DVDの絵の方が、作中のCGよりリアルであることであろう。この映画のCGも期待通りの出来だった。

それはともかく、ある田舎町の話である。ビバリーヒルズから越してきたという一秒で馬鹿と分かるイケメンを、二人の親友──スーパーオタク(理系ツンデレ眼鏡っ子天才少女・ブリトニ~)とスーパーガール(スポ根系少女・アリ~)が、取り合う。キャラクターからいって当然、攻撃をしかけるのは、もっぱら前者で、屁こきマイクロマシン入り霧吹きを浴びせたり、上記のロボットで襲ったり、校内でミサイル(熱追尾ではなく、校長の頭に当たって進路が変わってしまう程度のものであるが──)を発射したりする。彼女は、コンピュターに勝った天才チェス少年(9歳)を理不尽に軽く一蹴するような性悪天才なので──、それらは全て一夜漬けで完成させた武器である。最後はネタが尽きたためか、本で読んだテコンドーか何かでの肉弾戦。

でも、何の根拠もなく仲直り(←ここだけ、妙にリアルだな。人生を分かってるっ)

とはいえ、校内でいろいろやってしまった罪で逮捕される二人。ところが、この田舎町、ブリトニーの親父がやってる会社の従業員がほとんどの町なので、最後は、その親父殿がガードマンととともに校長を脅迫して罪には問われずハッピーエンド(←世の中が分かってるっ)。ついでに、プロレスラーから知事になったある女性への批判をしてた(←現実をなぜ持ち込む……)。

こんなお馬鹿映画でもなんだか知性があるんだよなあ……それに較べて、日本のJKは……