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われらしんじんのこども

真人幼稚園の子どもたちの日々の様子や、
  楽しいエピソードなどをお伝えしています。

木工する子どもたち

2005-10-17 16:03:22 | Weblog
 みなさんこんにちは。
 十月も半ばを過ぎ、園ではいまいずれの学年も制作活動一色で、子どもたちはそれぞれのテーマにそった作品に取り組んでいます。年長はもとより年中、年少の子どもたちも長い時間とても集中して行っています。表現力を豊かにするためには何よりもまず集中力を養われなければいけません。ある一定の時間をその作品にすべて注ぎ込み、自分の中にあるありとあらゆるものを総動員して形に表す力。「想像力」、あるいは「創造力」。
 それは、ある意味では人間にとって一番大切な力であると言えるかもしれません。人間がただの動物ではないと言える唯一の根拠かもしれません。
 頭のてっぺんから足の先までどっぷり作品作りに浸かって、子どもたちはいまとても良い時間を過ごしていると言えるでしょう。様子を見にそれぞれのクラスの窓から中をのぞいてみると、とても静かでびっくりすることがあります。20~30人の子どもたちが黙々と粛々と作業を行っていて、ピリッとした緊張感が部屋全体を包んでいます。誰ひとり騒いだり、泣いたり、ケンカしたりする者もなく、自分の作品と向き合っていて、こちらからうかつに声をかけることさえためらわれるような集中をどの子からも感じるのです。その姿はときに清々しいほど凛々しく、まなざしはまっすぐに深く澄んで、私はある種の感動すら覚えます。子どもの中にあるとてつもないエネルギーをひしひしと感じます。

 さて、そんな園内にあってひときわダイナミックに活動しているのが年長組の木工制作です。今年も年長のクラスからは金槌でトンカントンカン釘を打つ音が絶え間なく鳴り響いています。この音が聞こえはじめると、今年ももうそんな季節になったのかとしみじみ思います。それは知らない人が聞けばなんの変哲もないただのトンカチの音ですが、私たちにとってはまさに年長児たちの成長の証なのです。彼らが一年、二年、三年とここで過ごしながら、年長として立派に育ったということを高らかに宣言しているのです。平和宣言みたいに。少なくとも私にとってそれは何より嬉しく、意義深い音なのです。
 そんな年長組の木工ですが、早くも色塗りを始めている子や生地やボタンなどの様々な素材を使って仕上げをはじめている子どももいます。なんでもテキパキと作ってしまう子もいれば、じっくり考え考えしながら根気強く作っている子もいます。木工制作ひとつとってもいろんなタイプの子がいて、面白いものです。それぞれがそれぞれの仕方で木工の楽しさを味わい、「想像力」と「創造力」を存分に発揮して、その子らしい作品がたくさん出来上がるといいですね。
 いま、木工する子どもたち。



【今日の一枚】                             
 クラスの前に作品を持ち出して色塗りを始める年長の子どもたち。


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