EMI’Sーベルギー日記ー

リコーダー奏者EMIのブログ、2005.11.09開設。気ままに綴るブログです。
ただいまブリュッセルにてサバイバル中

オルガンコンサート

2012年02月13日 | 日記
昨日、今日とオルガンコンサートに行ってきました。2つの違う教会、違うスタイルのオルガンで、
一つはBACHのオルガンをリメイクしたオルガンで、プログラムは、BACHまで。
今日のは、ロマン派初期のオルガンによる、ロマン派のコンサート。
ヨーロッパ各国からオルガニストがブリュッセルに集まり、一人ずつが2、3曲を披露したのでした。

パイプオルガンは色んな音がでて、あれは、楽器というよりも、メカニックなのですが、
それでも本当に一人ずつの弾き方で同じ楽器とは思えない、興味深いコンサートでした。
ロマン派の作品を聞く機会があまりないので、今日は、とてもマイナーなレパートリーだったようですが、
どの曲も興味深い作品ばかり。ロマン派はとくに、迫力と美が両極にありバランスも良いし聞きやすい印象がありました。
古楽の方は、私にはもちろん耳馴染みですが、きっと音楽を知らない人には、ロマン派のほうが聞きやすいのかな、、、と思いながら、
聞いていました。


夜は、7台のガンバによる、パーセル曲集。
7台のガンバがあつまるのももちろん稀ですが、パーセル&ロウズの鬱々とまた濃厚な音楽、
私は一番好きな作曲家がパーセル、しかも一番好きな楽器がガンバなので、何時間聞いても幸せに感じられる
ひと時でしたが、友達はそうじゃなかったみたい。
モダン音楽科の人は、初めのほうは、カオティックでびっくりした、(在り得ない不協和音がパーセルの魅力なので)
とか、意見は様々、趣味好みも様々。
世の中にはたくさんの音楽があり、たくさんのコンサートがあります。


生活の一部にいつも芸術を置いておくと、
生活が変わると思います。

小さなポストカードでもよいし、好きなラジオでもいいのです。
それは、自分で見つけて、見つけたうれしさと、それを置く愉しみ、そういうのが
大切なんだとおもいます。

何か、その小さな絵に目をとめるとか、ラジオの中から聞こえてくる曲に耳を傾ける、とか、
そういう小さな事から何か芽生えたりするのだとおもいます。


友達が、日記に、失敗は無関心から生まれる、って書いていました。


自分自身、心の深いところで、ぎくっ とするような一文だと思いました。



できるだけ、心が閉じてしまわないように、気を付けてないと、
見失ってしまいますよね。
ゆとりが無くなってしまうときは、本当に常日頃、余裕で生きてる人なんて誰もいないと思います。
でも、無関心って、冷たいですよね。。。



今日は、久しぶりにリハーサルで演奏していて、泣きそうになる美しい曲に出会いました。
ああ、次回の練習が楽しみ。自分の好きな曲に出会って、その中にいる時間は、本当に何にも変えられない。


今日の一日は、、、


①朝、寒いので、かなり起きるのに苦戦、、
②バロックハープのレッスン 生徒が休みがおおくて、いつもの倍私の為に時間があり、ラッキー
③通奏低音の授業。 インプロビゼーションが主に(今日はガンバ2台とリュートと私のハープ。みんな楽しんでました。)
④途中で抜けてお昼のオルガンコンサート
⑤急いで家にかえってお昼ご飯
⑥急いでリハーサルに出かける。
⑦ちびっこのリコーダーレッスンに出かける
⑧偶然先生に町で出会い立ち話
⑨急いで英語の学校いくが、すぐ早退
⑩パーセルのコンサート
⑪夜遅く帰宅、 ラーメンを食べる。
⑫ブログを書いている。眠くて仕方ないし、凍えそうに寒い部屋、、、体操してから寝ないと、寝れないので、今から体操。。。

長い一日。今週、一週間は、毎日こんな感じで、急いで、、、ばかり。

でも、来週はカーニバルバカンスで1週間お休みなのです~
うう。。。ばたんきゅ~~~~~

SPA

2012年02月10日 | 日記


私が教えている芸術アカデミーは、SPAという片田舎、ドイツに近い場所に位置します。
お水で有名で、日本でもSPAブランドのお水、手に入りますよね!?
ここは、もちろん、エステのSPA(温泉水をつかったエステ)で栄えたいわゆるリゾート地です。

この写真は、アカデミーのすぐそばにある大きな教会。
(現在はもちろん一面雪景色・・・)


SPAには音楽院はなく、音楽、ダンス、美術、朗読法は芸術アカデミーで勉強できます。

そして、オルガンの授業や、希望する生徒は、ここのパイプオルガンの伴奏で自分の曲を練習することができます。
オルガンの先生はパリからきてるんですって!こんな田舎なのに!!

