EMI’Sーベルギー日記ー

リコーダー奏者EMIのブログ、2005.11.09開設。気ままに綴るブログです。
ただいまブリュッセルにてサバイバル中

SPA で演奏会

2007年11月19日 | 演奏会





先日土曜日、ブリュッセルより、電車で2時間。
ベルギーの温泉の語源となった、SPAという町の
秋の古楽祭で演奏してきました。

急に出て~と頼まれ、なんだか良く分からないうちに
事が運んで、行ってみると、音楽祭だったり、会場が、
写真のようなところで、一人浮いていました・・・・

まさに、宮殿。
舞台の横には、鏡があり、シャンデリアが遠くまで続いているように
見えます。


ベルサイユ宮殿の鏡の間の小さいバージョンといったところでしょうか。
バロック時代、このような場所で演奏されていたのですね。



でも、此処は、古城ではなく、
カジノの建物の中・・・・・

絢爛豪華なお部屋、金箔をふんだんに使った
ロココ調のデコレーション、大きなシャンデリアに鏡、ろうそくに
お花・・・・・・

お金持ちしか入れませんよー、

と意地悪されているような気分になりました。。。

女性はきっと誰でも、お姫様願望があると思うし、
私にもはやり。

目も眩みそうなまばゆいゴージャスなこの間は

でも、、、なんか私一人この部屋に似合ってないな・・・

とちょっとガックリしました。。。
金髪に染めようかな。。。




まあ、それはさておき、、、、
音響はとても良く、気持ちよい響きでした。

しかし、いつもの用に、立ち居地には終止試行錯誤しなければ
ならないのは、古楽器奏者の宿命。。。

あーでもない、こうでもない、、、と
チェロの先生、30分くらいメンバーを動かし、ようやくリハスタート。

このバロックチェロの先生は、室内楽の先生なのですが、
すごく素敵な通奏低音を弾いてくださります。

私は今でバロックチェロと演奏した事はなく、
私はヴィオラ・ダ・ガンバが、こーーーよなく好きなので、
CDや演奏会などでもあまり聞く機会もありませんでした。

しかし、ガンバとはまた違う、チェロでの通奏低音の
音楽性の充実さは、この先生の腕も手伝ってか、
一緒に演奏すると、
通奏低音から音楽が心の奥にぐーっと来るような、
初めての感覚がありました。


本番は、カジノといえども、一般のお客さんが来ていて、
なんだか、本当に温かな雰囲気。

お客さんと目があうと、皆必ず、ニコと首を横に傾げたりなんかしてくれて、
こんな絢爛豪華な間でも、格式高い!!という雰囲気とは違い、
もっと親しみ易い、、、、
のは、、、何故なのでしょう。。。。。

やっぱり音楽会が日本よりも数が多く、チケットも安く、
みな聞き慣れているからなのか、、、、
演奏が良ければ、ブラボーが出たり、
拍手が大きかったり、、、
そういうところは、大阪で演奏会をする時と、
少し似ていて、ほっとします。。。。

音楽院コンサート

2007年11月19日 | 演奏会
先週のブリュッセルは、すこぶるよいお天気でした

今は、空は本当に 

「灰色」

です。

ブリュッセルの屋根も灰色で、
地面も灰色なので、曇りの日は、陰気さ一色です・・・・。


天気の良いブリュッセルは本当に美しいです。
曇り空のブリュッセルも、それはそれで、味わい深いのですが、
生活をするとなると、

天気に左右されやすい単純な性格なもので、、、、



さて、先日、音楽院でリコーダー科の学生によるコンサートが行われました。

テレマンに的を絞った、小さなコンサートで、
皆、まったく力まず、終止和やかな雰囲気で、良いコンサートになりました。
写真は、同じ学年のベルギー人の女の子。

リコーダー科は全員で7人。
先生は、教授と、アシスタントの先生が2人。
一人は、バロック、一人は、現代曲専門の先生です。
3人も先生が居て、
他に、室内楽の先生に2人みてもらえるので、
なんだかレッスンだらけです。


音楽院が始まり、2ヶ月ほど経ちましたが、
学生を少し離れていたせいもあるのか、まだ、海外の講習会に来た気分が
抜けなかったのですが、学生と触れ合う事により、
少しずつ音楽院にもなれてきました。

月に一度、リコーダー科の吹きあい会があったり、
古楽器科の先生の、古楽講習が毎月あったり、
先日は、フランスより、コルネット兼指揮者の大御所ジョン・トゥベリー氏
の即興装飾法のレッスンがありました。

毎日のように、音楽院では、コンサートが行われており、
11月頭のプチバカンスでは、バッハアカデミーというタイトルの催し物が行われ、朝から晩までバッハのコンサートや、講習会がありました。

私も、日本でよくCDを聞いていた、
フィリップ・ヘレベッヘ氏のカンタータと、また、運よく、リハーサルも
見学でき、今月は本当に音楽三昧の幸せな日々です。
なかなか個性的な指揮で、
よく演奏者はあの指揮を見て演奏できるなーという
動き方でしたが、リハーサルは、本当に細やかで繊細な指摘でした。
終止音の減衰加減をよく指摘していました。



毎日の生活はというと、、、、

言葉がどうしてもまだうまく話せず、
一般教養で、哲学や、法律も学ばなくてはならないので、
その準備と、レッスンの準備で、今は全てが、中途半端状態なのが、
日々悔しいところです。。。


めまぐるしい一日ですが、
そんな中でも
親しみ易く、温かなベルギー人との触れあいや、
またのんびり時間が流れているベルギーの生活は、
日本のいつもどこか急いで、規律正しく、競争社会の現代とまた違い、
薄暗いアパートで、ゆっくり音楽でも聴いて、
コーヒーでも飲もうかな、、、、
という気分にさせてくれます。