goo blog サービス終了のお知らせ 

EMI’Sーベルギー日記ー

リコーダー奏者EMIのブログ、2005.11.09開設。気ままに綴るブログです。
ただいまブリュッセルにてサバイバル中

最近の事

2008年03月15日 | 日記
昨日は、ブリュッセルの素晴らしい広間でイタリアバロックの演奏会にださせてもらいました。
なんで、ヨーロッパって、こんな部屋があるのだ、、、、
と、ぽかーんとなるような絢爛豪華な場所が多々あります。

天井が高く、下には絨毯が敷いてあるにも関わらず、
音の響きが本当に気持ちが良い空間でした。
こういう場所で演奏できるのは、この上ない恵みです。

素晴らしい宮殿や美術館のような建物、
お菓子のおうちみたいなギルドハウスが立ち並ぶなか、
なんだか意味不明な銅像がやたら目に付くブリュッセル。

よく通る場所に置かれた、猿みたいな、人間みたいなヘンテコなでかい像。
いつも通るたびに、これに幾らかかったんだと、
なんだかムカムカしてきます。
そのすぐ近くにも、廃材でつくったらしいけど、
20メートルくらいありそうな、

そ、それは鳥ですか??
みたいな、確かそんな形だったような、、、

今書いてても、思い出せない無意味なオブジェ。
何度も通っているのに。。。。


うーん。こ、これが、芸術の国、、、なのか、



落書きも凄いです。
教会や、歴史的建造物にまで。

みんな思っていると思うのですが、、、
しかも、なぜ、世界各国共通なの?あの落書き。。。


そして、たまに、超芸術的な落書きに出会うときもあり、、、
ここまで書けるなら、仕事出来るよ。。。。


昨日見た落書き。アンモナイト。
何故アンモナイト??
若者の叫びも化石という哲学じみたものだったのであろうか。。。




ところで、今日は、最近間近に触れた音楽家の話をしようと思ったのでした。

音楽史の課題で、ベルギーにゆかりある人を取り上げてレクチャーするというものがあり、わたしは友達と、古楽奏者、クイケン兄弟と、
フォルテピアノのインマーゼルについて取り組む事になりました。


私が古楽を始めたときは、既に良い楽器も、
日本語に訳された専門書も、きちんと改定された楽譜も手に入る時代でしたが、
一旦古楽が忘れられた後、そのよさに人々は気づき、
どのように研究がすすめられたのか、
とても興味がありました。

そして、昨日シギスバルト・クイケンのインタビューが実現しました。

私は演奏会で残念ながら、その場には立ち会う事ができませんでしたが、
彼は学生のために忙しい中45分も熱い古楽への思いや、
未来の音楽家のために語ってくれたのでした。
そんな熱い思いに触れ、大興奮。

当時の絵画から、楽器の製図を起こし、製作家に依頼したり、
文献や楽譜の研究にどれだけの時間が費やされたのか、
計り知れません。
私達はそれをひょいっと手に入れてしまっているのですが、
改めて、熱いメッセージの中、その貴重さに気づいたように思います。

インタビューをお願いするときに、
私も会いに行ったのですが、
なんとも気さくで、ユニークな方でした。
彼の弟子は皆、素晴らしい人柄だと口をそろえて言うのが、
会った瞬間になるほどと思いました。

そのオープンさは、古楽の未来がより良くなるために
自分が居るという使命感のようにも思いました。

今別の授業で、古楽の演奏習慣を見ているのですが、
沢山の事がわかってきた現代でも
録音ももちろん残っていないし、
伝統が一時期途絶えてしまっている部分もあり、
残されたのは楽譜と当時の人の言葉。
作曲家が意図したオリジナルの真意は何なのか。
沢山の人が、それを探し求めて音楽をしている。

謎に包まれた紐を少しずつ解いて、
真実に近づけた時、費やした沢山の時間はきっと救われるのでしょうね。

私はまだ知らない事だらけ・・・

最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
古学♪ (marcelino)
2008-03-15 12:49:58
>作曲家が意図したオリジナルの真意は何なのか。
>沢山の人が、それを探し求めて音楽をしている。

ほんとそうですよね。私もアマチュアながら、それを探っている1人です。
今では多くの演奏をCDで聴くことは出来ますが、同じ曲でもまるで違うものに聴こえるほど、奏者によって解釈が異なる場合もありますよね。

音楽は「作曲者の意図×奏者の解釈と技術」で表現されると思うのですが、どうしても後者が優先されるのは今ではいたしかたないし、もちろんそれはそれで私達の耳をとても楽しませてはくれますね。

でも、そんな中で少しでも、その曲に秘められた真意を私達が理解出来るようになったなら、どんなに素晴らしいことでしょう。

私もしばしば、可能ならばタイムマシンでルネッサンスやバロックの時代に旅して、当時の演奏を聴けたら、そして、当時の作曲家と話が出来たら…なんて思うこともあります。

今日も良い日記を読まさせていただきました。

ありがとうございます。


あっ、ベルギーも、落書き多いんですか。
東京の渋谷も大変みたいです~
アメリカも多いようですが、ああいうのは若者の間で世界的に流行ってるんですかねえ。
返信する
 (えみ)
2008-03-19 05:06:45
そうですね。何はともあれ、聴いてくださる方の耳を楽しませるものでなければ、解釈や、音楽資料だけでは意味がないと私も思います。
曲に秘められた真意は自分の為でもあるのかもしれません。沢山の作曲家は、後世に何かのメッセージを託していると信じて、それを解き明かす作業を楽しみたいと思っています。

いつも読んでくださり、本当にありがとうございます。

落書きは、凄いです。。。
とても残念な事ですが、
社会へのバカヤローを歌ったロックのように、
不満を壁にぶつけているのですねえ。。。
でも、人様の壁。。。
教会や前に訪れたときには無かった、
パリのオブジェに落書きがされてあったのを見たときはかなりショックを受けました。。。。。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。