5月にはここでリコーダー科は試験をします。
コンサートのような形でできたらいいな。贅沢だな~。本当に。
ちびっこたちには、まだ早いかなーとおもっていたけど、子供たちの伸びが思ったよりもはやく、
9月からはじめて、楽譜を読むところからはじめたけれど、もういま、半分以上の音がふけるようになったので、
せっかくだから子供たちもオルガンと一緒に演奏させてあげたいなーとおもっているところです。




とても田舎ですが、ここは山間に囲まれ、とてもバブリーな町らしく、カジノもあり、美しいコンサートホールもあります。

電車にゆられて見える景色の中には小さなお屋敷が沢山見え、ブリュッセルとは違い、平和で守られた感じがします。
夏はヴァカンスを楽しむためにこの土地を訪れるそうです。
日本でいう軽井沢とかそういう感じなのかなあ。。。。

一度エステのSPA、行ってみたいな~~。でも、日本の温泉のほうがいいな・・・



とても遠いですが、毎週のSPAまでの小旅行が少しずつ私の中でも日常になってきました。

電車の乗り継ぎが長くて、途中下車のヴェルヴィエールという町に降りるといつもフライドポテト(ベルギーが発生で、いたるところにフリッツ屋さんがあります)を駅のホームで夜ごはんがわりに食べるのが習慣になっています。
ビールも飲みたいところだけど!!
このヴェルヴィエールは、とても貧しい町らしくて、浮浪者やアル中の人たちが駅に群がっていて、
駅の待合室はアルコールのにおいがします・・・・・。
でも寒いからそこで待つ以外、方法はないのです。
私もうっかり、缶ビール飲みそうになりますけどね!
それだけは、やめておこう・・・




明日は82歳のベルギー人おばあちゃんのお宅に笛のレッスンをしに行きます。
ご依頼電話がきたとき、リコーダーを持ってますか?と尋ねたら、
Fais dodo(子守唄)とか、Au clair de la lune をふけるのよ!(フランス民謡)といっていました。
あなたの笛は、アルトなの?ソプラノなの?小さい?大きい?
と聞いたら、私は私の笛しかしらないから、大きいか小さいか、わかんないわ~
と言っていました。住所をメールで送ってくれますか?といったら、メールはわからないなー。
郵便で送りましょうか?と。なんて、エレガント!!!
でも、わざわざ悪いから、頑張って電話で聴きました。住所を電話できくの、もし間違えていたら、わかんなくなっちゃうから、
怖いんですよね・・・・うまくたどり着けるかしら。。方向音痴の私・・・・



王立美術館にてコンサート

2012年02月03日 | 演奏会
昨日、ベルギー王立美術館にて、古楽器科の授業の一環で、音楽と絵の関係という講座があり、美術館を訪問してきました。楽器や絵に描かれているオブジェが示す、シンボルを読み解いたり、その絵に何の音楽がふさわしいか音楽を実際に聴きながら、中世・ルネサンス・バロック絵画を見て歩きました。

この赤い壁の部屋は、ルーベンスの部屋です。
来月ここで、3枚の絵をテーマにリコーダーコンソートで演奏します。

ブリュッセルの美術館は、パリみたいに何日行っても見切れないほど馬鹿でかくなく、混雑している事もなく、ちょうどいい規模で内容はなかなか充実しています。

最近できたマグリット美術館もまだ全部は見学しきれていませんが、とても興味深く、素晴らしい美術館です。すぐそばには王立図書館、楽器博物館など、王宮広場、そして音楽院も全部歩いて行ける距離です。
それプラス、私は今その近くに住んでいます。

最近、ブリュッセルの楽器博物館にオリジナルがある、
モンテヴェルディ時代のダブルハープを注文しました。もうすぐ出来上がる予定です。

ガラスの中に、モンテヴェルディの有名なオペラ、「オルフェオ」
の初めに書かれた使用楽器一覧表にのっている楽器の配置を再現したブースがあり、その端に、このカイザーモデルのダブルハープが置いてあります。

ちなみに、この博物館はヘッドホンを借りると、その楽器の音楽が聴け、そのブースの前にたつと、もちろんヘッドホンからは、オルフェオが流れてきます。


ブリュッセル、昼間に一時ふぶいて、急に一面、雪景色。。。。。