鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

間違った音問題を、「漢字音符字典」で復習する

2008年06月29日 | 20-1(第46回)

1 紅裙 ×こうきん ○こうくん

 君の音符字は、・裙・・窘赤字は常用)の5つです。1級漢字では、今回の裙は初出だと思いますが、窘は、何度も出題されています。

音 困窘(こんきん)16-2Y
訓 窘(くる)しむ11-3Y 14-2Y 17-1Y
  窘(たしな)める10-2K 19-2K

 窘は、過去問に何度も出題されているため、daisaku様と同じく、窘(キン)に引き摺られてしまいました。

 「音符字典」(「漢字音符字典」を以下このように略します)に拠ると、君の音符字で、キンと読むのは、窘だけです。裙は、君(クン)と同じに読んでおけばよかったのです。音符と同じ読みをする不腆(ふてん) の腆 18-2Y 、婚娶(こんしゅ)の娶19-1Yと同じです。「音符字典」の窘(キン)のところにonlyと書き込みました。

2 黔黎 ×きんれい ○けんれい

 黔首(けんしゅ)7-2Y、黔突(けんとつ)10-2Y・12-3Yと出題歴があり、「征服」にも載っているので、リピーターとしては落としてはいけない問題です。

 当初こういう問題を解いたときは、今はキン・コンとしか読まないのに、黔はケンと読むのかと思い、結構印象に残ります。然し乍ら、沢山1級漢字を学習する内に、こういう印象は薄れてしまいます

 「音符字典」によると、今の音符字は9つもあり、一寸厄介です。ただ、ケンと読むのは黔だけですので、「音符字典」の黔(ケン)のところにonlyと書き込みました。

3 糶売 ×ちょくばい ○ちょうばい

 「音符字典」に拠ると、これは、(ヨウ(テキ))の音符字なのですね。は、1級配当外ですが、音符で今後もブログ記事に使う可能性があり、e漢字を使うときは、「大漢和」のコード番号から検索することが多いので、のコード番号28727を「音符字典」に書き込みました。

 の音符字ということが分かっていれば、ヨウ→チョウと類推できたのかもわかりません。また、の音符字11の内、チョウと読むのは糶だけですので、これもonlyと書きました。猶、糶の対義語の糴もの音符字であり、擢(テキ)→糴(テキ)と類推可能です。

4 鶴首≒ぎょうぼう ×遶望 ○翹望17-1K

 これは、以前にも間違い記事を書きました。 音符堯は浮かぶのですが、部首の羽が浮かばない部首間違い病です。そして、今回の直前の学習でも同じ間違いをし、「音符字典」で復習しました。遶は、ギョウとは読みません。また、遶は、見出し語のない漢字ですので、△をつけ、「音符字典」の音訓とも括弧で括りました。△の字は忘れてしまえばいいのですが、また書いてしまいました。嫌な奴ほど、何時までも付き纏ってくる感じです。こういう何回も間違うものについては、別途対策が必要のようです。

5 贅沢≒しゃし ×奢肆 ○奢侈15-2Y

 奢侈は、15-2の文章題の読みで出た後、 16-3Kの贅沢の類義語として、問題文にありました。奢侈≒ぜいたく(贅沢)は、 「征服」の創作問題にもあり、問題文の熟語の方が出題される可能性もあることを指摘しました。にもかかわらず、シの旁が多であることが全く浮かびませんでした。

 「音符字典」に拠ると、多の音符字は、(タ)・(イ)・侈(シ)の三つです。字音は三つともばらばらですが、多の音符字は三つで、タイシと憶えておくと、侈も思い出せるような気がします。「音符字典」は、読み問題だけでなく、書き取りにも役立つと思います。



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