鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

準1級・常用漢字で解ける問題

2007年02月13日 | 18-3(第42回)

(20.11.16  若干修正)

 18-118-2と同様に、熟字訓以外を拾ってみました。括弧内が問題で問われたところです。緑字は、「辞典」の見出し語になく、寧ろ1級漢字で解答する人が多いと思うものです。赤字は私がまちがったところ。

 なお、問題の前のABの分類は次のとおり。
A  狭義の三点セット(11点)
 A-1 1級見出し語でも書けるもの(8点)
 A-2 過去問からの出題・見出し語にもある(3点)

B 広義の三点セット(7点) 
 B-1 準1級・常用だけの見出し語新出(6点)
 B-2 準1級・常用だけの見出し語から推知可能な読み問題新出(1点)

1,常用漢字の読み(何れも表外訓) 3点

B-1(一)尽(すがれた
(十)
A-2故(ことさら)に 11-1Y
B-1偏(ひとえ)に

2.常用漢字の書き取り 4点(標準解答に1級漢字がないものは2点)

(二)A-1わだかま()り 準1級配当だと。1級配当だと8-3K,16-1Y
(九)B-1大行はさいきん(細謹)を顧みず

3. 準1級漢字の読み  1点

 (一)B-2爺娘(やじょう)←老爺(ろうや)、娘子(じょうし) 蚕娘(さんじょう7-1Yは、既出だが、は新出。

4.準1級漢字の書き取り  10点(標準解答に1級漢字がないものは4点)

 (二) A-2したん(紫檀の座卓 11-3K
    A-1す()り粉木←引き摺る8-3K 1級漢字だと 

 (八) B-1絶筆≒かくりん(獲麟

 (九) A-1うだつ(卯建)が上がらぬ。1級漢字だと 5-2Y,8-3K,12-3K,15-2K

 (十) A-1へきえき(僻易 1級漢字だと辟易 9-1K

合計18点(1級配当で書けるものを除くと10点)です。18-1が23点(同19点)、18-2が23点(同15点)でしたから、準1級・常用の熟語の出題頻度は下がってきており、1級漢字を含む熟語を中心に出すという傾向が強まっています。

 ただ、18年度の3回の問題からは、常用漢字の表外訓と、(一)読み、(二)書き取り、(八)対義語・類義語、(九)故事諺、(十)文章題の各小問では、少しですが準1級・常用を出してくるということでしょう。獲麟には参りました。

 尚、上記は熟語単位ですが、18-1と同じく、問題に出た漢字を一つ一つばらばらにしてざっと数える(熟字訓・当て字も含めました)と、

1級 109字
準1級 20字
常用 78字

で、準1級+常用は、98字となります。従って、全部で207字の内、47%は、準1級・常用の読み書きということになり、18-1よりも、準1級・常用の割合が増加しています。

(尚、標準解答に級が異なる複数解答がある場合は、見出し語のある漢字でカウントし、両方とも見出し語がある場合は、重複して数えました(ex. 矜持(恃)については、1級2字、常用1字と数えました)。

 また、18年度の3回の問題を通して言えることは、

(三)国字の書き取り
(四)語選択書き取り
(七)熟語音読み・一字訓読み

の三つの小問は、準1級・常用で解答できる問題は1問も出題されず、いずれも1級漢字及び1級漢字を含んだ熟語が出ています。今後、この小問で、準1級・常用が出ないという保証はありませんが、このような傾向からは、この小問については、特に1級漢字を中心に学習すればいいのだと思います。



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