(20.7.3 標準解答を見せて貰った。挿頭の許容解答として、簪追加)
間違ったところに書いたとおり、
(二)
12髪に桜の小枝をかざした。 ×翳 ○挿頭or簪
13刀を振りかざして賊を撃退した。 ×交 ○翳
を二つとも間違いました。
挿頭すは、全く解りませんでした。翳すは、18-2Kでも出題されていたため、漢字は書けましたが、どちらの用例で使用するのか解りませんでした。 18-2Kでは、
刀を振り かざ(翳)して構えた。
で出題されていますので、この用例を憶えておけば解けたのでしょうが、用例までは憶えられません。
かざし については、「奧の細道」に
という句がありますので、このかざしはどんな漢字だったかなと考えましたが、わかりません。後で、芭蕉自筆翻刻本を見たら、平仮名でした。
ということで、結局わからないので、適当に12に翳を書き、13はこれも適当に埋めてどちらも間違いました。でも後で考えれば、どうせ1つしか解らないのですから、両方に、翳すと書いておけばよかったのです。そうすれば2点取れました。こういうことは、受験時代は色々考えたなあと思いました。
でも、次回の目標もできたので再度がんばります<こりない
卯の花をかざしに関の晴着かな
これは、冠に卯の花を飾っている晴れ着という意味で挿頭ではないでしょうか。(晴れ着との縁語)
ただ上から翳している状態も一緒に読み込んだ掛詞という可能性もおおいにあるかと思います。
歌舞伎の口上みたいですね。結果通知の時に、また、どんでん返しがありそうですね。
>これは、冠に卯の花を飾っている晴れ着という意味で挿頭ではないでしょうか。(晴れ着との縁語)
>ただ上から翳している状態も一緒に読み込んだ掛詞という可能性もおおいにあるかと思います。
しのぶん様は、古典に詳しいですね。古典検定1級があれば一発合格ですね。
かざすという言葉は多義的ですよね。「辞典」を引用すると、
挿頭す
1草木の枝や花を、髪の毛や冠にさす
2物の上に飾りつける
翳す
3頭上に掲げる
4物の上にさしかける
5額のあたりにおおいかける
しのぶん様のご意見は、1または1と3の掛詞というご意見ですよね。
久富哲雄著「おくのほそ道 全訳注」には、「観念的な句であるから、具体的な「かざし」かたについて考える必要はない。が、しいていえば、手にかざし持った(または、頭上にかざした)と考えるのがよいだろう」とあります。
多義的な言葉を多義的なまま使うのが掛詞でしょうから、掛詞であれは、多義的であり、具象から離れますので観念的といえるのでしょう。
ただ、この句は観念的な句なのでしょうか。本文を読むと、白川の関に着いた安堵感や喜びが伝わってきます。芭蕉や曽良は、嬉しくて、卯の花を手折り、実際に髪の毛に挿して、関を通過したと思います。大人二人がそんなつまらないことするかと思われるかもわかりませんが、芭蕉は茶目っ気があった人だし、この句はそう読まないと、曽良の嬉しさが伝わりません。
従って、これは1挿頭しであって、3翳し ではないと考えます。でも、こんな問題は絶対漢検1級に出ませんね。